森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

九七式軽装甲車(ファインモールド 1/35)のジオラマ 「His last place」(その2)

2019年06月30日 | AFVの模型
というわけで、前回の続きです。とりあえず、ベースの作り方から書いていきます。

木製のベースは、まずオイルステンで塗装します。乾燥後、マスキングテープでグルグル巻きにします。その上に、100均のスチレンボードのベースを接着して、地面の基礎にするわけです。
スチレンボードは、縁をカッターで削いで、球面状にします。ただの平面でもいいんですけど、円形のベースの場合、そうすると地面の縁が角ばってしまって円との相性がいまいちな印象になります。また、地球の球体の最上部をこそげ取ったようなイメージにしたい、という意図もあります。

図示するとこんな感じです。

こうすることで、地面の広がりを表現できる、、ん、、じゃない、、かな、、と(歯切れが悪い)

で、当然ながら、地球の球形を小さいベースの上で再現できるはずがありません。あくまでイメージ、ですね。そういえば、松本零士氏の漫画「紫電」で、服部中尉が「1万メートルの成層圏を飛ぶと地球の丸みを感じられるようになる」と言ってましたね。なのでまあ、かなりのディフォルメだと思ってもらえれば(笑)

余談ですが「紫電」は戦場漫画シリーズの中でもとても好きな話のひとつです。「男の誇りを賭けた空戦や。一番大事なもののために戦う空戦や」、、。泣けるなあ、、。

閑話休題。いま読み返してて泣きそうになっちゃいました。酒飲んで読んだらあかんですね、これ(笑)。で、えーと、スチレンボードの話ですね。スチレンボードは接着が難しいですね。木工ボンドだと付いてくれるのですが、きちんと圧着しないと乾燥するまえに浮いてしまいます。でも圧着が難しい、、。なので、私は両面テープを圧着用&固定用としてます。両面テープが密着の仮固定の役割を果たし、その間に木工ボンドが乾燥して本固定してくれるわけです。
こうやって見ると、なんか別の星のお好み焼きみたいにも見えますね(笑)。何味なんだろう、、。って、そうじゃなくて、えと、まあ、こうすると確実にベースに固定できるってことです。

スチレンボードにはまず紙粘土を盛り付けます。紙粘土は100均の安物でOKです。っていうか、私は100均の商品が基本ですね(笑)。100均の紙粘土は質が低くて毛羽立ちが凄く、例えば建物の壁などを作るのには向いてないのですが、こういう地面は後で土の表現をして完全に隠れてしまうので100均のでいいわけです。
この地面の製作のときに、車体の位置とか傾きを決めてしまいます。あらかじめ大体の大きさにスチレンボードを掘り下げておいて、紙粘土が半乾きのときに、車体を埋めてしまうわけです。土地の気候にもよりますが、破壊されてから時間が経っている車両の場合、地面に埋まったようになってるのが多いですからね。

で、セオリーとしては車両をある程度完成させてから地面に埋めて、そこからベースの作業に移るものなんですけど、前回に書きましたがこのミッションは2週間というタイムアタックとなっております。今回は時間的にそういうわけにもいきません。両方を同時並行して進めないとアカンわけです。

じゃあどうするか、というとこういう風にするのですね。
車体を先にベースに埋めて、車体を後からいじれるように切り取ってしまうわけです。こうすると、両方を同時に進めることができます。

地面の境界線は、もちろん最終的に処理してやらないといけないのですが、作業量としてはこのように境界線のみで済むわけです。今回は草で覆われてしまうのでほとんど見えにくくなってしまうので、こういうやり方としてはとてもやりやすいシチュエーションなんですね。
私はこれを勝手に「ユニット工法」と呼んでます(笑)

地面は、紙粘土の上に木の切り粉をまぶして表現。接着は水溶き木工ボンドで。タミヤアクリルのバフ的な色で塗装してから、麻紐を短く切ったものを植えつけて下草にします。千枚通し的なもので、地面にしっかり穴をあけて、穴に麻紐の株を瞬着できちんと固定していくのが大事です。
左側が植えつけただけの状態。そこから右側のようにピンセットなどでほぐしていきます。接着が甘いと、ほぐすときにバラバラと地面から外れて「キィーッ!!」となるんですね。とにかくしっかり接着するのがキモです。

下草の段取りが大体終わったら、車体、草ともども塗装に入ります。草はクレオスの「ルマングリーン」です。いろいろ試しましたが、この色が一番いいですね。瓶生でOKなのもポイント高しです(笑)草って、ちょっと緑が濃いと途端にトーンが暗くなっちゃうんですよね。

車体は、とりあえずマホガニー的な色を吹きます。さっきから「的な色」を連発してますけど、手元の塗料ケースから適当な色を取って塗ってることが多いので、そういう説明になってしまうんですね。すいません。

あと、手持ちの未組み立てキットに手をつけるまい!と固く誓ってたのですが、履帯は再生不可能な状態だったので、とうとう未組立キットのを使ってしまいました、、。しかも、履帯が外れてるので各ランナーの1枚づつのばっかり、、、。うう、、。虫食いキットばかりが増えていく、、。

車体の基本色が塗れたら、パステル粉にアクリルシンナーを混ぜたもので錆の表現をします。写真のこの状態から、水を含ませた綿棒でそれっぽくなるまで拭き取っていくわけです。
もちろん転輪のゴム部は、きちんと塗り分けておきます。飛行機の場合、ジュラルミンやアルミ、鉄、ゴムなどいろんな素材が使われるのでどこがどう錆びるのか悩みまくりですが、戦車は基本全部鉄なので楽ちんですね(笑)

大体拭き取れたら、つや消しクリアーなどを吹いて、全体をなじませます。最後に、アクリルシンナーで溶いたピグメントで土ぼこりが角に溜まったような表現をしてやります。塗装は全体的にもうちょっと頑張りたいところですが、時間がないのでこの辺で終了です。

地面の方は、下草の上に雑草を植えて、花も加えていきます。

雑草は、近所の空き地で採取したものです。あれこれいいのを探してて、行き着いたのがこの草です。とても細かくて、草っぽくて気に入っています。何よりタダなのがいいです(笑)。でも、採取するときはただの不審者なのでなかなか勇気が要ります。40男がビニール袋片手に一心不乱に雑草を採ってるって、まあ通報案件ですからね(笑)

で、これはなんていう草なのかわかりません。「雑草という草はないんですよ」(by昭和天皇)なんですけど、調べたくても素人にはよくわからないんですよね。目とか種とか科とか、それすらもチンプンカンプン(死語)ですからね。お分かりの方、ご一報下さい。

花は、スポンジをピンセットでちみ切った(方言・つまんでちぎった、の意)もので表現。それをオランダドライフラワー(これは市販品)に木工ボンドで接着して、ちょっと薄めたクレオスのピンクを染みこませて塗装してます。
ピンセットはちなみに35年くらい使い続けてるタミヤのです。こうやってみると、実に安くあげてますね私(笑)。でも、ジオラマって身近なものでイイ感じに作れたらとても嬉しくなりますよね。そういうのがとても楽しいなあと思いながらやってます。

これが花のアップです。花に限らず、植物ってとにかく密度が凄いので「これでもかこれでもか」と足していくのが大事なような気がしてます。
散歩とかしてて、空き地とか山の植物の植生の複雑さを見てると、そのディテールのもの凄さに頭がクラクラします。「これを再現するのはまあ無理だなあ、、」と。でも、そういう印象を出来るだけ再現したいなあと思いながらやっているわけです。

自然と車体のつながりもできるだけ意識してやります。戦車に限らず、自動車でも建物でもなんでも、人の手を離れたモノには周囲の植物が生えたり絡みついたりします。そのことで、なんというかモノが自然と溶け込んだ風にみえます。
今回は時間がないので断念しましたが、砲塔やエンジンルームから木が生えてるようなのもやってみたいなあと思ってます。

車体後部のツタは、山の沢で採取したコケです。ツタの雰囲気としてはこのコケが一番いいように思います。これまた名前もわからんのですが、、。
先にも書きましたが、自然ってもの凄いディテールと密度で成り立ってます。なので、ジオラマを作るときも「これでもか!」的に頑張らないとリアルになってくれません。今回はベースが小さいこともあって、時間の制約がありながらもできる限り密度を高くするようにしてみました。

タイトルの札は、ザラ紙に文字をプリントアウトして、縁をちぎるようにして破き、もみくちゃにして油絵具などを染みこませてます。手抜き、といえば手抜きなんですけど(笑)、なんか気に入っててよく使います。
というわけで、なんとか完成しました。2週間ギリギリでした(汗)。うーん、やればできるもんですねえ、、。

さて先日、屋外に撮影に行きました。自然光で撮ると、やっぱとてもイイ感じになってくれますね。
この写真のときは、撮影直前までは陽が照ってたんですけど、いきなり曇天となってしまいました。まあでも、これはこれで気に入っています。

これはその翌日、リベンジで撮ったもの。うーん、やっぱり太陽が出てるほうがいいですね。
兵器って生きているときは非常にケンケンした「モノ」です。でも、死んでしまったら、その刺々しさが抜けて、草花とかの自然に違和感なく溶け込んでいるように見えます。死ぬことではじめて「義務」から解放されて、リラックスしているような。でも主人がいなくなって、寂しがっているようにもみえます。

兵器に限らず「モノ」って、なにか心があるように感じることがあります。もちろん人が作った無機物なので心があるわけがないんですけどね。でも、そう感じてしまいます。

自転車でも車でも、長年乗ってたりあれこれ整備したりすると親近感のようなものが沸きますよね。でも、例えば旅先でちょっとだけ乗るタクシーにはそういう感じを抱くことはありません。しかし、そのタクシーの運転手さんは、自分の車にかなりの愛着を抱いているはずです。こういう感覚って面白いですよね。

兵器だとそういう感覚がかなり強くなるような気がします。例えば戦車ならそれを設計したり作ったり整備したり乗ったり戦ったり殺されたりした、たくさんの人たちの「念」みたいなものが「モノ」に伝わって染みこんでて、それに私たちが感応してるんじゃないかなあ、と。関わった人の「運命の重さ」がそういう力を強めているのかもしれません。松本零士氏の戦場まんがシリーズが素晴らしいのは、「人間と兵器との絆」が、キッチリと、かつ切なく描かれてるからなんだろうなと。

ちょっと話がずれますが、絵でも音楽でも小説でも映画でもなんでもそうですけど、私たちがそういう芸術に触れたときに心が動かされるのは、その作った人の「念」に感応しているからなんじゃないかなあと思います。ある人はそれに感動しても、別の人はまったく心が動かない、ということは多々ありますけど、それは作り手と受け手の波長(みたいなもの)が違ってて、シンクロしないということなんじゃないかなあ、と。また、作品がよくできてるとか、できてないとかはその次のことなんじゃないかなあ、とも。

例えば壁の落書きに「ドカーン!」と来て、自分の中にかなりの影響を与えられちゃうこともあれば、国宝級の絵画を見ても「なんじゃこれ。アホらし」と感じて、それきり忘れちゃうこともあるわけです。要するに、客観的な評価や位置付けは個人にとってはあくまで参考程度なんじゃないかな、ということです。あ、でも、この辺の話って、とても奥が深いと思うので軽く聞き流してくださいね(なら書くな)。

あ、話がずれちゃいましたね。えーと、まあ、要するに、兵器には人の「念」みたいなものが強くこもってて、私はそれに惹かれてる部分もあるんじゃないか、と考えているわけです。死んでしまった兵器は、その念がさらに強くなってるんじゃないかなあ、とも。乗ってた人の「死」も乗っかってるわけですから(もちろん生還している場合もあるでしょうけど、それも込みで)。

なので、タイトルの「His last place」の「His」は、車両のそれでもありますし、乗員のそれでもあるわけです。なら「Their」が正しいんですけど、なんか語呂が悪いので「His」にしました(笑)

今回は限られた時間でしたが、上であれこれ書いたような感じをできるだけ出したいなあと思いながら取り組みました。自分なりには気に入った作品にできたように思ってて、満足してます。壊れたキットもこれで成仏してくれたかな?

こういう残骸をテーマにした作品はまた作りたいと思ってます。実は、そのつもりで取ってある過去の壊れた模型、何点かあるんですよね(ほんと、安く上げようとしてるなあ、、)。

それでは。




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九七式軽装甲車(ファインモールド 1/35)のジオラマ 「His last place」(その1)

2019年06月15日 | AFVの模型
今回は最近製作したジオラマの製作記を書きたいと思います。お題は、ファインモールド 1/35 九七式軽装甲車です。タイトルは「His last place」。

以前のエントリーでもちょっと書きましたが、これは今年の4月に開催された中四国AFVの会のコンテスト出品用として製作したものです。ここ何年か、同会ではお手伝いの仕事がいろいろあって、コンテストには出品することができていませんでした。しかし「いつまでもそんなんではアカン!今年こそは製作するぞ!」と決意を固めていたのでありました。

しかしながら、AFVの会のお手伝いはなんだかんだとあれこれあって、その上個人的にもあれやこれやとなんだかんだあって(笑)、「俺フリーダム!自由時間はなにしてもいい!」という状態になったのは開催日の2週間前。1つの模型を完成させるには最低でも1ヶ月、下手すると1年単位で掛ってしまう私にとっては、あってないに等しい時間です。「うおー!今から作っても何もできねえよう!」と夕日に向かって叫ぶしかないような感じだったのでした。

通りすがりの猫たちに「ワシはどうすればいいんじゃろか?」と聞いても
「僕たちにはなんのことかよくわかりません。そんなことよりなんか食べ物を下さい」といわれる始末。ああ、そうだよね、、。「猫元気」あげるよ、、。。

作業部屋に戻って、ない知恵を絞って思いついたのが「以前作ったプラモを再生する」というアイデア。実に後ろ向きな発想ですが、でも、まあ、それくらいしか手段がないわけです。「それはそれでいいとして、んー、どうするかなあ、、」と考えてて、思い出したのがこれ。
20年くらい前に作った、ファインモールドの九七式軽装甲車です。棚から落として壊しちゃって、でも再生するには当時の技量の低さが目に付いて「もういいか」となっていたもの。とはいえ捨てるのも可哀想なのでずっと保存してたのです。これを、草原で破壊され、放置されたままになっている情景にすることにしました。まあ、壊れたものを壊れた状態にするわけですから、話が早いわけです。

とはいえ、そういう後ろ向きな理由だけでなく、錆びた状態の戦車のジオラマを以前から作ってみたかったということもあります。なので、なんだかんだで丁度いいかも、というわけで着手しました。迷ってる暇はないのであります。

とりあえず、全体の構成を考えます。構成といっても草原の上に車体を置くだけなのでほぼ一瞬でできちゃうのですが(笑)。ベースは、たまたま以前作りかけてたのがあった(我が作業部屋にはそういうのが割とゴロゴロしてるのです)のでこれまた流用することに。面積も丁度いいです。

2週間というタイムアタックなのでいろいろ逆算すると、これくらいのベースならいけるかな?と。模型って、製作時間は結局のところ表面積と比例するわけで。欲張って大きくすると時間がかかるわけで、、。小さい戦車のほうが、大きい戦車よりも早くできるわけで、、(もうええか)。

まずは、塗装を全部落とします。これはもうとにかくラッカーシンナー攻撃しかありません。100均のごわごわ気味の筆でガシガシ落としていきます。しかし、筆塗りだったので塗膜が厚く、なかなか落ちてくれません。一気にやろうとせず、じわじわ責める(誤字)のがコツのようです。
黄色だけが落ちにくく、帯が残ったようになってしまうのが不思議でした。染料の関係かもしれませんね。あと、生意気に真鍮砲身を使ってますね。

シンナー攻撃の利点(?)としては、接着面も剥がれることが多い、というところ。あるタイミングでぽろっと外れてくれます。でもこれはきちんと接着してなかった、という証拠の証明でもあるのですが。


今回のような場合、車内も塗りなおしたかったのでありがたかったです。このキットは、車内の再現もキッチリされている上に、車体のほぼすべてのハッチが開いた状態にできますのでなおさらです。

キットでは操縦手用の前方ハッチのみ、閉じた状態で一体化されてます。ここは最初の製作時に開口して、ハッチを自作していました。偉いぞ!昔の俺!でも、そのハッチは行方不明。偉くないぞ!ちょっと前の俺!
銘板やハッチのヒンジ部などは、ディテールが潰れてしまっていたのでプラペーパーと板鉛のリベットで再現しました。車体のリベットも同様です。向かって右側のフェンダーも、ポロポロ欠けてしまったので板鉛で継ぎ足してます。

で、ここらあたりで事件が発生。マフラーカバーがどっかにいってまいまつた。上の写真の状態では確かにあったのに、、。探しまくりましたが見つからない、、。実は未組み立てのキットが1つあるので、そこからチョッパってくることもできるのですが、もったいないのでそれだけはしたくない、、、。
なので、パーツを見ながら真鍮メッシュと板鉛で再生しました。あー、メンドクサイ! 目の前に「それ」があるのに手が出せない悔しさたるや、、。何やってんだ!今の俺!

しかも、完成後にマフラーカバーがみつかった、という模型あるある。もー!!

というわけで、ジタバタしましたが車体は何とか目処が付きました。次回は塗装&ベース編(完成編)を予定しています。
とはいえ、2回に分けるほどの内容じゃないんですけどね(笑)。でも1回にまとめると長くなりすぎるし、もったいないし(笑)。

ただ、次回が2回目になるかどうかはわかりませんのでご了承下さい。別のネタを挟むかもしれません。

最初の写真と、この写真は屋外で撮影したものです。やっぱ、自然光はええですねえ。
果たして2週間で完成できるのか!?俺!

結論をいうと出来ました。(コラ!)

というわけでまた。

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日本軍風スマホケースを作りました。

2019年06月01日 | 雑記
ちょっと前のエントリーで、スマホを初めて買ったと書きました。それでわかったのですが、携帯よりサイズが大きくて持ち歩きにくいですね(何を今さら、とは言わんといて下さい(笑))。冬は上着のポケットに入れればいいんですけど、夏だとそれができません。夏はアロハ的なシャツを着てるんですけど、胸ポケットに入れるには重すぎるし、かといってズボンのポケットに入れると動きにくいです。なので、ベルトに通すポーチタイプのケースを作ることにしました。

まあ、持ち歩くのならバッグとかに入れればいいんですけど、基本的に手ぶらでいたい人間なので、そういうタイプのケースがいいかな?と。

もちろんナイスな(昭和的表現)市販品があれば買ってもいいのですが、多分気に入るものはないと思ったので(調べもせず決め付ける私)作ることに。せっかくなので、日本軍風のデザインにしてみました。うーん、「日本軍風スマホケース」って、言葉的にかなり違和感がありますが、まあいいじゃないですか(笑)

デザインは、日本軍の一般的な帆布製のポーチをイメージしました。イメージったって、ニッチなイメージですねえ、、、。
まあ、なんちゃって風ではありますが、それっぽく出来たんじゃないかと。

左のが、日本軍の装備品のレプリカです(中田商店製)。「軽機弾入れ」という名前で売られてました。でも、装備品としてそういうのがあったのかはよくわかりません。日本軍のポーチの類はいろいろありまして、軽機用の属品嚢とかもこんな感じです。まあ、とにかく、日本軍のポーチはこんなんだったんです!ということで(笑)。これは10年ほど前に、仕事用の道具入れとして使ってまして、ボロボロになってます。ほつれとかを何度も何度も補修したので、なんか戦地帰りの実物みたいになってますね(笑)

裏側はこんな感じです。見えないところなので縫い目とか、基本かなり適当です。ベルトループも同じく布製。ナス環は、とても大事な装備です。ズボンのベルトループに必ず引っ掛けておかないと、和式便所とかでは脱落して、大惨事になりますからね(笑)。拳銃のランヤードをイメージして、紐で結んでみました。

スマホは、こういう風に収まるわけです。
うーん、最先端技術の結晶のスマホとの違和感がなかなかのものです(笑)

蓋部分は、立体的にならないと格好が付きませんので、頑張ってそれらしくしています。
端っこを織り込んだら、なんとなくそれっぽくなってくれました。

蓋の固定用ベルトもできるだけそれっぽくキッチリしてやります。
なんか使い込んだ感じがするのは、蓋のベルトや金具は、以前使ってたデジカメケースのを外して再利用したからです。

これがそれ。これも、同じ生地で自作したもの。デジカメは、ご覧の通りかなり旧式なので、もう現役を引退しています。ケースも自動的に使わなくなったので、今回のスマホケースに移植することに。

ちょっともったいないかな?と思いましたが、身近な裁縫店ではいいのが売ってなかったので仕方ないですね。

内側は、ベルベット風の布を織り込んで、ちゃんと保護するようにしてます。

底部は、ただの袋状にするんじゃなくて、底をつけて立体的になるようにしています。こういう作り方も、縫い方の説明も、なにがしら裁縫方面の名詞があると思うのですが、私は裁縫の知識は全くありませんので、以下もぼんやりとした解説となります。すいません。
裁縫は基本的になんちゃっての見よう見まねでやってます。そういえば、ちゃんと教えてもらったのは小学校の家庭科が最後でしたね。男子は基本そんなもんですよね。

ここからは製作記です。まず、布を筒状にしてやります。布は、カーキ色の帆布です。20年位前に、裁縫店でかなりイイ感じのものがあったので1メートルくらい買いました。それであれこれ使ってて、とうとうこれが最後です。同じような生地があればまた買いたいんですけどね、、、。
裁縫のとき、マチ針は怖いので(笑)使いません。ホッチキスで代用しています。荒っぽいですが、目の大きい帆布なので大丈夫です。

スマホを出したり入れたりしながら、現物合わせで縫製していきます。

蓋の部分を立体的にするのは難しいですね。先にも書きましたが、折り込み方をあれこれ試行錯誤して形を出していきます。この辺の難しさは裁縫ならではですね。
でも、それなりの形になってくれると嬉しいです。

ベルベット風(値段的にベルベットじゃないと思う)の生地を縫い込むのはメンドクサイのですが、こういうひと手間でゴージャス感がUPします(笑)


で、何でベルベット風の布を買ったのかといいますと、これがやりたかったからです。こういうのにあこがれてたもんで(笑)。

南部式のケースは、10年以上前に、地元の木工展に行ったら、B級品かなにかで1000円で売ってたもの。とても上質なもので、これはかなりお買い得でした。コルト25オートのは100均の木製ケースです。100均の木製品は仕上げが荒いのですが、自分で最終仕上げをしてあげたらそれなりに良くなるものが多いです。それぞれ、ダンボールを切り貼りして芯を作って、布地をイイ感じに貼ってモデルガンが収まるようにしています。で、これを壁に掛けたり棚に置いたりして「うーん、ほんまええなあ、、」と悦に入っている訳です。ほんと、おめでたいというかなんというか、、。

閑話休題。というわけで、本体も蓋も出来てきました。ここまでで大体1日半くらい。
これを作ったのはゴールデンウイーク中で、ずーっとビールを飲んでたので針作業は危ない危ない(ほんと、いい加減にしろよお前、、、)。酒を飲んでたら、お腹が空いててもご飯を食べる気にならないので、こないだ呉の大和ミュージアムで買った「水兵さんの乾パン」を齧りながら頑張ります。これ、ほんと美味いですね。ほんのりとした甘みと歯ごたえのある食感がたまらんです。もう一包買えばよかった、、。陸軍式の乾パンも美味いですよね。でもサンリツのあれ、当時と同じ味じゃないだろうなあ、、。この水兵さんのはどうなんでしょうね。

そんなこんなで軍隊式の作業(?)となりましたが、聴いてた音楽は電気グルーヴという取り留めのなさ(笑)。電グルはこのころ、ちょっと思うところがあったのでヘビロテしてたんですね。ネットニュースとか見てたら「それはそれ、これはこれだろう!」とだんだん腹立っ(略)

スマホを保護するために、本体の内側にはスポンジを入れます。布だけだと形が崩れますし、スマホが傷む可能性があります。ここも大事なポイントですね。
外の帆布と内張りの間に、スポンジをいれてやるわけです。スポンジは、たまたま丁度いい厚さのものが入手できたのでそれを使いました。

というわけで完成です。日本軍風ケースとしてどれくらい違和感がないのかを証明するために、コスプレしてみました。

まあまあ、違和感がないように思いますけど、どんなもんでしょうか。服と装備品は全部中田商店のレプリカです。もし、このポーチを将校・下士官が付けてる当時の写真があったら、現在のマニアが「これは一体何用のポーチなんだ?」と話題にするような感じがしませんかそうですか。

それにしても、顔出しじゃないとはいえ、とうとうコスプレ写真までUPするようになってしまった私って一体、、、。服は、海軍の防暑衣。私はホルスターとか銃器関係のレプリカは昔それなりに買いましたが、制服の類はないんです(買っても着ないですからね)。でも、なぜかこれだけ持ってます。購入したのはもう20年位前です。買った理由が思い出せない、、。

写真は、嫁の森子(仮名)による撮影。日曜のアンニュイな午後、襖を閉めた6畳間で「今度はこの角度で」とか注文しながらの撮影会とあいなりました。うーん、アホな旦那ですいませんほんと。写真的には外の空き地とか海岸で撮りたいところですが、ちょっと無理ですね(笑)。

というわけで、私的にはとても満足する出来栄えで、気に入ってます。使い込んでいったらもっとイイ感じになるかなあ、と。

裁縫はなかなか難しいのですが、楽しいですね。またそのうち何か作ってみたいと思ってます。

あと、スマホはほんと便利ですね。ちょっと使ってその便利さにびっくりしました(笑)。まあその代わりになんだかんだの個人情報が筒抜けなんでしょうけど、、。でもその辺はPCも似たようなもんですね。なんであれ、使う側にそういう自覚と覚悟(とあきらめ(笑))があれば、こんなに便利な道具はないですね。こういうのは「上手につきあう」というのが大事なんでしょうね。

おっと、またなんかマジメなことを書きそうになったので(笑)、今日はこの辺で。

それでは。



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