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森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

模型の修理・修正あれこれ

2025年05月04日 | 模型の話題
先日参加した中四国AFVの会には、コンテストのエントリーはできませんでしたが例年通り協賛クラブ展示として自作を何点か持っていきました。

結構過去の作品もあって、展示に当たってそれぞれ気になるところを修正・修理しました。今回はその辺を紹介してみたいと思います。

まずはドラゴンのケヌのミニジオラマ。キャタピラが一部壊れてたので、そこだけ修正しようとしたらボロボロとさらに壊れてしまったので、全部外してしまいました。

キットのキャタピラは軟質樹脂なのですが、経年で堅くなるようです。車体とベースはボルトとナットで固定してるんですが、車体側のナットが外れて車体が郵送時に暴れたらしく、キャタピラを壊してしまったんですね。完成後動かさなければ大丈夫だったんでしょうけど。

幸い手元にファインモールドの九五式軽戦車のキットがありました。このキットのはプラインジェクションの部分組み立て式です。有難く流用させてもらいました。これは組み付けた後にお湯で解いた木粉ねんどで泥汚れをしているところ。
当たり前、なんでしょうけどメーカーが違っててもちゃんと付くのってなんか凄いですね。どっちのメーカーもきちんと設計した、ってことですね。

この軟質樹脂のキャタピラが全てこうなるかどうかはよくわかりません。私のではこれが初めてでしたから。在庫の別のキット(M6A1重戦車)は大丈夫でした。でもググッてみたらあれこれこういう例もあるようです。置き換え可能なら最初から今回のようにしておくのがいいのかもですね。ただ、M6とか他のキットがないのはどーしたもんでしょうねえ、、。

まあそれはそれとして、こういう修理ってジオラマ完成後は見れなくなる様子になるので面白いです。
車両がなければ変な情景になってしまいます(当然ですが)。でもまあこれはこれでいいような?

次はファインモールドのホロです。これは修理じゃなくて修正です。さてどこを修正したでしょうか。
これは難易度高いですよ(笑)

答えは、車載重機の打ち殻受けです。要は空薬莢回収袋ですね。製作時はこれの全長が分からず推定で作った(エポパテ製)のですが、後日もっと長かったことが分かりました。
誌面掲載作は推定バージョンだったので、今回の展示に合わせて直したというわけです。

日本軍銃器のバイブルといえる「小銃拳銃機関銃入門」(光人社NF文庫)には図面が載ってるんですが、全長が分からなかったんですね。で、何で知ったかというとファインモールドのテケの実車解説インスト。

ずーっと答えが手元にあったという(笑)それにしてもファインモールドの解説インストはほんと素晴らしい&有難いです。これ作るのほんと大変だと思います(しかもキット製作には無くてもいいわけで、、)し、かつ自分でここまで調べるの不可能ですからねえ、、。

さて、この打ち殻受を作って気付いたのが、日本戦車の対空機銃架の形状の意味。これ「へ」の字型になってるんですけど、多分打ち殻受を付けた状態で銃を上に向けたときに、機銃架に干渉しないようにするためなんですね。
もちろん確証はないんですけど、まあ多分そうですよね。子供の頃から「何でこんな形なんだろう、、、」とずっと疑問だったんですよね。作って付けてみたらそうとしか考えられないです。模型って、こういう風に「実証」できるところもいいですよね。

九七式車載重機は有名な割りに資料が少なく、よく分からないところが多いです。結構な数が作られたはず(少なくとも戦車の生産数は必ず)なのですが他の機関銃に比べると現存個体が少ない印象です。戦後戦車を処分する際、一緒に燃やされちゃったとかそういう感じなんでしょうかね?

資料は少ないながらも実射動画がUPされてます。薬莢はZB26同様エジェクションポートから真下に排莢されると思ってましたが、動画を見ると薬莢は下後ろに飛び出し(→1)、トリガーガードに当たって跳ね返って前に飛んでいくことがわかりました(→2)。上の模型の画像を見てもらうと分かるのですが、打ち殻受はエジェクションポート前面を包むような形になってます。

なので、この打ち殻受の形は銃の機能に沿って作られたということがよくわかります。っていうか両方平行して設計開発されたのかも?とも。ZBの排莢方向とは明らかに違うので、意図的に変えられたのは間違いないようです。

で、薬莢が当たりまくるトリガーガード前部(っていうかここをわざと狙って排莢されているように見える)は傷だらけになると思うんですけど、動画の個体には何らかのカバー(ゴム板?)をつけています。またフォーゴトンの個体では綺麗でした。ここに付けるオプションのクッションみたいなのがあった(木の板のカバーとか)のかもしれませんし、この個体は実射をほとんどしていないのかな?などなど謎が解けたらまた新たな謎が(笑)。いやー、こういうのほんと面白いですねえ。

ケヌとホロのジオラマは現在発売中の「スケールモデルレビューVol.5」(ホビージャパンMOOK)に掲載されていますので、よろしければぜひ。

次は四式中戦車試作型(ファインモールド)です。中四国の会には宿泊予約したホテルに郵送したのですが、行きはOKでしたが帰ってきたら転輪がポロリと。あと戦車長も外れて、なんか偉そうな姿勢に(笑)
2重箱にするなど、梱包は厳重にしてるので郵送で壊れることってまあないんですけど、たまにはこういうこともあります。損害が軽微でよかったです。

直すときに改めてあちこち見てたんですけど、このキャタピラほんとよく出来てますね。
五式の後の製品だったこともあり、製作時は「連結可動の組み立て式がよかったのになー」って思ってた(五式がそうだったので)んですけど、これで十分ですね。っていうか、申し分ないです。縁の薄さや結合部の溝とかディテールが素晴らしい。

で、三-五式の中ではこの四式試作型が一番好きですね。砲塔がオフセットされてたり、ターレットリング位置が前寄りでちょっと野暮ったかったりと、チハを新世代の戦車仕様で洗練化したらこうなった、みたいな。実に日本戦車らしい。
これ作ったのもう10年以上前なので、またアプローチを変えて作りたいですね。

次は日本家屋のジオラマ。生垣が虫に食われてボロボロになってたので作りなおしました。これが生垣を外したところ。なんかすっきりした印象で新鮮です。

先に書いたように、これまた完成後見えにくくなるところがよく見えます。ここはこう作ってたんだ、と。

戸袋の下の植木鉢とか作って置いたの忘れてましたねえ。

こちらが玄関側。
薪は山で採取した細い枝を切ったものです。

これが生垣を再生したところ。芯は綿で、スプレーのりを吹いてドライパセリを振りかけてます。再生にあたって、手入れがされないままに放置されて(廃屋ですから、、)枝葉がちょこちょこ伸びてきている様子にしました。
ドライパセリはほんと簡単かつ効果的に木の葉を再現できるので便利なのですが、とにかく虫が湧くんです。どこから入り込むのか、箱に入れていても湧きます。久しぶりに箱を開けたら木がボロボロになってた、というのはこのジオラマだけじゃないのです。くそう、、、。

虫っていうのは茶色いカナブンみたいな小さな奴です。シバンムシ、というそうです。乾燥した食料や植物などを好むそうで、ドライパセリはドストライク好物なんでしょうね。今回、ドライパセリだけじゃなくて、これまたジオラマ用に買ったオレガノを細かく砕いて混ぜてみました。匂いが強いので虫が嫌がるかなーと。

まあ、ダメならまた方法考えます。ヒバ油(ヒバはヒノキの一種)の臭いを嫌がるそうなので、今度買って吹き付けてみようかなとも。

このジオラマは月刊アーマーモデリング2015年4月号に掲載されてますので、こちらもよかったらご覧になって下さい。

最後です。十一年式軽機の女学生フィギュア(フルスクラッチ)です。これもよく展示会に持っていくので、足首が折れてグラグラしてしまってました。
アルミ線を芯にして靴の裏まで出して地面に埋め込んでるんですけど、何度も移動するうちに、エポパテと剥離しちゃってグラグラしてたんですね。以前から何度か修復のために瞬着を流し込んだんですけどまたグラグラ、を繰り返してました。

なので今回は根本的に直してみようと。足首に布を巻いて、サラサラタイプの瞬着を流し込んで固定、包帯の表現としました。
結び目は後からそれっぽく造型したものを接着してます。

目地の細かい布を選んだので、これくらいのスケール(1/12)だとまあ包帯にみえるかな?と
高架道路の橋げたの耐震強化みたいなもので、円筒形の補強が入ったことになるので以前よりは強度は増しているでしょう。

ちなみに、布にサラサラ瞬着の組み合わせは最強です。ほぼどんなものにも張り付きますし強度もすごいあります。但し硬化後メチャ硬くなるので成型は難しいです。いろんなものの応急修理にはとても有用です。ただ、凄く熱を持ちますし、染み込んだときに発生する煙は有毒(多分)なので気をつけて下さい。

この包帯で傷を隠すワザは、鳥山明氏が大昔のMG誌のリーザの作例(85年10月号)でやってたのを借用したんですね。リーザ、というのは鳥山氏の女性ドイツ兵のイラストを模型化したものです。編集氏が「包帯がリアルですね」と言ったら鳥山氏は「腕に傷がついちゃって、それを隠したんです」みたいなやり取りでした。で、この誤魔化し方は案外便利でして、私は勝手に「リーザ巻き」って呼んでます(笑)

 鳥山氏の模型作品は人形改造コンテストでも有名ですね。コンテスト作以外でも鳥山氏の模型作品って冗談抜きで凄いんですよね。リーザの作例も凄かったし、モデラー紹介記事としてMG誌(85年11月号)で紹介された他の作品(ミニクーパーとか)も子供の頃見て絶句しました。工作も色使いも独特で、とにかく引き込まれたんですよね。

鳥山氏の模型作品集、ほんとに出して欲しいです。有名漫画家が作ったから凄い、とかじゃなくて模型作家として凄い、んですよ。見習うところがメチャクチャある作家のひとりだよな、って思ってます(っていうほど作品数見てないんですけどね。でもちょっとだけでもそういうの分かりますからね)。

というわけでお終いです。模型っていうのは当然非常に脆いものでして、今回のように移動や郵送に伴って壊れることもあります。先に書いたように2重箱にするなど、気はつけてるんであまりないことなんですけどね。でも頻度・点数が増えると確率としては増えるわけです。

修復含め、一度完成したものを再度手を入れるのって、ちょっと腰が重いのですが、やったらやったで満足しますし、壊れたままだと何より作品に悪いですものね。また、前は思いつかなかったり知らなかったことを追加もできますし。これからも気になる作品があれば手を入れていきたいと思います。

それでは。

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第23回中四国AFVの会に行ってきました

2025年04月20日 | 模型の話題
先週の4月13日、福山で開催された中四国AFVの会に行ってきました。今回はそのレポートです。

当日は開場直後から続々と参加者が来場、あっという間にテーブルが埋まりました。コンテストエントリーは93と過去最高タイ記録(第13回)だったそうです。いやー、よかったです。

コンテスト大賞は高木さんの「Before winter comes」
落ち葉や乗員の服装など、タイトル通り冬が迫っている空気感が伝わってきますね。車両から外されつつあるシートの質感が素晴らしいです。

情景作品部門金賞は伊勢さんの「サインポスト」
奥の教会の高さが情景の立体感を深めてます。建物、各車両、フィギュアの塗装の統一感も印象的です。

単品部門金賞は片上さんの「BERGEPANZER HETZER」
これでもか、というくらい作りこまれた車内が凄い。見ていて引き込まれます。単品作品なのに情景作品のような「シーン」が創り出されているのにはびっくりです。

情景銀賞はクギミヤさんの「Up from the Beach」
硫黄島の米軍の様子を再現した情景です。戦車、フィギュア、資材などなど徹底的に作りこんでいて、圧倒されます。こういう形でも「戦争」を表現できるんだなあ、と。

単品銀賞は木下さんの「特四式内火艇」
超大型の車両は間延びしてしまいがちなのですが、この作品は魚雷や工具、ベースなどが細かく配慮した上で配置されており、見ていて飽きません。魚雷の銀色もとてもいいアクセントになってますね。

情景銅賞は竹山さんの「イタリア1944」
塗装がとても個性的で、目を引きます。建物、車両、フィギュアはそれぞれ実物だと質感が違うものですが、塗装によってトーンが上手くまとめられていて、全体の印象を深くしていますね。

単品銅賞は角道さんの「T34シリーズ」
T34の各型式を製作。ここまで並んだ様子を見ると圧倒されます。それぞれの仕上がりは実に素晴らしく、量質ともに圧巻です。

せんしゃん賞はプラモ男塾・塾長さんの「超兵器・パンジャンドラム」
パンジャンドラム、というのはイギリスの試作兵器で、ロケットを使った自走地雷なんだそうです。実在の兵器とはいえ実にこう、なんというか(笑)

「英軍の新型兵器に反撃するドイツ兵」というシチュエーションはシリアスなのですがやはりちょっとクスッとしてしまう、不思議かつ魅力的な作品です。というわけでせんしゃ賞に選ばせてもらいました。
シェパードが走って逃げずにのんびり歩いているのがいいですね(笑)

アーマーモデリング賞は瀬戸さんの「T34/76 1943 PRODUCTION MODEL 」
瀬戸さんは女性で、これが戦車2作目なんだそうです!びっくり!!スゲーですねえ、、、。瀬戸さんは別の作品(Ⅲ号戦車)で土居雅博賞も受賞しました。

というわけで、受賞作紹介でした。受賞作はもちろん他にもたくさんあるのですが紹介はこれくらいでお終いにしたいと思います(すいません)。他の受賞作含め、公式HPや公式エックスアカウントでも紹介していますのでぜひご覧になってください。
公式HP↓
公式エックスアカウント↓

また、来月発売の月刊アーマーモデリングでも例年通りレポートが掲載されると思いますので、ぜひご覧になって下さい。

5月開催の静岡ホビーショーでは、今年も中四国AFVの会ブースとして参加します。会の様子をまとめた小冊子「中四国AFVの会ニュース」を配布しますので、こちらもぜひよろしくお願いします。

それにしても、毎年のことですが当日私はこれでも多々やることがあって(先の「ニュース」の編集は私がしてるので、その取材写真撮影とかいろいろあるんですね)、あっという間に終わってしまいます。それでもいろんな方のいろんな作品を見れるというのはとても刺激になります。そして旧知の方と再会して話をしたり、新たな方と知り合ったりするのもほんと楽しいです。

一方で、挨拶すらもできないままお別れする方も多々おり、申し訳ないです。すいません。ほんと忙しいんですよね、、。またいつかお会いした際はよろしくお願い致します。

そんなこんなで忙しいので福山はいつも観光したくてもほとんどできてないという。でもちょっとうろうろしたりもしてます。これは、会場から歩いて5分くらいにあるところの建物。いいですねえ、、。
旧家の邸宅だったそうです。カフェがあって中も見れるので入りたかったんですけど、時間もないしスイーツメインということもあって躊躇してしまいました。おっさん一人がスイーツってのもなあ、と(笑)でも中を見たいので今度は勇気を出して入ってみたいです。

こんな感じの素敵な日本庭園があり、ほんとよかったです。

最初の鯉はこの池のなんですね。

というわけでお終いです。いやほんと楽しかったです。来場下さった皆様、本当にありがとうございました!そして実行委はじめスタッフの皆様、本当にお疲れ様でした!

最後にお知らせです。

来年の中四国AFVの会は下関で開催されます!

下関では2017年に開催したのでこれで2回目ですね。下関模型クラブ 巌流会さんがホストとして主催されます。いやめっちゃ楽しみです。ぜひおいでくださいね。

それでは。



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「スケールモデルレビュー Vol.5」に日本戦車の作例が掲載されました&「三菱チホ」について少し。

2025年03月09日 | 模型の話題
先日発売された「スケールモデルレビュー Vol.5」(ホビージャパン)に、拙作が掲載されました。こちらが表紙です。
ご覧の通り、特集は日本戦車です。他の方の作例と共に、拙作4点が紹介されています。

まずは試作戦車。先日、ある写真からこの車両が「発見」されまして、それを再現したものです。

この戦車については後でまた(長々と)書きます。

他の作例は「四式十五糎自走砲・ホロ」(ファインモールド)
フィリピンでの実戦をイメージしたジオラマです。

次は四式軽戦車ケヌ(ドラゴン)
これは架空設定の日本本土決戦のジオラマ。

あとは九五式軽戦車(サイバーホビー)です。
フィギュア製作は竹一郎氏が担当しています。なのでこの写真のフィギュアは仮のものです。竹氏とのコラボ(っていうのかな?)なんですね。竹氏のフィギュアはほんと凄いですよ!

そんなこんなで誌面を見ると私が出ずっぱりで恐縮なのですが、こういうことってまあありません。ほんと嬉しいですね。松本森男ファン(いるのか?いてほしいな!)は必読ですよ!ぜひご覧下さい。

今号のスケールモデルレビュー(以下SMR)はこれまでのVol.1-4同様、陸海空のスケールモデルを濃く紹介する内容で、他の記事もとても素晴らしいです。例えば、齋藤久夫氏の連載は「徳島白菊隊」を取り上げています。写真や塗装図、元隊員の証言などここまで詳しく書かれた記事は初めてではないでしょうか。地元民のひとりとしてとても有難く嬉しい記事です。うーん、白菊の48のキット欲しいなあ、、。白菊っていい形してますよね。

というわけで、とても素晴らしい本ですので何卒よろしくお願いします。

さて、冒頭の試作戦車の話です。まず簡単に作例製作までの経緯を解説します。そもそもは、毎日新聞社の写真アーカイブに昭和18年の東京大学の「五月祭」(春の学祭みたいなものなんですかね?)の会場を写したものがUPされてまして、そこに日本陸軍の戦車が写ってるんですね。要は軍のPR展示というわけです。こちらがそのアーカイブです。
写真は3枚あり、これはそのうちの1枚です。

写真に戦車は2両写っています。手前は八九式中戦車で、奥のもう1両がこれなんです。で、この車両はこれまで知られているどの日本戦車にも該当しないという不思議なものだったんですね。

これはどうやらいわゆる「三菱チホ」の可能性が高いようなんです。チホはチハの後継として試作された戦車で、これまで写真は確認されてなかったのですが、この写真をNapalm(Xアカウント名)さんという方が見つけて、投稿しました

チホは三菱重工と三菱自動車工業でそれぞれ試作され、形状などが違っています。前者は「三菱チホ」、後者は「自工チホ」と呼ばれており、自工チホ(と思われる車両)の写真は何枚か確認されています。他の工場でも製作されたチホもあるらしいんですが、私はその資料を持っていないので解説は省かせてもらいます(すいません)。

で、この東大五月祭の写真は、日本戦車好きの人ならびっくりするようなものなのです。その投稿を見た編集部ではこの車両を写真や作例で紹介することになり、私に依頼があった、という訳です。

スケールモデルレビューの「東大五月祭の戦車」の記事は、私の作例の前に、実車の解説記事が見開き2P(P4-5)で掲載されています。その記事は先の毎日新聞の写真(3枚全て)と、スクラップヤードに放置されている自工チホ(と思われる車両)の写真、そしてファインモールドの鈴木社長による解説記事で構成されています。興味のある方にとってはこの2Pだけでも十分「買い」となる貴重な資料ではないでしょうか。

私はこの写真から汲み取れる情報を元に、既存キットを改造して作例にしたのですね。解説記事ともども詳細についてはSMRをお読みください。で、記事の中では触れなかったことについて幾つか書いてみたいと思います。作例とは直接関係がなかったり、文量の点でオミットしたりしたあれこれです。要は落穂拾いですね。

記事にも書きましたが、この作例は「五月祭」の写真のみを情報源として製作しました。写真からこの戦車の特長を読み取り、自分なりに解釈して反映することを基本方針にしています。

鈴木社長の解説でも触れられているのですが「日本の戦車」(出版協同社 1978)のP97に「試製中戦車」が紹介されています。鈴木社長はこれが三菱チホであると考えて間違いなさそうだと書かれています。「日本の戦車」は日本戦車を網羅・解説した名著として知られている本です。

この本には「試製中戦車」の概要と簡略図が載せられています。

これはその図をトレースしたものです。
この図と五月祭の写真を比較すると、確かによく似ています。ただ、作例製作に当たってはこの図を参考にはしていないのですね。

この本は日本戦車好きならまあ持ってるという基幹書籍です。でも私は恥ずかしながら作例製作開始時は持ってなかったのです。SMRの記事にも書きましたが、先のNapalmさんとは以前別件でやり取りしたことがあり、この作例ではいろいろと意見や情報を交換させてもらいながら製作を進めました。

着手前、Napalmさんが投稿したこの図面画像も目にしていたのですが、製作については写真情報のみで作ろうと思い、図面画像はチラッと見ただけで精査せず一旦忘れることにしました。その時は図面と五月祭戦車が同一であるという確証が得られず、図面の要素を盛り込んでしまうと「五月祭戦車を再現する」という作例の意図とずれてしまうからです。

「日本の戦車」は、作例の改造がほぼ終わって仕上げに入る段階で入手できました。で、この図を改めて見てびっくりしました。私の改造箇所とよく似てる部分がいくつもあったんですね。砲塔がほぼセンターで、操縦席部の前面装甲板がチハよりも後ろで、かつアールになっている(→3)。車体上部前面と側面部との装甲板の結合線がチハよりも後ろ(→4)という点です。

ただ「砲塔は「ほぼ」センター」と書いたように、図面では正面から見てやや右側にオフセットされており、砲口がセンターになるようになっています。私は砲塔リングをセンターにしたため砲口がセンターより左になってます。そのため、砲基部の位置も図面と作例では違います。

で、この作例の砲は駐退器カバーがちょっと傾いてますね。すいません。作る時何度も何度も見てるはずなんですけどねえ、、。絵もそうなんですけど製作時って頭が過熱してるもんで、冷めてから気付くことって多いんですね。

閑話休題。以上の点からも「日本の戦車」の試製中戦車が五月祭戦車である可能性はかなり高いと私も強く思いました。なぜなら、私は簡略図を見ずに写真情報だけで作って似たような結果となったからです。製作にあたり図面を参考にしていないのはウソじゃないかと思われるかもですけど、信じてもらうしかないんですけどね(砲口がセンターになってないのが証拠になるかな?)。そもそも、そういうウソを付く理由がないですしねえ。

さてそれはそれとして、作例に反映しなかったところでも両車に似たような点が見られます。ただ、こちらは判然とせず実にあやふやなのですが。

車体後部上面が、排気管直後からチハよりも急な角度で下がっているように見えます。SMRのP4の写真を見ると、後ろのコンクリの柱(?)の見え方でそれが分かります。試製中戦車でも同じように描かれてます(→1)。このラインは砲塔共々自工チホと似ています。が、どちらも自工チホと全く同じではないようです。そして、試製中戦車はサスペンション用の半円のカバーの端がチハよりも前に出ていて位置も上にあるのですが(→2)、これまた写真でも同様に見えます。P5の写真には、そのカバーの影がうっすらと写ってるように見えます。ただ、位置は五月祭戦車のは図面より上に付いているようです。

しかし先に書いたとおり、この→1・2については写真では判然としません。鮮明に写っている砲塔や車体上部に比べると「うーん、そうかな?」レベルです。改造したとしても、想像で補うところが大半になってしまうので作例の方針から大きくずれてしまいます。なので改造の対象にはせず、チハとの差異として指摘するのもあやふや過ぎるので記事やイラストでも触れませんでした。まあ、この辺をいじろうとすると大改造になってしまうというのももちろんありましたけど。

最後に照準口についてです。SMRの記事やイラストでは五月祭戦車の照準口がチハよりも大きいと書きました。さっきわかったのですが、どうもこれは同軸機銃用の穴のようです。これはNapalmさんが、前述の投稿の流れでUPされていました。元写真は英軍(?)兵士と共に写っている動画です。


穴は車載重機の防弾カバーの断面形になってます(→1)。→2が照準口のカバーですね。五月祭の写真だと→2の部分がなんか影になってるのですがそれがこれだったんですね。

さっきこのブログを書いてて見つけたという。三十七粍砲には同様の双連型があり、特二式内火艇などに実装されていますが、四十七粍でも試作されてたんですね。知らなかったです。

もちろん、絶対そうだというわけではなくてあくまでその可能性があるということですが、まあ多分そうでしょうね。試作戦車に試作砲を載せるっていうのは自然な流れですし、自工チホの砲塔銃架が五月祭戦車では無くなっていることの説明も付きます。「なんで穴が大きいのかな?」ってずっと気になってたので、ほんとすっきりしました。あー、気持ちいい(笑)

車両については以上です。写真には全く写っていない尾体(車体後部の橇)含め、これらを反映させて個人作品としてまた挑戦してみるのも楽しいかなと思っています。

で、まだあるんですね。それはなにかというと戦車に登ってる少年です。本をお持ちの方はP5中段の写真の、砲塔に足を掛けている少年を見てみて下さい。日本人じゃないような気がしませんか?これはそこをクローズUPして絵にしたもの。この子は白人じゃないかな?と。
髪型が坊主頭じゃないですし、髪の色も明るい(金髪じゃなくてブラウンかな?)し、服もなんか小奇麗に見えます。襟も白くてなんかオサレです。

対英米戦の真っ最中ですから、普通に考えるとドイツ始め同盟国人の子供でしょう。あと中立国人の可能性もあります。ただ、中立国人がこういう風に自由に行動できてたかどうかはよく分かりません。まあ、ドイツ人の可能性が一番高いでしょうね。

製作中写真をガン見してて「この子邪魔だなあ」って思いながら見てたら気付きました(笑) 戦車がはっきり見えないのは残念ではありますが、これはこれで興味深いですね。あ、あと砲塔の張り紙も気になりますね。なんとなーく、ですけど拡大してみると文字が書かれているようにも見えますし、そのうちの一字は「戦」のような、、、。「なんとかなんとかの戦車」とか書かれてたのかもしれませんね。

で、当時東京にこの年齢(8ー10歳くらい?)の白人少年がどれくらいいたのか見当もつきませんがそんなに多くはいなかったでしょう。そしてこの写真があればひょっとすると特定できるかもしれませんね。また、まだご存命の可能性もないこともないです。このとき戦車を見たことをひょっとしたら憶えているかも、とかとかいろいろ想像してしまいます。

いやー、戦車とは全く関係ないことですけど興味を引かれますね。

というわけで長々と書きました。以上のことはSMRをご覧になってない方からするとなんじゃそらな内容だったかと思います。ご了承下さい。でも、ご覧になられた方はそれなりに興味をもってお読みいただけたんじゃないかと思います。こういう風にブログで記事の内容を補足できるのは有難いですね。、、って、まあ要するに「SMR買ってね!読んでね!」ってことなんですけどね(笑)

しかしながら連載イラストコラム「鉄砲研究会!」はそんなこんなで今回はお休みとなりました。お待ちになってた皆様(いるのかな?いてほしいな!)、ほんとすいません。次号は載ります描きます、っていうか、今描いてます!!ちなみに第1回(Vol.3)がこれ。
第2回(Vol.4)がこちら。

次回もこの辺のイイ感じの銃を紹介する予定です。今しばらくお待ち下さい。

最後になりましたが、Napalmさんには製作に当たって本当にお世話になりました。また、ファインモールドの鈴木邦宏社長にも編集部を通じて幾つか問い合わせ(作例に直接反映するようなものではなく、資料の情報などについてです)をさせて頂き、お返事を頂きました。大変お手数をお掛けしました。両氏にはこの場をお借りして心よりお礼申し上げます。









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第22回中四国AFVの会に行ってきました

2024年05月05日 | 模型の話題
4月21日に島根県松江市で開催された、第22回中四国AFVの会に行ってきました。今回はそのレポートです。上の写真は会場受付のホワイトボード。せんしゃんのファンアートだ!(笑)(ノグチトモキさん画)

会場は松江城すぐ隣の島根県民会館。当日の天気は残念ながら雨模様だったのですが、会場は開場前からたくさんの人が来られて、開場後にはテーブルがほぼ埋まりました。
コンテスト参加者、出品数ともども近年では最高となりました。初の松江開催なので、どうなるのかな?と思ってましたけどよかったです。

ではまずコンテストの正賞を紹介します。

大賞は伊勢さんの「侵略」
いやー、大迫力ですね。オブイェークト279の存在感を120パー引き出してますね。商店の造型も見事。皆さん納得の大賞じゃないでしょうか。

情景金賞は池上さんの「TigerⅡ「105号車」ベルギー スタウ・エガリテ通にて」

車両、建物、フィギュアの構成が素晴らしいですね。で、それぞれの仕上がりのレベルも凄く高くて、総合的に作品の出来栄えを2倍3倍にしてますね。

情景銀賞は森さんの「BEHIND」
市街の銃撃戦の緊張感がこれでもかと伝わってきます。兵士一人ひとりを丁寧に作りこんでおり、それが作品全体の雰囲気をかもし出してます。街路や周囲の植え込みなどの表現も素晴らしいですね。


情景銅賞は山本さんの「死ぬのは奴らだ」
対空砲の砲口の先とフィギュアの視線が一体化して、作品としてのまとまりをつくりだしてます。車両の仕上げや小物なども抜かりなくてさすがです。

単品金賞は國本さんの「イラク軍戦車T-55エニグマ」
増加装甲の錆の表現が秀逸です。そして、その表現が車両の個性を十分に引き出しています。砲塔が正面を向いているのも全体の統一感を印象付けていて素敵です。

単品銀賞はレディロンメルさんの「バラのレオパルト」

レディロンメルさんは、ずっと「ロンメル愛」を模型で表現されている方です。今回もロンメル愛120パーセントですね。ほんと素晴らしい。絵はもちろん全部手描き。びっくりしますよねえ、、。で、この方の作品はとにかく「愛」が込められてて、こちらにもそれがビシバシ伝わってくるのがいいです。模型、いや創作ってこうあるべきだという見本ですね。

単品銅賞はp-fpankerさんの「四式中戦車」
四式はカッコイイ戦車ですが、こういうキャラが乗ることでさらにカッコよくなるという。漫画の中では多分無敵でしょう(笑)。いいですねえ、、。なんといいますか、模型って作る人のセンスや工夫でよりいいものになる、というのがよく分かります。


せんしゃん賞(私が選者)はノグチトモキさんの「ミリタリーキューティーズ」
フィギュアの魅力を、丹念かつレベルの高い塗装でより引き立たせてます。塗り方としては、例えばキャラ系のそれに合う塗装もありと思うのですが、あえてAFV系の塗りにしてるのがよいです。1体じゃなくて合わせ技にしてるのもポイント高しです。分類的にはキャラものではあるのですが、タイトル通りミリタリーなのでオケ!という。そんなこんなでせんしゃん賞に選ばせてもらいました。(写真は轍のY氏撮影)

で、恥ずかしながら私も賞をいただきました。アーマーモデリング賞です。
いや、ほんとすいません(いろんな意味で)って感じですが、自分なりに頑張りましたし、気に入ってる作品なので嬉しいです。選者の吉田伊知郎氏には心よりお礼申し上げます。そういえば、賞をいただくのって何年ぶりだろう、、。

受賞作紹介は以上です。その他の受賞作含め、会の様子は月刊アーマーモデリングにて紹介されると思います。ぜひご覧になってください。

さて、初の松江大会ということで会場はいつもと違う雰囲気でした(当然ですが)。

今回の会場は物販がOKなので、会の有志が持ち寄った中古プラモフリマ(売り上げは全て会の運営費となります)や、協賛メーカーさんの商品販売など、多彩な催しになりました。

恒例の豪華ゲストトークショーはレギュラーメンバーの超有名モデラーの金子辰也、山田卓司、土居雅博の3氏とファインモールドの鈴木邦宏社長に加え、「アハトゥンク・パンツァー」の著者尾藤満氏が初参加。

写真は奥右から土居、山田、金子、鈴木、尾藤の各氏。司会は未完成チームの大山氏(手前右)。テーマは「当世戦車模型の楽しみ方」。それぞれの模型製作の姿勢やポリシー、情報収集法などを話されました。いつもながらの濃い内容で会場を沸かせていました。

大賞を5回(うち4回は連続)受賞した高松のレジェンドモデラー、浮田直人氏(2020年逝去)の追悼展示も。氏が所属していた高松ニッパーズさんのブースです。
今年は作品だけでなく写真も展示。また、氏を顕彰する「浮田賞」が今年から設けられました。

こちらは大賞盾。松江大会ということで、特別仕様です。木部の厚みと角度はティーガーⅠと同じなのです。
木部制作は私で、アクリル板は翔馬さん、全体の制作とロゴデザインはダッズ松本さんです。

というわけで簡単ですいませんが会のレポートは以上です。今回の主催の島根の模型クラブ「模型の会「轍」」さんの会員の皆さんが全力で会を運営して下さいました。この場をお借りしてお礼申し上げます。また、各協賛クラブの皆さんもそれぞれご協力いただきました。そしてなにより、会に参加して下さった来場者の皆さまには感謝の言葉もありません。来年以降もよろしくお願い致します。

って、私がお礼を言うのも変といえば変なのですが。私は立場上は実行委員じゃなくてお手伝いなんですけどね。でもまあ、ほんとありがたいなあと思っております。で、お手伝いしてるとほんとよくわかるのですが、こういうイベントって準備も開催当日もほんとに大変なんですよね。

開催は1日だけなんですけど、関係各位の準備にかける時間や手間は膨大なものになります。例えば開催直前のメールのやり取りの量はもの凄くて、見せてあげたいくらいです(笑)

準備中は「あー!こういうことじゃなくて模型作りてぇ!」ってなるんですけど、終わったら「あー、面白かった楽しかった。来年も楽しみだなあ」となるのです。勝手なものです(笑) まあなんであれ、今年も無事終わってよかったです。ほんと一日があっというまに終わっちゃうのでびっくりします。

あと、コロナの影響で何年も会うことが出来なかった方々と久しぶりに会えたのもよかったです。こういう機会じゃないと会えない人ってほんと多いんですよね。しかしろくにご挨拶も出来なかった方もいて、大変失礼しました。また次の機会によろしくお願いします。

そして、浮田さんもそうなのですが、この期間に常連の複数の方が亡くなられました。ほんとショックでした。コロナがなければこの数年、普通に会ってお話できたかもなのですが、、、。最後にお会いしたのが3-4年前というのは実にやりきれない気持ちです。とはいえ、今それを言っても仕方がないことではあります。しかし気持ち的にはやはりうまく整理ができませんね、、。皆さまのご冥福を心よりお祈り致します。

さて、お知らせです。毎年のことですがこの会の様子をまとめた「中四国AFVの会ニュース」を今年も静岡ホビーショー(5月11,12日)で配布します。
A42つ折の小冊子です。もちろん無料です。主催の轍さんや、中四国AFVの会ブースなどにて配布しますのでぜひ手に取ってください。

●お知らせその2

会のパンフや会場、ニュースでも紹介したのですが、会の公式グッズのオンライン販売をスタートしました。「SUZURI」というオンライングッズ販売サイトにて発売中です。
今後もいろいろ商品を開発していく予定です。どのグッズもこちらの利益は一律500円で、全て運営費になります。ぜひ一度サイトをご覧ください。
それぞれちとお高いのですが、SUZURIさんがペイするにはこれくらいになるんでしょうね。で、もの自体はとてもしっかりしてます。当然ながら日常で使って全く問題ないレベルです。
販売サイトはこちら↓


●お知らせその3

中四国AFVの会の公式HPがこのたびリニューアルされました。そこで私のせんしゃん漫画の過去作が全てUPされています。ぜひご覧ください。

現在、14話を掲載してます。今回再出稿する際に、改めて久しぶりに全部読んだんですけど、いや、なんといいますか、、、まあ、あれだ、暇なときによかったら読んでください(笑)
こちらからどうぞ↓

ちなみに旧HPはそのままになっています。過去のAFVの会の記録はほんと凄いアーカイブです。そちらもよろしければぜひ。

というわけでお終いです。

いやほんと、来年が楽しみですねー!

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イギリス・25ポンド砲とクォード・ガントラクター タミヤ 1/35(BRITISH 25PDR.FIERD GUN & QUAD GUN TRACTOR TAMIYA 1/35)(その2)

2024年04月20日 | 模型の話題
というわけで(その2)です。(その1)(去年の7月)からえらい間があいてしまいました。

さて、先日お知らせした中四国AFVの会に出品するつもりでこれを大車輪で製作中なのです。

(その1)は組み立てまででしたね。そこからの続きです。

まずはラッカーによる基本塗装です。これは車両本体の塗装が大体終わった様子。
タミヤカタログの完成品をイメージして制作してます。インストによるところの「ダークイエロー」は調色してます。ミッキーマウス迷彩は筆塗り。最初はエアブラシで吹こうと思ったんですけど、マスキングが難しくて筆にしてしまいました。ムラムラですが、まあ後で汚せば誤魔化せるかなあ、と。パターンは、インストの完成写真を見ながら極力再現しました。

後姿がちょっとカワイイですね(笑)
作っててほんと思いましたけど、イギリスのこの辺の車両って素敵ですねえ。変でカワイイ、という。

座席周りの塗装は、完成するとまあ見えなくなるのでそれなりに。シートは油彩で仕上げてます。色の指定がないので、勝手に茶色にしました。
後ろの4席が並んでるのがいいですね。25ポンド砲を牽引する場合は砲の操作員が乗るんですかね。で、作ってて思ったんですけどこの6人はずっと同じ車に乗るわけでしょう。で、戦争ってかなりの長距離を移動するわけで。このシートにずっと座ってるんですよね。

気の合う同士ならいいんでしょうけど、ちょっと気に入らない奴が隣だったりしたらたまらんですね。余計な心配なんですけど(笑) それぞれの好みとか相性とかそういうの関係なく、組み合わせを決められて運命共同体にされちゃうのは結構キツイですよねえ、、。こういう意味でも、戦争ってほんと大変だなあって思います。

ただ、そもそもこの砲の運用は5-6人でできるのか?という素朴な疑問もあります。このクラスだともっと要るような。だとしたら、追従するトラックとかに分乗してるのかな?そんなら相性の悪い奴同志は分隊長とかの裁量で分散してたのかなあ?とかとか、こういうの考え始めたらよくわかんないですね。知ってるようでなーんにも知らない、という、、、。

閑話休題。エンジンはきちんと再現されてます。
今の目で見るとあっさりしてますけど、この当時のキットとしてはかなりのものだったんじゃないかと。

これはフィギュアの基本塗装が終わったところ。これまたよくできた造型と思います。瞳だけは、そのままだと小さくて塗りにくいのでエポパテで作りなおしました。
で、見えない足の内股とかはほんとテキトーに仕上げてます。一方で襟やサスペンダーなどはデザインナイフで彫り込んでます。後で墨入れをした際に、ここが攻めきれてないとほんとぼやけてしまうんですね。ちょっとの手間ですけどやるとやらんは大違い、という。

先に書いたとおり、製作のイメージソースとしてはタミヤのカタログの完成品です。このカタログの写真、ほんとどれもいいですよねえ、、。
で、今回改めてクォードの写真を見てたんですけど、車両単体のキットとこの25ポンド砲のセットの車両、違うデカールが貼られてます。さらにミッキーマウスのパターンも違う。つまり別の完成品なんですね。てっきりどちらも流用しているもんだと思ってました。びっくり。

カタログ写真に貼られたデカールは、車両単体のが英軍で25ポンド砲がカナダ軍です。で、インストの塗装図だとカナダ軍デカールはダークグリーンの一色の指定。デカールを貼る段階ではすでに基本塗装はとっくに終わっちゃってるので悩みましたけど、まあカタログにあわせて、砂漠塗装でカナダ軍、ということにしました。

それにしてもびっくりしましたねえ。よく調べたらこういうの(どういうの?)他にもあるかもしれませんね。いやー、面白い。どこがどう面白いのかわからんですけど、面白い(笑)

基本塗装が終わったら次は油彩でウェザリングを進めていきます。これは25ポンド砲の本体。
油彩は、バーントアンバーを中心に色調を整えています。油彩はタミヤエナメルシンナーで薄めて全体に被せるように塗って、後でふき取っていきます。まあ要するに昔からのスミ入れとウオッシングですね。で、そうするとリベットとかのディテールが浮立ってくるんですけどその細かさにびっくりしますね。

で、それらが大体終わったらこんな感じ。
毎度毎度そうですが、この辺から面白くなってきますねえ。

フィギュアも基本似たような手順です。これが大体終わったところ。
ご覧の通り、内股のパーティングラインがそのままだったりします。足先とかパテ盛ったままです。でもいやほんと時間がギリギリなので仕方ないですね(いつもこんな感じでやってるんじゃないかという疑惑もある)。

完成形をいろいろ考えた結果、ステアリングを切った状態にしてみました。キットのままだと固定なのですね。
どうやったかというと、根元を切って斜めにつけただけ、という。かなり乱暴なモデリングですが案外それっぽいでしょう。黙ってりゃわかんない、と思います(書いてるけど)。

根元を切って、と書きましたが、完全に切り離してはないです。モデリングソーで車軸に切り目を入れて、動かしたい方向にグイーっと押し曲げてます。そこで瞬着を流して固定してます。切り離しちゃうと、もともとの車高や前後位置などが変わってしまうかもしれないのですが、このやり方だとその辺の間違いがないのでいいのではないかと思います。

ステアリングロッドは切り目を入れず無理やり曲げてます。可動部が白くなってますね。いやほんと乱暴だなあ、、。でも山賊モデラーなのでこれでよいのです(なんじゃそら)。

まあ、乱暴ではありますが結果的にそれっぽく見えたらそれでいいんじゃないか、という技法ってことですね。ほんとならもっと丁寧にやりたいところなんですけどね。

というわけで、大体完成が見えてきました。(その1)の時同様、繋げてみるとほんとイイ感じです。
工程的にはあと一息、というところなんですが長くなりましたし、ブログを書く時間がなくなってきましたのでここでお終いにします。さて、21日には完成してるでしょうか。

前回もお知らせしましたが、4月21日に中四国AFVの会が松江市の島根県民会館で開催されます。ぜひおいで下さい。
詳細は公式HP↓
もしくはツイッター、じゃなくてエックス↓
にて広報してますのでご参照ください。

今年もせんしゃん賞(ネタ的な作品に贈られます)が設定されております。
受賞者に贈られる盾も作りました。もらって嬉しいのかどうかいまいちよく分かりませんが(笑)、まあもらってあげて下さいな。
一方、せんしゃんキットの完成作品に贈られる「せんしゃんシャンソン賞」は、諸般の事情で今年は設定しておりません。ご了承下さい。

というわけでお終いです。クォードはまた折を見て「その3」を書きたいと思います。さてほんと完成するのかなあ、、。

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月刊ホビージャパンに二十八糎榴弾砲の作例が掲載されました&大砲キットの話。

2024年04月07日 | 模型の話題
先月25日発売の、月刊ホビージャパン5月号に模型のお仕事が載ってます。お題はボーダーモデル 1/35「日本陸軍 二十八糎榴弾砲 日露戦争 1905」です。

上の写真を見て大砲やミリタリーに興味のない方でも「おやこの大砲は見たことあるぞ」という方もおられるのでは。この大砲は日露戦争時、旅順要塞攻略戦で活躍した砲で、同戦争を題材にした作品には必ず出てくるといっても過言じゃないですね。ってか、出さざるを得ないくらいの功績があるのですね。

短砲身のずんぐりした特徴のあるスタイルなので、インパクトもあって日本軍の大砲、っていうか古今東西の大砲の中でも有名なもののひとつではないでしょうか。この砲はもともと日本国内の要塞の防備用として開発製造されたのですが、日露戦争での旅順攻撃が難航したため、わざわざ現地に運ばれ要塞攻略の鍵となったのでした。

キットはとてもよくできてまして、楽しく製作することができました。自分の好みで、第二次大戦後、国内の要塞に据えられたまま朽ちていく姿を情景にしました。

記事にも書きましたが、戦後撤去もされずこういう風にそのまま遺棄されるということは有り得ません。また、その大砲を絵に描く女学生を添えてますがこれまたちと苦しいシチュエーション。でも、まあいいじゃないですか!オッサンのメルフェンなの!!(笑)という情景です。

女学生はミニアートのフィギュアをベースにほぼ自作しました。

誌面では完成形はUPで載ってない(塗装前のは大きく載せてくれてます)のでこちらでUPしますね。

こういう情景にしようと思ったのは、25年ほど前この砲が据えられていた要塞跡に行ったことがあるからでした。キットを手にしてあれこれ考えてたら思い出したんですね。和歌山の友ヶ島です。
ご覧の通り、まあ凄い遺構です。写真は訪問時なので現在どうなってるかはよくわからないのですが、当時よりは整備が進んでるそうですね。

で、これが恐らく二十八糎砲の台座。
今回の作例で水が溜まってるのは、こういう感じだったことを思い出したから、というわけですね。

この訪問記は、以前当ブログでも紹介してますのでよろしければどうぞ。↓
また行ってみたいですね。

こちらが掲載誌の表紙です。カラー3Pで紹介されています。
よろしければぜひご覧ください。で、ホビージャパンってコンビニでも売ってるんですね。ボケーっとビールとかを買いにコンビニに入って掲載誌が売られてるのを見たらドキッとします。だからどーした!なんですけど、やっぱドキッとします。「えへへ」じゃなくて「うわわわ!」ってなるんですね(笑)

ほんとどーでもいー話ですね。すいません。さて、大砲は戦争ではかなり重要な役割を担っている兵器なのですがやっぱり戦車や戦闘機、戦艦などに比べると地味なのでプラモ的にもあまり恵まれてませんね。キットはそれなりに出てるんですけど、あんま作ってる人がいないような。

でも個人的には割と好きでして、ちょこちょこキットを集めてます。今回はその中からいくつか紹介してみます。手持ちのキットはこんな感じ。

まあ全部じゃないんですけどね。AFVモデラーの平均として多いのか少ないのか、よくわからんですね。でもまあ今回拙宅各所に分散してるのを集めてみたら案外あったなあ、という感じです。

これはもう説明不要のタミヤ88ミリ砲。1500円版ですから初版じゃないですね(新発売時は1000円)。

でもピンセットなどの袋が収まる、飾りの仕切り(っていうのかな?)が入ってて箱の大きい初版型です。

箱の程度がかなり悪いんですけど安かったし(1000円!)まあいいでしょう、という。

もったいなくて作れないので、作る用にこないだ買ったのが上に重ねたやつ。箱が小さいでしょう。

でも、これも貼り箱の小鹿版なんですね。小鹿版から箱が小さくなってたんですねえ。知らんかったです。これは大絶賛製作中の8トンハーフに引っ張らせるべく作るつもり。

タミヤ繋がりで次はこちら。ドイツ・7.5センチ軽歩兵砲18型。ホワイトメタルキットです。シュリンクのパッケが素敵すぎます。
タミヤはこれと米のパックハウザーの2種を「1/35ホワイトメタルシリーズ」として発売しまして、それきりになっちゃったのでした。発売時価格が1800円と高額(先ほどのハチハチより高いわけで、、、)な上に、ややマイナーなアイテム、さらに製作が難しそうなメタルキットという3連コンボであまり売れなかったのでしょう。なのでこの2種だけなのです。

とにかくチャレンジングなタミヤらしいとても意欲的なシリーズだったと思うんですけどね。かなり早過ぎたのでしょう。確か、欧米のホワイトメタルモデル文化を日本にも!みたいな狙いで始めたと何かで読みました(未確認情報)。うーん、ほんと残念。このキットも作りたいんですけど、結構美品な上、今では並品でも出てこなくなりました。作っても惜しくない程度の箱のを入手できたらなあ、とは思ってるんですが、、。うーん、、。

メタルキットはなぜか大砲と相性がいいのか、他のメーカーからもあれこれ出てますね。こちらはグンゼハイテックのFH18とピットロードのソ連の152ミリ砲。

これはどちらも頂きものです。それぞれ別の方から頂戴しました(ありがとうございます)。どっちも高いのに、ありがたいことです。FHは、持ち主が小さくするために箱を潰してて、私が別の箱(72の零戦の)に入れて保存してます。

メタルキットはとにかく重量感があっていいですね。これは152ミリ砲の中身。

蓋を開けて「うんうん、よーでけとる」とうなずいて、箱を閉めちゃうやつですね(笑)まあでもこれは作りたいなあ、、。メタルキットはゴージャスで、とにかく重いのがいいです(笑)

こちらもメタルキットですね。ファインモールドの九四式速射砲と一式機動砲。どっちも傑作です。

どちらも、いつかインジェクションで出してくれるかもと思って、手をつけれないまま今に至っております。でもまあ今時はもうキット化は難しいですかね、、。どっちも日本軍の砲としては有名だし、情景にもしやすいのでアイテム的にはいいと思うのですが、やっぱちと厳しいかな、、。

九四式はノモンハンの情景で作るつもりで買いました。箱絵、カッコいいですよねえ。一式機動砲も戦闘中の情景を作るつもり。アフターパーツの真鍮薬莢もアホほど買って(ファインさんの在庫が発見されて発売された時に買い占めた)、スタンバッテるんですけどねえ。

一式は多分一番M4シャーマンを破壊した日本軍兵器です。そう考えると凄みがあるように見えてきませんかそうですか。ほんとインジェクションで欲しいんですけどねえ、、。

最後はこちら。四一式山砲は、連隊砲、山砲兵はいくつか買いました。HJ誌の作例も作りましたねそういえば。
で、その後個人的に買ったのは、実はフィギュアが欲しかったからという(すいません)。両キットのフィギュアは、動きがある日本兵フィギュアとして貴重なんですよほんと。戦闘中のポーズにとても改造しやすいんです。なので砲だけが残ってるのでした。砲だけ作って、ベースに置くだけでもカッコいいかな?と思ってるんですけどね。

タミヤのPAK40は、300円の初期版なので作るのはちともったいない(こんなのばっか)。買いなおして作りたいです。これも子供の頃作って楽しかったなあ、と。ハチハチもそうですけど、今そこそこ大砲が好きなのはタミヤの火砲キットのおかげかもしれませんね。タミヤMMがなかったら、大砲について知ることはまあほぼなかったでしょう。とはいえ、戦車でも装甲車でも、MMがなかったら、、、と考えるとみんなそうなんですけど。凄いシリーズなんだなあ、と思いますほんと。

ピットロードの九〇式機動砲も作りたいですねえ。この砲はスタイル的にもなんかかっこいいなあと思ってます。対戦車戦闘の情景とか作りたいです。日本軍の砲だと、九六式十五糎榴弾砲とか欲しいんですけどねえ、、。ピストルピートの情景も作りたいなあ、と。

とかとか作りたい作りたいといいながらも、これらはずっと作らないまま何年も経ってるのでした。まあ、新しいのを欲しがるのはこれらを作ってからですねえ。で、大砲キットって、ほんと楽しいですよ。完成後、戦車や装甲車などの車両とはまた違った不思議な満足感があります。未経験の人は一度作ってみることをお薦めします。

大砲はアイテム的に各部を隠す事ができずモロむき出しなので(当然ですが)省略が難しく、キット化する際は手が抜けないので、どのメーカーのもちゃんと再現しています。なので作りながら構造を理解することもできます。そういう意味ではバイクのキットに近いかもですね。そんなこんなで、ミリタリーだけでなく機械全般に興味のある方は面白く感じられると思うんですけどね。

とはいえ、大砲って近代兵器の基本の基本なのですが、詳しく知りたくても案外関連書籍がありません。私もほんと何も知らないといっていいくらいの知識量なのですね。小林源文氏の「武器と爆薬」はほんと勉強になりました。

大砲の歴史、運用法などがとても分かりやすく解説されていて、お薦めです。で、「もっと知りたいなあ」ってなるんですけど、この次にどういう本を読めばいいのかがわからん、という。お薦めの入門書があったら教えて欲しいです。

というわけでお終いです。ホビージャパン、よろしければご覧になって下さいね。

最後にお知らせです。4月21日、松江市で中四国AFVの会が開催されます。
興味のある方はぜひおいで下さい。

会場は松江城すぐそばの島根県民会館で午前10時開場。見学のみの入場は無料です。コンテストの参加にはエントリー料として1000円(高校生以下は無料)が必要です。

詳細はこちら。

コンテスト参加者の作品展示以外にも、中四国地方の協賛クラブの作品展示があります。身内の私がいうのもなんですけど、いろんな方のいろんな作品を見ることができて、とても見ごたえのある会です。

今回は、初の松江大会です。「いつもの福山だとちょっと遠いけど、松江なら行ってみようかな?」と思われてる方も少なからずおられると思います。「こういう会って、隙あらばツッコミを入れようと機会をうかがう、うるさ型のオッサンばかりじゃなかろうか?」と躊躇する人もいるかもですが、来られたら拍子抜けするくらい、気安い気楽な会ですのでぜひおいで下さい。まあでも「オッサンばかり」という点に限っては予想通りかも(コラ)。で、せっかくなのでコンテストにも参加してみてください。見学だけでも楽しいのですが、コンテストに参加するとより1日を楽しめると思います。

あと、昨年まで設定されていた「せんしゃんシャンソン賞」(せんしゃんキットを使った作品に贈られる賞)は今年は諸般の事情でなくなりました。すいません。何卒ご了承下さい。「せんしゃん賞」(ネタ的なオモロ作品賞)は今年もありますので、ご安心(?)下さい。

以上お知らせでした。

で、「コンテストに参加してみては」とか偉そうに書いてますけど、私はまだ出品作が完成してないのでした。わはは。できたらいいな。頑張りまーす。

それでは。





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大阪日本橋の大型模型店「ジョーシンスーパーキッズランド本店」に拙作3点が追加展示されました。

2023年11月19日 | 模型の話題
大阪日本橋にある大型模型店・ジョーシンスーパーキッズランド本店の月刊ホビージャパン誌の作例展示コーナーに、拙作が3点展示されていることは以前お知らせしましたね。

先日、新たに拙作3点が追加されましたのでお知らせします。

新規展示作はこの3点です。

「九九式艦上爆撃機」(ハセガワ1/48)

「REAL FINISH WORKS 模型をリアルに仕上げる! フィニッシュワーク虎の巻」(Hobby Japanムック)に掲載されています。

これはかなり前(15年くらい)の作品ということもあって、展示も最近はほぼしていません。ですけど、とても思い入れのある作品なのでこういう形で改めて見ていただけるのはほんと嬉しいです。

これがきっかけで、その後ホビージャパンさんはじめ模型誌ライターのお仕事をするようになったという意味でも思い入れがあるのですが、それとはまた別に個人的に非常に大切なことを教えてもらった作品でもあります。その経緯は以前書いてますのでよろしければどうぞ。
久しぶりに読み返したのですが、なかなか暑苦しいながらも(笑)、私のいいたいことはちゃんと書けてる、と思いました。長いのですがほんと読んでみて下さい。

次は「九五式小型乗用車 くろがね四起」(ファインモールド1/35)

月刊ホビージャパン2017年8月号掲載。掲載はちょっと前なんですけど、同じのを2個作ったというのは今のところこれが最初で最後ということもあって印象に残ってる作例です。また、作っててほんと楽しかったのもよく覚えてます。たまに「プラモって楽しいなあ!!」って心の底から思わせてくれるキットに出会うんですけど、これもそれ、でした。


次は「 Ⅳ号戦車H型 ニーベルンゲン工場製中期型」(ミニアート1/35)です。

月刊ホビージャパン2023年3月号掲載。先にも書きましたが、模型誌ライターをもう15年くらいやらせてもらってます。主にAFV担当なんですが、ドイツ戦車って実はこのⅣ号までやったことなかった、という。なので嬉しかったですねえ、、。またやりたいなあ、、。でもまあ、全然詳しくないので焦るんですけどね(笑)

というわけで以上です。以前から展示されているのはこの3点です。

「四式自走砲ホロ」ファインモールド 1/35

2018年3月号掲載。フィリピンでの実戦の様子をイメージして作りました。製作記はこのブログでも紹介してますのでよろしければご覧下さい。↓
https://blog.goo.ne.jp/morio1945/e/d56dc9403181473c0e2b3bff4423faed

「四式軽戦車 ケヌ」(ドラゴン 1/35)
2017年5月号掲載。本土決戦の架空ジオラマです。

「テンポ A400」(ミニアート 1/35)
月刊ホビージャパン2022年9月号掲載。ほんと可愛い車だと思います。こういうのをキットにしてくれたのが嬉しいなあ、と。

ショーケースはこんな感じです(写真提供・ジョーシンスーパーキッズランド本店)
新規展示の3作は私がお知らせいただいた時点では説明のPOPがなかったのですが、随時追加されると思います。

先の展示作は、こういう風に解説されてます(されてますっていうか、私が書いてるんですけど)
模型って、やっぱ現物を見てもらってなんぼ、と思っていますのでこういう風に恒常的に展示していただけるのはもうほんと嬉しいことです。機会があればぜひぜひご覧になって見てください。で、何か買い物してください(笑)。最初の展示の際、ある方から「展示を見てお店で日本戦車のキット買いました」というコメントを頂いて、ほんと嬉しかったです。なんつーか、やっぱ「これええなあ!こういうの作りたいなあ、じゃあ買うか!」って、作り手としてはほんと最高完璧なリアクションなんですよ。私自身、子供のころ、そういう感じで模型店のショーケースを見てましたから、、、。

作例って「これをこう作ったら、こういう風にめっちゃええ感じになるんすよ。でもこれはあくまで一例なんすよ。で、それはそれとしていいキットなんです。一回ぜひ作ってみてください」っていう、私個人のささやかな提案の作「例」だと私は思ってるんです。いつもそういう気持ちでやってます。なので、私のをみて、先のようにキットを買ってくれるって、ほんと嬉しいんですよね。

お店は、5階の建物丸ごとホビーショップという、でんでんタウンのランドマークともいえる(商店街組合の案内パンフの表紙になるくらい)お店です。展示場所は2階です。

お店の場所、営業時間などはこちらです。でんでんタウンのど真ん中です。↓

最後になりましたが、月刊ホビージャパン編集部とジョーシンスーパーキッズランド本店の皆様に心からお礼申し上げます。

あと、前回告知してたミニアートの米軍トラックの続きは、また今度、ということで。すいません。次回、次々回と別の話題になりそうなので、なんだかんだで年明け後になると思います。お待ちになってる方がもしおられるとしたら(いるのかな?)ほんとすいません。


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月刊ホビージャパンにスダコフツの作例が載りました。

2023年05月06日 | 模型の話題
先日発売された月刊ホビージャパン2023年6月号に、模型のお仕事が載りました。お題はアカデミー1/35 Sd.Kfz.251/1 C型です。作ってて楽しい好キットでした。

いかにもドイツ軍!って感じの車両でほんとカッコイイです。

こちらが表紙。

カラー3Pで紹介してもらってます。
 前回のⅣ号戦車に続いてのドイツものです。そしてこれまた好きなスダコフツなので頑張りました。ぜひ誌面をご覧下さい。

そういえば、スダコフツってアラフィフ以上の世代はそうフツーに呼んでますけど(多分)、今の若い人はどうなんですかね?通じないのかな?

そもそもは松本州平氏がモデルグラフィックス誌上でそう呼んで、以後広まったものです。MG誌の創刊号(84年11月号)掲載のエッシー1/72・マーダーⅢと251/8の作例記事です。

私の知る限り、これが出典です。記事冒頭で松本氏が突然「ああ、スダコの救ちゃんのこと?」と発言。MG氏がなんですかそれ?と。松本氏はこれはスダコフツで云々と返し、MG氏が納得。しかしその後騙されたことを知り、デタラメ言いやがって、読者の皆さんはこんな風に呼ばないように、と警告するという内容。

実にテキトーな読み方なのですが、Sd.Kfz.という口語ではどう読んだらいいのかピンと来ない言葉だったところに、実にそれっぽいので定着しちゃったというような印象です。なんとなく的を得てますし、簡潔で言いやすいし、面白い、という新語の流行・定着の諸条件が合わさってますね。こういうの、狙って流行るものではないですからね。

そういえば、宮崎駿氏も何かのインタビュー(MG誌だったと思う)で「スダコフツの、、」と話してましたね。「おおお!宮崎氏まで!」と感動した記憶が(笑)。

その定着ぶりから、中四国AFVの会のマスコット、せんしゃんの妹の名前に頂戴しました。ご存知すだこちゃんです。ハーフトラックの妖精、と言う設定。日本語でいうなら半装軌装甲兵車の妖精です。

で、ミリタリーモデラーの中でも若手の人は「なんですだこなの?」っていう人いるのかな? でも大事な基礎知識(?)として受け継がれているもの、と勝手に思ってるのですがどんなもんなんでしょうね。

そしてスダコフツというと最初の刷り込みから251シリーズがそれ、という風に思っちゃいますけど、原則としてはそうではなくてSd.Kfz.の付く車両は全部スダコフツですよね。でもやっぱ251がそれ、って感じですね個人的には。

ってまあ、どーでもいー話題ですね(笑)でも一度きちんと出典込みで書いておくのは大事かと思うので書きました。

スダコフツであれなんであれ、ハーフトラックっていうのは素敵な車種ですね。子供の頃、私はなぜかハーフトラックが好きで憧れてましたね。理由はよく覚えてないのですが、まあキャタピラとトラックがひとつになっている、普段見ることのない変則的かつカッコいい姿に痺れてたのでしょう。

戦車のプラモを作るようになってから、すぐ買ったのもハーフトラックでした。確か最初がこのタミヤ8トンハーフ。
これ、以前着手してそれきりになってますね。すいません。完成させる気は満々なので(ほんとか)、今しばらくお待ち下さい。

次に買ったのは、モーターキャリア。

初MMがこれでした。最初でこれをセレクトするとはなかなか攻めてますね私。でもかなり難しくて苦労した記憶が。これもいつか作ろうと思ってずっと持ってます。

でも、今お手つきしてるのが、なぜかクォードガントラクター(笑)
中四国AFVの会に行って、人の作品を見てたら「うおお!とにかくなんかプラモつくりてぇ!!」ってなってすぐ買って着手。GW直前から進めてて、ほぼ組み立て終了しました。

前から作りたいと思ってまして、かつ所属する模型クラブの今年の展示会のテーマが「英国」なのでちょうどいいかなー、と。

買ったのは25ポンド砲のセットです。最近スポット生産されたらしく、すぐ入手できました。定価1900円(税別)!でした。安い、、。で、連結してみるとめちゃカッコよくて感動しました。
ここまでできたら完成するだろう、、、、するといいな、って感じですね。

製作については単独エントリーでまた紹介しますね。いやー、作っててほんと楽しいです。

あ、話を最初に戻すと、アカデミーの251も作ってて楽しいキットでしたよ。誌面をみて興味の出た方は、よければ作ってみてくださいね。

というわけでここ最近はプラモっていいなあ!としみじみする日々なのでした。みんなでプラモ作りましょうね。

最後にお知らせです。

前回もお知らせしましたが、5月13-14日に開催される、静岡ホビーショーのモデラーズクラブ合同作品展にて、中四国AFVの会も単独ブースとして参加します。

先日のAFVの会の様子をまとめた「ニュース」を配布しますので、興味のある方はぜひおいで下さい。A4二つ折りの小冊子です。こちらが表紙。

コンテストの受賞者リストとか、上位入賞作品紹介などが載ってます。頑張って作ったので(編集は私が担当)よかったら持って帰ったげて下さい。私は残念ながら今年は不参加ですが、こういう形ででも参加(?)できてよかったです。

というわけでまた。

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第23回中四国AFVの会に行ってきました

2023年04月23日 | 模型の話題
4月16日、福山市で開かれた「第23回中四国AFVの会」に行ってきました。簡単ではありますが、今回はそのレポートです。上の写真は浮田直人氏の「1944・6・6 サン・メール・エグリース」です。

ご存知の方もおられると思いますが、この会はコロナの影響で2020、21年は中止。昨年から再開しました。昨年私は欠席しましたので、今回は4年ぶりの参加となります。

聞くところによると、昨年はコロナを受けてこじんまりとした会にしたそうです。しかし今年はコロナ前の通常運営に近いものになりました。

そのこともあって、来場者、コンテスト参加者ともどもコロナ前とまではいかなくとも、十分な数で盛り上っていたと思います。会場も終日にぎわってました。
 
さてまずコンテストの入賞作を紹介します。大賞はこちら。森さんの「WELCOME TO HAMBURGER HILL」。
ご覧の通りの迫力で、会場でも目を引いてました。

こういう感じでヘリと地上が構成されているんですね。ヘリの大きさ、荒れ果てた地面、そしてその地面のベースが斜めになっていたり、下のタイトル部も立体的になっていたりと、トータルのインパクトが凄いです。
というわけで納得の受賞でした。下に置いてあるのが大賞盾です。

情景部門金賞が伊勢さんの「アサルト(強襲)」。伊勢さんは中四国AFVの会の常連ですね。
伊勢さん作とすぐ分かる個性的かつ見事な作風です。フィギュア、車両、建物のトーンが合わせられていて、ひとつの世界を確実に形作っているのが凄い。

銀賞は眞田さんの「Break through」。柵を突っ切るKVと兵士、それぞれがかもし出す躍動感が素晴らしいです。
鶏もいいですねー。写真には写ってないのですが、鳥の糞がきちんと再現されていたのが個人的にはよかったです。こういう細かいところ、とても好きです。

こちらは銅賞の「エルアラメイン」作者はこれまた眞田さん。つまり情景部門W受賞です!これは凄い!
カーロアルマートの塗装が素敵。砂漠の質感もリアルです。

単品部門金賞は戸嶋さんの「バラトン湖219大隊」。
戸嶋さんも常連ですね。戸嶋さんならではの色合いと、細やかな工作がとても魅力的な作品です。後ろのフィギュアの密度感も印象に残りました。

こちらは銀賞の大山さん作「A34コメット」。落ち着いた色合いが渋くて、車両にとても馴染んでて素敵です。フィギュアの視線が同じなのもカッコいいです。
大山さんは中四国名物の司会者の方ですね。当然受賞は本人には知らされておらず、びっくりされてました。セルフで授与をしていて、なんかほほえましくてよかった(笑)

銅賞の井上さんの「タイガー(P)実戦配備型」。内部の丁寧な再現がスゲーでした。
塗装や工作の技術の凄さだけでなくて、見せ方のセンスがよくて車内に引き込まれるような作品でした。

以上が情景単品の入賞作でした。

こちらはせんしゃん賞です。健さんの「AIが考える恐竜戦車」。
こういうの、やろうと思う人はいたとしても実際にはなかなかやらないですよね(すいません)。でも、こうやってやるところがメチャいい!し、そもそもカッコいい!と思い選ばせてもらいました(私が選者なのです)。あと、タイトルもよかった。読んだ時フフってなりました(笑) タイトルって大事ですよね。

あ、せんしゃん賞というのはありていにいうとネタ賞のことです。模型を作る労力は、ネタであろうとシリアスな題材であろうと変わらないですよね。でもネタ作品って展示会場では人気があってもそれきりで、それはそれで寂しいなと思ってました。

で、中四国の会で形に残る賞を作ってもいーんじゃないか?と実行委の方々に提案して、採用してもらったのです。言いだしっぺなのと、せんしゃん作者ということでいつのまにか選者に(笑)

次はせんしゃんシャンソン賞。松永さんの「せんしゃん戦隊ゴセンジャー」。ご覧の通りの作品。パーペキです。説明不要でしょう。

いやー、マジで腰が抜けましたね(笑) 松永さんは過去いくつもせんしゃんキットを作って下さってて、それらを全て展示してタイトルの「ゴセンジャー」ということでした。これがその最新作ということですね。

あ、いまさらですが、せんしゃんとは中四国AFVの会のマスコットです。以前そのレジンキットを作りまして、この会でいくつも頒布したのです。で、それを作った出品作から選ばせてもらうのが「せんしゃんシャンソン賞」というわけです。

で、そのキットの素組み状態はこれです。

これを見ると松永さんの凄さが理解できるのでは。ごく控えめに言って魔改造です(笑) キットは一応1/35で、大きさは、なんとなくぼんやりとそれなりに決めたのですが、松永さんの作品ではキャタピラなどの流用パーツがジャストフィットしてますね。さすが俺!って感じです(コラ)

中四国の会では、毎年豪華ゲストが招待・参加されます。昨年は招待はなかったそうですが、今年は山田卓司氏と土居雅博氏の両氏が来場。恒例のトークショーもあり、盛り上がりました。

こちらは土居氏が持参されたタミヤ88ミリ砲。

いやー、素晴らしい、、。

「あのハチハチ!」っていう感じがにじみ出ていて、ほんといいなあ!と思います。

土居氏は最近初期タミヤ作品を作られてて、どれも実に素敵です。こちらは初代シュビムワーゲン。

ハチハチもこのシュビムも作りたいと思ってるので、生で見れてほんとよかったです。

こちらは、土居氏の作品の隣に展示された山田和紀氏の 「SHIT,LOOK!LOOK AT THAT!  The Marines raise the flag on Mount Suribachi」。

2019年のキヤコン金賞受賞作です。密度から来る圧力が凄いですね。これが見られるとは思わなかったです。こういう予期せぬ眼福があるのもこの会の魅力であります。山田氏とも久しぶりにお話できてよかったです。

で、毎年のことなのですが折角同じ会場にいるのにほとんどお話できないまま、となる方が多々おられます。こちらがいろいろとバタバタしてることもあって、ろくにご挨拶もできないまま閉会、ということが少なくないです。本当に申し訳ありません。またの機会にはよろしくお願い致します。
 
最後の話題です。今回の特別企画として浮田直人氏の追悼展がありました。浮田氏は第2回から大賞を通算5度も受賞された方です。もちろん会の歴史では唯一無二です。しかし、非常に残念なことに2020年に逝去されました。

今回、浮田氏の奥様と氏の所属する高松ニッパーズさんのご助力で大賞作など6点が展示されました。

こちらは「反撃作戦を検討する指揮官たち」(第3回大賞)。当時見たとき、この出来栄えにびっくりしたことを覚えてます。

私が初めて参加したのがこの回で、これを見て「はー、凄いなあ、、、」となりました。もう丸20年も前なんですね、、。

これは「海を渡りて、空から舞い降り、道に迷う」(第11回情景部門金賞)です。
村の一部を効果的に切り取り、建物を省略することなくフルサイズで製作。建物や路地を徹底的に作りこむことで「ノルマンディの世界」を再現しています。タイトルにピントが合ってないのは、それだけもの凄い奥行きがあるからなんですね(もちろん私の腕のせいもありますが)。

受賞時のコメントだったと思うのですが、ギリギリまで製作していて「まだ塗料が臭うんです」と笑って話されてました。優しそうな風貌からは伺えない、内側の情熱の一端に触れたような気がして、気圧されたことを記憶しています。

こちらは「1944・6・6 サン・メール・エグリース」(第5回大賞)
分かる方はお分かりでしょう。ロバート・キャパの有名な写真をモチーフにしたものです。

このアングルだと「あっ!」ってなる方も多いのでは。なんと現地に行かれて取材をされたとのこと。その調査が反映された建物のリアリティと丁寧に再現された兵士がかもし出す銃撃戦の緊張感は、本当に凄い。
私は当時の会は不参加で見てなくて、結構後の協賛クラブ展示で拝見して腰が抜けました。AM誌の大会レポートでも載ってたのですが、生でみて初めて凄さが分かったのです。その頃には浮田氏とは知己を得てまして、直接製作についてのお話を伺えたのでした。「これは凄い!凄い!」を無遠慮に連発する私に、氏が恥ずかしそうに微笑んでいたのを覚えています。

コロナのこともあって、浮田氏と最後にお会いする機会がないままだったのが本当に残念です。ただ、直接お会いした時だけではなく、SNS上でもコメントを良くいただき、いろいろとやりとりさせていただいたのが唯一の慰めとなっています。

今さらながらで大変恐縮ではありますが、この場をお借りして、浮田直人氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

最後にいくつかお知らせです。

中四国AFVの会は、5月13、14日に開催される静岡ホビーショーの合同作品展に参加します。今回の受賞作など、会の関係作品が展示される予定ですので、ぜひお越し下さい。ただし、今回紹介した受賞作含め、何が展示されるかは現時点では不明です。ご了承下さい。

そして、今回の会の様子を紹介する「中四国AFVの会ニュース」を発行・配布(もちろん無償)する予定です。こちらは4年ぶりの復活となります。会の卓にて配布しますので(多分協賛クラブさんの卓にも置いていただけるはず)、興味のある方はぜひ。

もうひとつ。会場でも発表されたのですが、来年の中四国AFVの会は島根県松江市で開催されます。開催は4月21日(日)、会場は島根県民会館です(これらは決定済み)。

私もいろいろとお手伝いさせてもらう予定なので、今から頑張りたいと思います。気が早いかというと全然そんなことはなくて、1年ってあっという間ですからねえ、、。

というわけでお終いです。会の様子は、例年のようにアーマーモデリング誌にて紹介されると思います(ありがとうございます)のでぜひご覧になって下さいね。

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Ⅳ号戦車の作例が月刊ホビージャパンに載りました&いうほど作ってないドイツ戦車キットの話

2023年01月29日 | 模型の話題
先日発売の月刊ホビージャパン2023年3月号に、模型のお仕事が載りました。今回のお題はミニアートの「1/35 Ⅳ号戦車H型 ニーベルンゲン工場製中期型」です。

こちらが表紙。
カラー3Pで紹介してもらってます。

誌面の範囲内で、キットの特長や製作のポイントなどを解説してます。

興味のある方はぜひご覧下さい。

記事にも書いたのですが、Ⅳ号戦車はほんと人気のある車両なので模型誌や展示会、ネット上などあちこちで完成品を目にします。今回はそういう中でいかに目立つか・印象に残るような作品を目指してみました。

というと何か偉そうですけど、要はダメージ表現とキャタピラの増加装甲をやってみた、ということですね。

なんか盛りすぎかもですが、実際ほんとこんなのあるんですよね。戦車乗りは大変だ、、。資料写真をあれこれ見ながら、カッチョいいⅣ号戦車を目指してみました。


とはいえ「こんなのよく見るよね」って言われたらミもフタもないのですが(笑)まあでも自分なりに頑張ってみた、ということで。
やっぱ、Ⅳ号はこれくらいちょっとヤレてるのが好みです。必死な感じがするのがええんかな、、。

で、これまた記事(最後のコメント)に書いたんですけど、ドイツ軍の戦車の作例をするのは初めてなんですね。ホビージャパンさんではAFV班のライターとしてもう10数年やらせてもらってるんですけど、AFVモデルの中核ともいえるドイツ戦車をやったことなかったという、、。

じゃあお前は一体何を作ってきたのか?というと、よくよく振り返ると戦車の作例は日本軍のと現用の数種(米英)軍くらいですね。あとは自走砲(これもドイツのはナシ)とか装甲車、ソフトスキンとか大砲とか、戦車じゃないAFVアイテムが大多数です。ドイツ軍のアイテムもいくつかやりましたけど、ケッテンクラートとかでした。うーん、そうだったよなあ、、。振り返るまで考えたこともなかった(笑)

あ、でもそういえばフランスのシャール2C(モンモデル)の脇役でドイツ戦車作りましたね。シャールのやられ役なんですが。ドラゴンのⅠ号戦車A型です。
うーん、懐かしい、、。2014年5月号掲載です。もう10年近く前になるんですねえ。
ドラゴンのⅠ号はパーツ割が細かくて、こういうクラッシュモデルには最適でした。
しかし改めて見ると、非常に気の毒な使い方をしてしまいました。しかし仕方がない(笑)とてもいいキットだったので、いつかまたきちんと作ってあげたいですね。小さいのですぐできるし。

作るとしたら、国民党軍のがいいなあ、、。

これはドイツ戦車ではありますが脇役のやられ役の上に私が勝手に追加したので作例としてはノーカンですね(どーでもいいか、、)。というわけでなんであれ、今回はドイツ軍戦車の作例ということで嬉しかったです。やっぱドイツ戦車はカッコイイですからねえ。

とはいえ、個人的にも私はそんなにいうほどドイツ戦車は作ってないのでした。他に何か完成品あったかなあ、と考えるとⅣ号はこれだけ。

以前にも何かの時に紹介したと思いますが、女性兵士のみの戦車部隊があったらなあ、というウソ設定です。

試作されたF1型の増加装甲型をベースに長砲身化したもの。もちろんこれもウソ。
フィギュアは全部スクラッチです。キャラもあれこれ考えて作りました。これは楽しかった。
もう10年以上前(2012年)の作です。さすがに今の目で見るとあれこれ「ちょっとコレハ、、」というところもあるのですが、まあそれは仕方がないじゃないですか。それはそれとして頑張った作品なのでまたいつかちゃんと紹介したいですね。製作途中写真もどこかにあったはずなので。

後はこのⅢ号M型(グンゼハイテックN型改造)くらいかな?これは過去にブログで紹介しましたね。

さっきブログ見返したら、これまた10年も前の作品でした。もうそんなになるんですねえ、、。それにしても、ある意味進歩が全くないのがよく分かりますね(笑)でもまあこういうのが好きだから仕方がない(笑)

というわけで、ドイツ戦車の完成品はこんだけです。作りたいのはあれこれあるんですけどねえ、、。

まあなんであれ、久しぶりにドイツ戦車を作れて嬉し楽しかったです。
ほんとホビージャパン、ご覧になってくださいね。

それでは。

Ⅲ号戦車の紹介はこちらです。よろしければどうぞ。↓
シャール2Cはこちら(全2回)↓

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