森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

月刊ホビージャパン2月号にSU-85の作例が掲載されました&その他の雑記

2016年12月31日 | 雑記
というわけで、今年もおしまいですね。今回は(も?)特にまとまった内容じゃなくて、つらつら書きます。イラストの自走砲(SU-85)の側面には「さよなら2016!」と描いてます。「ダスビダーニャ」ですね。Cが大文字みたいですし、こういうときにもダスビダーニャを使うのかどうかも知りませんが、まあいいじゃないですか。SUは結構適当に描いてます。あと、筆がすべってお姉ちゃんの露出が多くなってしまいました。ははは。持ってるのはPPD1940です。PPsh41よりこっちが好みですね。あと、ルガーのホルスターって、ほんと大きくて「ごろっと」した感じなのでそう描いたんですけど、ちょっと大きすぎかも。

●最初の話題 今発売中の「月刊ホビージャパン2月号」に、模型のお仕事が掲載されました。ミニアートのSU-85です。興味のある方はぜひご覧ください。そういえば、作例のお仕事は半年振りくらいですね。

箱を開けるとランナーがぎっちり詰まっていてびっくりしちゃうという、フルインテリアの骨太なキットです。簡単に出来るとはいえない内容ですが、難しいというわけではなく、淡々とやっていたら徐々に形になっていくのがとても楽しかったです。プラモの醍醐味を味わえるキットという感じですね。ミニアートのキットには愛がある(ような気がする)ので、とても好きです。子豚ちゃんは、誌面では車両がメインなので紹介できなかったのですがタミヤ製です。タミヤの動物セットは素晴らしいですね。子豚ちゃんは、551号車のマスコットという設定です。家にあるときと、ないときの差が激しいアレ、また食べたいなあ(笑)

こちらが表紙。HJ誌ではめずらしく、スケールモデルのF14が表紙になってます。


私の作例はこちら。見開き2ページです。



作例では「yosci」のレジンフィギュア「ロシア女子戦車兵 ナターリア」を小改造しました。こちらも誌面では少しだけの紹介でしたから、大きい写真を載せさせてもらいます。

このフィギュアは、ほんと傑作ですね。最高の女性兵士フィギュアです。表情やスタイル、ディテール全てが素晴らしいです。たたずまいもシュッとしていて、実にいいです。ちょっとHなのもポイント高し、ですね(笑) でも、誌面で使っておいて大変申し訳ないのですが、今は入手難のようです。あと何個かは欲しいので、再販が待たれます。メーカーさん、ほんとお願いします!!※SUとこの写真は、私が撮ったものです。誌面には載っていません。

●話題その2

先日、鉛筆とシャーペンの芯を買いに行ったら、代金がこうなりました。

だからなんなんだ、とは思いますけど、やっぱり嬉しい(笑)
「お、今日はいいことあるかもね」とかなんとかお姉さんの店員さんに渋い軽口をたたけるようなおじさまになりたいけど、多分無理ですねえ、、。今年の最後に、なんかちょっと得した気分です。いや、得はしてないか、、。

●話題その3

シャーペンの芯は最近ギリギリで使うのをセーブしていたので(貧乏とかそういうんじゃなくて、買いに行くのがめんどくさかった)、のびのびと落書きしてます。ふと思いついてこれを描きました。

「風の谷のナウシカ 3巻」(徳間書店)のP133のコマを模写(というか、拡大解釈模写といいますか、、)してみました。このコマについては「もうたまらん!!」いう方が多いんじゃないかと思いますので、こういう風に私が描いたことで気分を害される方も多々いらっしゃるかもしれません。あらかじめお詫び申し上げます。すいません。

 それはそれとして、この巻の攻城砲襲撃の下りは完璧かつ最高ですね。戦闘を描いた漫画の中では傑出していると思います。「兵学校の答案なら零点だよ」(笑) 3巻の後半は、お酒を飲みつつ「ワルキューレの騎行」を聴きながら読むと、ぶっ飛んでしまいます(やったんかい)。

ファンの間では有名なエピソードだと思うんですけど、某監督が「クシャナを主役にして、この戦闘を映画にしたい!」と宮崎氏に持ちかけたことがあるそうです。でも、宮崎氏は「おめーにゃ無理だよ。やるならワシがやるわい!」(意訳)と断ったとのこと。まあ、そりゃそうですわね、、。でも、観たいなあという気もしますけどね。そういえば、押井監督のルパンもほんと、惜しかったなあ、、。こっちはまだ可能性はあるのかなあ、、。

●話題その4

映画「この世界の片隅に」を観てきました。ネタバレはちょっとあるかもしれないので、未見のかたはスルーしてください。

えーと、一言でいうとこの映画のテーマは多分「おのれらに告ぐ!」(題字・平田弘史)ですね。

私たちは日々の生活に追われています。日々しんどく、でも楽しくて幸せなんです。半径2メートルくらいの世界で充足しているんです。トラブルばかりで楽とは言えない仕事、心が安らぐ家族、びっくりするほど懐かないのに毎朝えさをねだりに来る野良猫、仕事が終わってから飲むビール(っていうか発泡酒)のおいしさ、締め切りの迫る模型作例、そんなこんなで手一杯、頭一杯です(どの家のことを言ってるんだ)。

世の中のこととか、それこそ政治のことなんか、どーでもいいんです。知ったことじゃないんです。そういう人が大半ではないでしょうか。そして、それはいいとか悪いとかじゃなくて、当たり前のことなんです。

でも、誰でも間違いなく「世界や日本の今の状況」に関係している訳です。否が応でも、絡んでいる訳です。そして、気が付かないうちに、「状況」を悪くすることに手を貸してしまっているんです。そして、このこともいいとか悪いとか、そういうことじゃないんです。手を貸しているとかいないとかを考えながら、自分の方針を取捨選択して生活すること自体が不可能なんです。だって、何が「よく」て、何が「悪い」のかなんて、一体誰がわかるでしょうか。「よい」と思ってることが実は真逆の結果を招いている可能性もあるわけですから。

で、そんなんこんなで、ある日、また、いつか、ガラスの破片にまみれたお母さんが、娘を脇に置いたまま血だらけで事切れるんかもしれないんです。

誰しも「そうなること」を、まったく、一切、全然、望んでいないのに、結果的に「そうなる」んです。

あの戦争のことでいうと、この映画の登場人物のように空襲や原爆の被害にあわれた方たちには、なにも責任はありませんし、悪いことなんて全くしていないと思います。しかし「あの登場人物たちにも戦争責任はある」と感じる人もいるかもしれません。また、「みんなで戦争に反対すればよかった」みたいなことを後付けでいう人もいるかもしれません(どちらも、私にとっては心が折れちゃうような意見ですが、、)。でも、それがどれくらい非現実的で的外れな意見なのかは、当時の世界や日本の状況を少しでも知ればすぐわかることです。彼らは、ただただ毎日を必死に生きていただけなんです。辛い状況の中でも、少しでも、家族が幸せに楽しく暮らせるよう努力していただけなんです。

でも、徐々に状況は最悪になっていくわけです。

誰もが望んでいないのに、そうなってしまう。これは一体どういうことなんでしょうね?

いや、久しぶりに凄い映画を観ました。ほんと、お勧めです。

みんなで笑えてたら、それだけでいいのに、、、。ほんと、なぜなんでしょうねえ、、。

これは、感動のあまり家に帰ってすぐ描いた(笑)すずさんです。すずさんの「タハーっ」はほんとよかったですね(笑)

 似てませんけど、まあ自分なりの絵ということで、、。ほんと、それにしても今の時期に、映画館で観れてよかったです。できればもう一回行こうかな、と思ってます。

というわけで、皆様、よいお年を!











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第一回ガラクタ選手権

2016年12月18日 | 雑記
日ごろのエントリーを見ると、なんとなくわかっていただけるかと思うのですが、私は古いものがとても好きです。古道具屋さんに熱心に通うなどしてコレクションしているわけではないのですが、長年にわたってちょこちょこ買ったりもらったりしたものが結構あります。でも、そのほとんどが価値のない、いわゆるガラクタです。でも、個人的にはとても気に入っているものばかりです。今回は、それらの一部を紹介したいと思います。

まずはこれ。ライターとマッチ類です。手前右は、インドかどっかのマッチ。箱や中身ともどもそのヤレ具合がじつにイイ感じです。右は真鍮のミニライター。出所は不明。奥右は映画「不夜城」のグッズ。デザインがいいですね。映画は種田氏の美術がとてもよかったですね。奥中は、ドイツ軍の歩兵が使ってたライター。本物なんですけど、キャップをなくしてしまったので、ほぼ無価値ですね。なくしたのは家の中なのですが、どれだけ捜索しても何故か見つかりませんでした。今でも悔しいです。奥左は、ドイツ空軍用のライター。これも本物。これは、売ろうと思えば売れるかな?アルミ製で、空軍の鷲のマークと「Leitz」の刻印があります。


ライターの次はタバコです。奥左と手前左、中はそれぞれ沖縄のタバコです。20年ほど前、沖縄に初めて行ったとき買いました。お土産用に3個セットで売ってました。ハイトーンは最近なくなったみたいですね。どれもメチャクチャ虫に喰われて捨てた方がいいくらいなんですけど、今となってはちょっともったいないですね。

奥中は、ラッキーストライクの戦中版パッケージの復刻版。奥右は、御土産にもらったタイのタバコ。手前右も御土産のラッキーのフランス版(だったと思います)。フランス語でなにやら警告の文句が入ってますけど、逆にカッコいい(笑)

こちらは缶です。奥と手前右は、古いワックスの缶。ちょっと古い車を買ったとき、トランクに入ってました。どちらもイイ感じだったので、カピカピになっていた中身をほじくりだして、綺麗にしました。三菱のマークがレトロでいいですね。

パイン飴は、ご覧の通り沖縄土産。要するに、さっきのタバコと同じときに買ったわけです(笑)画鋲・クリップ入れとして、もう20年もお勤めしていただいております。

共産圏のバッチ類。毛沢東のは、大学時代に友人が中国旅行の御土産にくれたもの。ソビエトのは、雑貨屋で二束三文で売られてたので、いくつか買いました。どれも、なんらかの意味があると思うんですけど、もちろんよくわかりません(笑)

共産圏のデザインセンスは、とてもいいですね。たまらんです。キリル文字もかっこいいです、ほんと。

古銭の類も好きですね。古道具屋さんとかで見かけると、つい買ってしまいます。

奥の貿易銀は、明治時代の輸出用の銀貨。本物ならそれなりの価値があるそうなんですけど、多分ニセモノ。露店で、1000円で売ってたので間違いないでしょう(笑) その下が2フラン。次が2マルク。これは第三帝国時代のやつなので、鍵十字つき。次が、満州の1角と1分硬貨。1角硬貨は、龍の刻印がかっこいいです。右のドイツ帝国銀行の金の延べ棒は、ご安心ください、メッキの文鎮です(笑) ミリタリーショップで売ってて、即購入。3000円くらいでした。なんかとても気に入ってまして、あと2、3個欲しいくらいですね。買ってどうする、という気もしますが、、、。

こちらは小魚の化石と、サハラ砂漠の砂と、沖縄の砂。
化石とサハラ砂漠の砂は、大阪の大書店で「鉱物フェア」みたいなのをやってて、つい買ってしまいました。化石が買えるのって、なんか変な感じです。サハラの砂は「カサブランカ東方約500キロ地点」が採取地だそうです。思ってたより茶色いですね。どちらも、なんといいますか、見てるだけでなんかロマンチックな気分になりま、、せんかそうですか。沖縄の砂は、お察しの通り、タバコとパイン飴のときのです(笑) 瓶は、コンタクトレンズが入ってたやつ。ちょっと昔は、こんな瓶に入れて売ってたんですよね。

次は活字。経緯は省きますが、印刷屋を廃業するおじいさんからもらったものです。ばらばらになってる状態から適当にもらったので、字もメチャクチャランダムです。でも「悲」「反」「王」「点」「微」など、なかなか味のある文字が揃ってるような、、。

活字は、すべて揃っているから意味をなすものなので、こういう状態で持っててもほんとどうしようもないのですが、なんか大事にしたいなあと思ってしまいますね。

ラジオです。右は中国製、左はソニーのもの。中国製のは、形はレトロでとてもいいのですが性能が今ひとつで使ってません。ソニーのは、ラジオ発売開始40周年記念のものらしいです。中身・デザインともに実によくできています。買ってからずっと使ってますので、かなりやれて来てますけど、ずっと使い続けたいですね。


というわけで、最後です。最後は、可愛い系で(笑)。
左は魚の浮き玉(というのかな?)。雑貨屋さんでふと目が合ってしまい、購入。中は、金沢で買った虎の張子。電車の乗り換えのときに、一瞬駅で降りた際に、つい買ってしまいました。とても気に入ってたのですが、ある日踏んでしまって、ちょっと悲しい姿に。残念。右は、岡山の古い商店街の食器屋さんで買った豚の貯金箱。これもとても気に入っています。気に入ったあまり、翌年同じ商店街に行ったとき、もう一個買ってしまいました(笑)

私の部屋にはこういう物をあちこちに置いてあるのですが、ふと目を止めて眺めていると、なんとなく気分が和むんですね。それは、これらを作った人、使っていた人たちの気持ちのようなものがこちらに伝わって来てるからかもなあ、と。世の中に物はたくさんありますが、最近の物になればなるほど、「何かが伝わってくる」ことが少ないように思います。もう今では手に入れにくいガラクタほど、世間的には無価値であっても、何かとても大事なことが詰まっているような気がします。なので、自分にとってピンとくる物は、できるだけ大切にしたいなあと思ってます。まだまだうちにガラクタはあれこれありますので、そのうちまた紹介したいです。でも、迷惑なだけかも(笑)

というわけで、また。

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モーゼルの森

2016年12月03日 | 雑記
今回も近況の雑記です。このイラストは最近描いたものです。なんか暗い絵になっちゃいました。描いているときに、過去に見た映画を思い出したせいかなあ、と。その辺のことは最後に書きますね。

●話題その1

自分へのクリスマスプレゼントに、本を買いました。「System Mausar」という洋書です。モーゼルミリタリー(ドイツの軍用拳銃です)のバリエーションを解説した本で、最近ア●ゾ●で安くなってたので、思い切って買いました。モーゼルの書籍としては古典かつ基本中の基本、みたいな本らしいです。もう30年近くも欲しいなあと思い続けてた本なので、嬉しい、というよりもすっきりした気分が勝ってるような(笑)1967年の初版本なのですが、新品みたいにとても綺麗で、大満足です。


モーゼルは、かなりのバリエーションがあります。改良を重ねていた、ということだけでなく、どうも、クライアントの注文に合わせてちょこちょこ仕様を変えていたという理由もあるようです。1900年代初頭に、ドイツ軍の制式拳銃のトライアルに負けちゃったので(ご存知ルガーP08が勝ちました)、世界中に販路を拡大するために、そうなったようです。この本では、これでもかというくらいのバリエーションが紹介されており、とても興味深いです。これは、着脱式マガジンのM1930。存在は知っていましたが、写真は初めて見ました。側面の凹みの形状からすると、M712のフレームを流用してるっぽいですね。しかしながら、M712は1932年に完成してますので、M1930の段階でM712のフレームが使われてるのは変ですね。M1930といいながら、このタイプはM712と同時期に製造されたのかもしれません。いやほんと、興味は尽きないですね。


モーゼルは、一番といっていいくらい好きな拳銃です。これはマルシンのモデルガンのM712の外観を変えて、スタンダードなC96にしたものです。

15年位前に作ったやつで、今の目でみるとちょっとアレなので、また作ってみたいと思ってます。っていうか、そろそろモデルガンでもガスブロでもC96、出てくれないかなあ、、。絶対売れると思うんすけどね、、。中身は、もちろん改造とかはしていませんよ。外観のみのカスタムです。弾丸も、もちろん合法品です。念の為。ホルスターは中田商店の日本軍用のレプリカ。日本軍も、モーゼルを輸入して支給していました。「モ式大型自動拳銃」として昭和15年2月に準制式としたとのこと(「小銃・拳銃・機関銃入門」光人社NF文庫より)。

いやあ、ほんとカッコいい拳銃です。


リアサイトは、1000メートルまで切られてますが、まあ現実的ではありませんね。でも、ストックを付ければ200メートル先の人型標的に当たるそうです。昔のGUN誌のレポートにありました。さすが、ですねえ、、。

リアサイトが1000メートルまでとなってるのは、多分に営業的な理由もあったとか。要するにハッタリですね。こういう風に見た目から性能を誇示する、というのはとても大事だったんだろうなあと思います。

M712とC96は一見似てますけど、実は流用できるパーツはほとんどありません。リアサイトとランヤードリング、グリップスクリューくらいです。ハンマーも、厳密に言うと違うのですが、まあ似てるのでそのままにしてます。一番違うマガジンはほんと大変でした。M712のマガジンを無理やり内蔵できるようにしてます。なので、10発入りません。でも、一応発火できます。調子悪いですけど(笑)

底の蓋の裏は、見えないのでテキトーにやっちゃってますね。ははは。でも、ちゃんとポッチ式のストッパーをアルミ棒を削って内蔵・再現してます。

M712をC96にするのは、これで2つめです。上のは20年位前に作ったもの。前にも紹介しましたね、たしか。いやー、どんだけ好きやねん、という(笑)

ほんと、また作りたいんですけど、やっぱりどこかでモデル化してくれるのが一番なんですけどね、、。

●話題その2

義烈空挺隊員フィギュアは、なんとか進んでます。もうちょっと、という感じなんですけど、やっぱり仕上げが一番大変ですね。ちょっと進んで、また戻っての繰り返しです。


今は、各装備品を仕上げて、本体に付けていってるところです。

これくらいのスケールになると、縫い目をどうするのかが難しいところです。ステッチの大きな皮や帆布の装備については、出来るだけ入れるようにすることにしました。

オミットしてもいいんでしょうけど、靴などはあるとないとでは印象が変わってくるような気がします。

仕上げが終わった段階くらいで、またまとめて紹介したいと思います。でも、いつになることやら、、。


●話題その3

で、模型ばっかりやってたら、絵も描きたくなります。それで描いたのが、トップの絵です。これが全体です。


最初は「銃が描きたいなあ」と思って、トカレフSVT40自動小銃を描いてたら、気が付くとこうなってました(笑) トカレフもシモノフもフェデロフも、ロシアの自動小銃はどれも素敵ですね。「自動小銃っす!!」という感じがします(?)

このイラストでは狙撃兵が倒した敵の記念品をいっぱい身に付けてますけど、これはもう漫画的な演出でしかないです。現実にはこういう証拠を身に付けるのは、「絶対に」ありえないようです。例えば「狙撃兵あるある」にありがちな、銃床に「倒した敵兵の数」の刻みをナイフで付けるのとかも御法度です。要するに、捕虜になったときタダでは済まないという、、。狙撃兵というのは、とにかく敵兵から恨まれ、憎まれる存在のようです。まあ、そうですよね、、。

何年も前に、ドイツ軍の狙撃兵の回想録「最強の狙撃手」(原書房)を読んだのですが、それまでの狙撃兵に対して抱いていた、ぼんやりしたロマンチックな「幻想」は一発で吹き飛びました。ほんと、独ソ戦、いや、戦争はほんとに恐ろしい、、としか言いようがない本でした。興味のある方は是非読んでみてください。パウル・カレルの「捕虜」(学研)とあわせて読むと、3日間は立ち直れないこと必至です。メチャクチャ凹んでみたい方には最強の2冊です(どんな勧めかたや)。

また、背景の森を描いていて映画「炎628」を思い出しました。そういえば、主人公の少年がこの銃を使ってましたね。映画を最後に観たのはもう20年くらい前ですが、今でもその鮮烈な印象は色あせてません。いやー、ほんと凄い映画でした。映画全体から染み出ているどよんとした重い空気感は、ちょっと他にはない、かなりのものです。「あー、独ソ戦ってこういう感じだったのか」となんとなく理解できたような気がしました。その辺は「戦争のはらわた」や「スターリングラード」(ドイツ映画の方)も同じですね。

で、映画を思い出しながら森を描いてたら、こんな感じになっちゃったという、、。「炎628」はとてもショッキングな映画なので、気軽にお勧めはできないのですが(尾を引きますからねえ、、)、個人的には作り手の「想い」がきっちり込められたとてもいい映画だと思ってます。雨にぬれた鳥などの誌的なカットも素晴らしいですし、ずーっと空を飛んでるFw189の不吉な感じもなんともいえません。マニア的には、ドイツ兵の軍装がとても素晴らしく、その存在感(とにかく怖い!)ともども、とても参考になるような気がします。また、銃撃の表現がめちゃくちゃリアルで、びっくりしました。牛が機関銃で撃たれるシーンとか、ほんとに弾が飛んでるような気がしましたね。近年、そういう表現はとてもリアルになりましたけど、当時としては他の国の映画とは一線を画していたような、、。

なんであれ、これらの本や映画を観るたびに「戦争ってほんとヤだなあ、、」と思います。とはいえ、それでも、わかってるつもりでも、モデルガンをいじったり、こういう絵を描きたいんですよね、、。それはそれでとても好きですからねえ、、。モーゼル、やっぱりカッコいいですし(笑) というわけで、そんなこんなで「その辺の折り合いの付け方って、ほんと難しいなあ」と思いながら絵を描いたり模型を作ったりしてます。まあ、結論は出なくてもそうやってあれこれ考えることが大事なんでしょうね、、。

あ、なんかまじめな感じになってしまいました(そうでもないか)。それでは。

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