先週発売された月刊アーマーモデリング8月号に、私の作ったジオラマが掲載されてます。「1985年ごろ、もしソ連軍が日本に侵攻してきたら、、」というIF設定のものです。全力で作ったので、誌面をぜひご覧になってみて下さい。※上の写真は私が撮ったもので、誌面には載っていません。
表紙がこちら。元陸自隊員のタレント、かざりさんがビッシィ!と決めてくれてます。
周囲のモデルガンは気にしないで下さい。献本が届いてテンションが上がってつい置いてしまったのです(笑)
私のジオラマには、7ページも割いてくださっています。写真は、なんとスケールアヴィエーションの石塚編集長が撮影して下さいました。
最初、見本として写真を拝見した時あまりに凄くて絶句しました(いや、ほんと)。いつかジオラマの現物を見た人に「写真と違うじゃん!」って思われるかも、レベル。誌面をご覧になったらよくわかると思います。また、最後のページの編集部による作品評の文章もグッときました。私の気持ちをとてもよく汲んでくださってて嬉しかったです。そんなこんなでぜひ見て欲しいですね。また、製作は1年半以上かかった(もちろん、ずっとかかりきりだったわけじゃないんですけど)のですが、その間、担当として本誌アドバイザーの吉岡和哉氏がさまざまな助言や提言をして下さいました。これはほんとに貴重な経験・勉強になりました。この場を借り心よりお礼申し上げます。
さてこの号は、私のを含めた陸上自衛隊特集となってまして「RIKUJI IN ACTION!」と銘打っていろんな陸自車両のキットが紹介されてます。かなり気合の入った内容で、拙作に関係なくお勧めです。
目次を見ても、その濃さがよくお分かりになるのでは。
ジオラマでは、61式は建物に半分隠れてまして、誌面に写ってなかった車体前部はこんな感じです。まあ、要するに「いつもの」ですね(笑)
砲身のキルマークは、ご存知小林源文先生の「バトルオーバー北海道」からです。「一度やってみたかったんです」(笑)。それにしても、ファインモールドの61式は傑作ですね。
機甲科のフィギュアはこれまたファインの傑作があり、それを元につくってます。しかし、メーカー問わず昭和期の普通科の自衛隊員のフィギュアのキットはないので、ほぼ自作してます。女性隊員(ってわかるかなあ?)は紙でコロコロのレジンフィギュアをちょっと改造して使おうとしたんですが、ぐりぐりやってるうちにどんどん手が加わって、結局胴体と足の一部分以外の、ヘッドや装備などほぼスクラッチになってしまいました。
戦車長ですが、61式といえば「戦国自衛隊」。戦国自衛隊といえば千葉先生。ということでヒゲに赤いマフラー、グリースガン(マガジンはテープで2本に。コッキングハンドルをわざわざ付けてM3にしてるのが我ながらゲーコマだ、、。)で決めてみました。でも、名札の姓は「大友」にしました(笑)
この61式やフィギュアなど、製作途中写真含め、個人的に紹介してもいいとのことなので(ありがたいことです)、また機会をみてこのブログでもUPしたいです。ただ、どれもちょっと手直ししたいのでいつになるかは未定です。
誌面のタイル製作法の説明で「床部分は作りなおした」とありましたが完成形が写ってなかったです。ゲラをちゃんと見ず書いた私のポカですね。すいません。完成形はこんな感じ。こういうタイル、ほんともうなくなっちゃいましたねえ、、。
タイルの製作方は誌面に載ってます。こういうの作るのほんと楽しいですねえ、、。このほか誌面では建物などストラクチャーの製作法を紹介してくれています。
今回、個人的にヒットだったのが象の滑り台。これも作ってて楽しかったです。
うう、かわゆい、、(自分で言うな)
資料にした本などはあれこれあるのですが、特に大事だったのがこれら。左上から「タミヤニュースVol205(1988)」「戦う自衛隊」(山下純二・立風書房)「BATTLE OVER(バトルオーバー) 北海道」(小林源文・日本出版社)「陸自戦車をつくる!」(イカロス出版)です。
タミヤニュースは、当時61式に現役で乗っていた隊員の方が、荷物の積み方などを図入りで詳しく紹介されてて、メチャ参考になりました。「バトルオーバー」は言うまでもなく大傑作。世界観、雰囲気などずっと影響を受けてます。現在は、小林氏の個人ブランドで新装版が発売されてます。「戦う」は児童書ながら凄い内容で勉強になりました。「陸自戦車」には、元陸自1佐(機甲)の葛原和三氏が、61式の迷彩研究について多くの当時の写真入りで詳しく解説されており、実に貴重な資料となっています。その他、73式の実車写真もありかなり助かりました。
タミヤニュースは「いつかこういう61作ろう」と思って、この号だけ無くさないようずっと別にとってあったんですよ。なんちゅう気が長い話なんや、、。それにしても、この記事を書かれた隊員の方には感謝ですね。こういう情報はまあ出てこないですからねえ、、。
「陸自戦車をつくる!」には拙作も載ってます。ご覧の通り、今回同様のシチュエーションです。時代はちょっと戻って1950年代が舞台です。
イージーエイトはアスカ製です。私はこんな感じで、日本を舞台にしたIF設定のジオラマをずっと作ってます。ちょうどいいので(?)いくつか紹介してみます。以下含め、写真は全て私が撮ったものです。誌面には載ってません。
こちらは月刊ホビージャパン2017年11月号作例の、60式自走無反動砲(ファインモールド)のビネット。
お気づきでしょうけど、今回のとちょっとかぶってます。っていうかアイデアの流用が多い(笑)。まあでも、これを作って「次はああしようこうしよう」と思うようになったんですね。
さらに時代が戻って、こちらは太平洋戦争での日本本土決戦。三式中戦車長砲身型(ファインモールド)です。ホビージャパン2010年6月号作例。
これはブログで単独エントリーとして紹介してますので、よろしければご覧下さい(最後に貼ってるインデックス内にあります)。
最後です。これも日本本土決戦。月刊アーマーモデリング2015年4月号掲載。時代は違いますが、今回はこれを作るときに培ったノウハウを生かしつつ、当時できなかったことをあれコレやってみたんです。なんというか、自分の中では姉妹編みたいな感じです。
これ作る時、死ぬかと思ったんですけど(笑)、今回も死ぬかと思ったので(笑)そういう意味でもよく似ています。
以上の作品はどれも書籍に載ってますので、よかったらバックナンバーをご覧になってみて下さい。これらだけじゃなくて、他にもいくつか作ってます。単独の作品紹介としてUPしてないのも多々あって、またそのうち紹介したいです。
で、最後にひとこと。誤解されると困るのですが私は別に「日本がこうなってほしい」とか思ってこういうのを作っているわけではありません。念の為。そういう剣呑な思想とは全然違う、あれこれを自分なりに考えながら作っています。もし、そういう自分の想いが何か少しでも伝わったらいいなあ、と思いながらやってます。
でも、なんでもそうなんでしょうけど、モノを通じて、それを作った人の気持ちを受け手の人に届かせるということはメチャクチャ難しいことだと思います。そういうものがいつか作れるように頑張っていきたいなあ、と。
というわけでお終いです。ほんとにぜひ誌面をご覧になって下さい。っていうか買ってください!(ぶっちゃけたな)。そして、感想などあれば送っていただけると嬉しいです。あ、批判するときは言葉を選んで、お手柔らかにお願いします。っていうかそういうのは送らないで下さい(笑)
メアドはmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comです。ツイッター、FBも「松本森男」でやってますので、コメントしてくれるのも嬉しいです。
それでは。最後に関連リンクはっておきます。興味がありましたら覗いてみてください。
AFV作品のインデックス内に、今回の三式長砲身などの作品紹介を載せています。
「戦う自衛隊」「バトルオーバー北海道」についてはこちらで紹介してます。