森男の活動報告綴

身辺雑記です。ご意見ご感想はmorinomorio1945(アットマーク)gmail.comまで。

第23回中四国AFVの会に行ってきました

2023年04月23日 | 模型の話題
4月16日、福山市で開かれた「第23回中四国AFVの会」に行ってきました。簡単ではありますが、今回はそのレポートです。上の写真は浮田直人氏の「1944・6・6 サン・メール・エグリース」です。

ご存知の方もおられると思いますが、この会はコロナの影響で2020、21年は中止。昨年から再開しました。昨年私は欠席しましたので、今回は4年ぶりの参加となります。

聞くところによると、昨年はコロナを受けてこじんまりとした会にしたそうです。しかし今年はコロナ前の通常運営に近いものになりました。

そのこともあって、来場者、コンテスト参加者ともどもコロナ前とまではいかなくとも、十分な数で盛り上っていたと思います。会場も終日にぎわってました。
 
さてまずコンテストの入賞作を紹介します。大賞はこちら。森さんの「WELCOME TO HAMBURGER HILL」。
ご覧の通りの迫力で、会場でも目を引いてました。

こういう感じでヘリと地上が構成されているんですね。ヘリの大きさ、荒れ果てた地面、そしてその地面のベースが斜めになっていたり、下のタイトル部も立体的になっていたりと、トータルのインパクトが凄いです。
というわけで納得の受賞でした。下に置いてあるのが大賞盾です。

情景部門金賞が伊勢さんの「アサルト(強襲)」。伊勢さんは中四国AFVの会の常連ですね。
伊勢さん作とすぐ分かる個性的かつ見事な作風です。フィギュア、車両、建物のトーンが合わせられていて、ひとつの世界を確実に形作っているのが凄い。

銀賞は眞田さんの「Break through」。柵を突っ切るKVと兵士、それぞれがかもし出す躍動感が素晴らしいです。
鶏もいいですねー。写真には写ってないのですが、鳥の糞がきちんと再現されていたのが個人的にはよかったです。こういう細かいところ、とても好きです。

こちらは銅賞の「エルアラメイン」作者はこれまた眞田さん。つまり情景部門W受賞です!これは凄い!
カーロアルマートの塗装が素敵。砂漠の質感もリアルです。

単品部門金賞は戸嶋さんの「バラトン湖219大隊」。
戸嶋さんも常連ですね。戸嶋さんならではの色合いと、細やかな工作がとても魅力的な作品です。後ろのフィギュアの密度感も印象に残りました。

こちらは銀賞の大山さん作「A34コメット」。落ち着いた色合いが渋くて、車両にとても馴染んでて素敵です。フィギュアの視線が同じなのもカッコいいです。
大山さんは中四国名物の司会者の方ですね。当然受賞は本人には知らされておらず、びっくりされてました。セルフで授与をしていて、なんかほほえましくてよかった(笑)

銅賞の井上さんの「タイガー(P)実戦配備型」。内部の丁寧な再現がスゲーでした。
塗装や工作の技術の凄さだけでなくて、見せ方のセンスがよくて車内に引き込まれるような作品でした。

以上が情景単品の入賞作でした。

こちらはせんしゃん賞です。健さんの「AIが考える恐竜戦車」。
こういうの、やろうと思う人はいたとしても実際にはなかなかやらないですよね(すいません)。でも、こうやってやるところがメチャいい!し、そもそもカッコいい!と思い選ばせてもらいました(私が選者なのです)。あと、タイトルもよかった。読んだ時フフってなりました(笑) タイトルって大事ですよね。

あ、せんしゃん賞というのはありていにいうとネタ賞のことです。模型を作る労力は、ネタであろうとシリアスな題材であろうと変わらないですよね。でもネタ作品って展示会場では人気があってもそれきりで、それはそれで寂しいなと思ってました。

で、中四国の会で形に残る賞を作ってもいーんじゃないか?と実行委の方々に提案して、採用してもらったのです。言いだしっぺなのと、せんしゃん作者ということでいつのまにか選者に(笑)

次はせんしゃんシャンソン賞。松永さんの「せんしゃん戦隊ゴセンジャー」。ご覧の通りの作品。パーペキです。説明不要でしょう。

いやー、マジで腰が抜けましたね(笑) 松永さんは過去いくつもせんしゃんキットを作って下さってて、それらを全て展示してタイトルの「ゴセンジャー」ということでした。これがその最新作ということですね。

あ、いまさらですが、せんしゃんとは中四国AFVの会のマスコットです。以前そのレジンキットを作りまして、この会でいくつも頒布したのです。で、それを作った出品作から選ばせてもらうのが「せんしゃんシャンソン賞」というわけです。

で、そのキットの素組み状態はこれです。

これを見ると松永さんの凄さが理解できるのでは。ごく控えめに言って魔改造です(笑) キットは一応1/35で、大きさは、なんとなくぼんやりとそれなりに決めたのですが、松永さんの作品ではキャタピラなどの流用パーツがジャストフィットしてますね。さすが俺!って感じです(コラ)

中四国の会では、毎年豪華ゲストが招待・参加されます。昨年は招待はなかったそうですが、今年は山田卓司氏と土居雅博氏の両氏が来場。恒例のトークショーもあり、盛り上がりました。

こちらは土居氏が持参されたタミヤ88ミリ砲。

いやー、素晴らしい、、。

「あのハチハチ!」っていう感じがにじみ出ていて、ほんといいなあ!と思います。

土居氏は最近初期タミヤ作品を作られてて、どれも実に素敵です。こちらは初代シュビムワーゲン。

ハチハチもこのシュビムも作りたいと思ってるので、生で見れてほんとよかったです。

こちらは、土居氏の作品の隣に展示された山田和紀氏の 「SHIT,LOOK!LOOK AT THAT!  The Marines raise the flag on Mount Suribachi」。

2019年のキヤコン金賞受賞作です。密度から来る圧力が凄いですね。これが見られるとは思わなかったです。こういう予期せぬ眼福があるのもこの会の魅力であります。山田氏とも久しぶりにお話できてよかったです。

で、毎年のことなのですが折角同じ会場にいるのにほとんどお話できないまま、となる方が多々おられます。こちらがいろいろとバタバタしてることもあって、ろくにご挨拶もできないまま閉会、ということが少なくないです。本当に申し訳ありません。またの機会にはよろしくお願い致します。
 
最後の話題です。今回の特別企画として浮田直人氏の追悼展がありました。浮田氏は第2回から大賞を通算5度も受賞された方です。もちろん会の歴史では唯一無二です。しかし、非常に残念なことに2020年に逝去されました。

今回、浮田氏の奥様と氏の所属する高松ニッパーズさんのご助力で大賞作など6点が展示されました。

こちらは「反撃作戦を検討する指揮官たち」(第3回大賞)。当時見たとき、この出来栄えにびっくりしたことを覚えてます。

私が初めて参加したのがこの回で、これを見て「はー、凄いなあ、、、」となりました。もう丸20年も前なんですね、、。

これは「海を渡りて、空から舞い降り、道に迷う」(第11回情景部門金賞)です。
村の一部を効果的に切り取り、建物を省略することなくフルサイズで製作。建物や路地を徹底的に作りこむことで「ノルマンディの世界」を再現しています。タイトルにピントが合ってないのは、それだけもの凄い奥行きがあるからなんですね(もちろん私の腕のせいもありますが)。

受賞時のコメントだったと思うのですが、ギリギリまで製作していて「まだ塗料が臭うんです」と笑って話されてました。優しそうな風貌からは伺えない、内側の情熱の一端に触れたような気がして、気圧されたことを記憶しています。

こちらは「1944・6・6 サン・メール・エグリース」(第5回大賞)
分かる方はお分かりでしょう。ロバート・キャパの有名な写真をモチーフにしたものです。

このアングルだと「あっ!」ってなる方も多いのでは。なんと現地に行かれて取材をされたとのこと。その調査が反映された建物のリアリティと丁寧に再現された兵士がかもし出す銃撃戦の緊張感は、本当に凄い。
私は当時の会は不参加で見てなくて、結構後の協賛クラブ展示で拝見して腰が抜けました。AM誌の大会レポートでも載ってたのですが、生でみて初めて凄さが分かったのです。その頃には浮田氏とは知己を得てまして、直接製作についてのお話を伺えたのでした。「これは凄い!凄い!」を無遠慮に連発する私に、氏が恥ずかしそうに微笑んでいたのを覚えています。

コロナのこともあって、浮田氏と最後にお会いする機会がないままだったのが本当に残念です。ただ、直接お会いした時だけではなく、SNS上でもコメントを良くいただき、いろいろとやりとりさせていただいたのが唯一の慰めとなっています。

今さらながらで大変恐縮ではありますが、この場をお借りして、浮田直人氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

最後にいくつかお知らせです。

中四国AFVの会は、5月13、14日に開催される静岡ホビーショーの合同作品展に参加します。今回の受賞作など、会の関係作品が展示される予定ですので、ぜひお越し下さい。ただし、今回紹介した受賞作含め、何が展示されるかは現時点では不明です。ご了承下さい。

そして、今回の会の様子を紹介する「中四国AFVの会ニュース」を発行・配布(もちろん無償)する予定です。こちらは4年ぶりの復活となります。会の卓にて配布しますので(多分協賛クラブさんの卓にも置いていただけるはず)、興味のある方はぜひ。

もうひとつ。会場でも発表されたのですが、来年の中四国AFVの会は島根県松江市で開催されます。開催は4月21日(日)、会場は島根県民会館です(これらは決定済み)。

私もいろいろとお手伝いさせてもらう予定なので、今から頑張りたいと思います。気が早いかというと全然そんなことはなくて、1年ってあっという間ですからねえ、、。

というわけでお終いです。会の様子は、例年のようにアーマーモデリング誌にて紹介されると思います(ありがとうございます)のでぜひご覧になって下さいね。

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ブローニングM1910(マルシン工業製モデルガン)の再整備

2023年04月09日 | 銃の模型
前回チラッと書きましたが、マルシンのブローニングが再生できたので紹介します。
再生、といっても破損・欠品パーツを組み込んで、すり合わせをしただだけなんですけどね。でもまあいいじゃないですか、というわけで再整備の過程とかこのモデルガンに付いてあれこれ書いてみます。

マルシンのモデルガンは子供の頃(小学校高学年くらい)からお世話になってます。モノ自体が良く出来てるというのもありますが、キットモデルが充実してて比較的安く買えた、というのも大きかったです。このM1910も例外でなく、確かキット版を2-3丁は買いましたね。

でもこれはメッキモデルなので完成品です。中学生のころでした。当時完成品を買った(買えた)のはこれだけだったと思います。確か、キットが4500円で、この完成品は6800円でした。
M1910はほんとすっきりしたデザインですね。直線と単純なアールだけで構成されてるんですけど、それが集まって「この銃そのもの」というオリジナリティになっている。凄いと思います。

30年以上前に買ったものなので、メッキがあちこちはがれてますけど、逆にリアルになったような。マルシンのメッキはとても綺麗でリアルですね。
ご覧の通り、外観は実物そっくりで非常に良く出来てます。内部ももちろん可能な限り忠実に再現されてます。傑作モデルガンと思います。

ただ、唯一残念なのが後部のここ(赤矢印)。実物はここはツライチで分かれてません。モデルガンの素材の構成上仕方ないのですね。スライド部(サブフレーム(パーツリスト表記。以下同様)が亜鉛パーツで、フレーム部はABS。ABSタイプだとなんとか直せる(外面だけABS板で置き換える)んですが、メッキタイプは当然無理なのです。
でもコクサイのはここは実銃どおりになってます。しかしコクサイのは戦後型で、マルシンの戦前型の魅力には勝てない。一勝一敗、ってとこですかね(そうか?)。

ただ、マルシンのは380ACP仕様で、戦前もこの口径があったかどうかはよくわからんのですが。なんであれ戦前は基本32口径タイプだったようです。グリップのロゴはマルシンが戦前、コクサイが戦後型なのですね。

銃身部もリアル。スライドリング(銃口周囲の、丸くてギザギザのある部品)を押して回すと、リコイルスプリングが前にでてきて外せます。バレル内が汚いのですが、これはホルスター(後述)のチリです。嬉しくて何度か入れてるうちに付いちゃったようです。
実銃だと、このスライドリングが欠点だったようです。ここにガタがくると、スプリングと共に飛び出ちゃうことがあったそうな。

アニメーターの大塚康生氏は、アニメーターになる前は厚生省の麻薬取締官事務局に勤めていて、拳銃を毎日のように清掃していたとのこと(「作画汗まみれ」(徳間書店)より)。捜査官は、職務上拳銃を携帯してるんですね。ただし大塚氏は捜査官ではなく、補助職の内勤だったそうです。その仕事のひとつが、拳銃の手入れだったとのこと。そして、氏の回想でこの欠点に触れてたような(記憶がおぼろげですけど。出典さがしたけどみつからなかった)。

で、不二子ちゃんがこのブローニングを持っているのは大塚氏になじみの深い「いつも分解掃除していた」拳銃だったからだとか。へー!ですね。(「作画汗まみれ」では大塚氏は「ブローニング・ハースタル22」と書かれてます。22口径のタイプだったのかもしれません。けど22口径のってあったのかな?)

まあ、そういう理由だけでなくて、このブローニングは綺麗ですし凸凹もなく隠しやすいしで不二子ちゃんにピッタリということもあったんでしょうけど。アニメのようにストッキングに挟んで隠すというのもまあ出来そうです(ほんとにやると重さで垂れ下がってきそうですけど。誰ですかそれがヨシ!って思った人は(笑))

上の写真でもわかりますが、フロントサイトとリアサイトは出っ張らないように極力小さくされています。そのためかなり狙いが付けにくいです。その気になればサイトをもっと大きくできたはずですが、あえてこうしたのは携帯性を優先したからなんでしょうね。

分解した様子。先に書いたとおり、ほんと良く出来てます。
ストライカー先端は安全対策上アレンジされてます。実物は当然先が針状になってます。それ以外はほぼ実物に沿ってると思います。私は発火させないので、ストライカースプリングを短い別のものに置き換えてます。ストライカーの黒いものはグリスです。

子供の頃何丁か買った、と書きましたが、当時のは全て壊れてしまいました。しかし、使えそうなパーツはとってあります。
ご覧の通りガビガビなのが多いですね。この中からましそうなやつを選んで磨きなおして使ってます。改めて見てみると、どうも4丁は買ったみたいですね。

こっちは新品のスペアパーツ。新品のストライカーは案外貴重かと思います。これ、発火してると変形していく消耗品なんです。
多分もう発火はさせないので、ストライカーやファイアリングピンがあっても仕方ないのですが、あるだけで嬉しいのでいいのです(笑)

再生に際して、とりあえず金属パーツを磨きます。比較的ましなパーツをペーパーで研磨して、コンパウンドで仕上げてからブルーイング。これはブルーイングの直前。
ブルー液がもう残り少なくて、チョビチョビとやったら染めが中途半端だったようです。先に上げた、後ろから撮った写真のグリップセフティを見てもらえれば分かりますが、すぐ下地がでてきてしまいました。またブルー液を買っても一回やってみます。

ブリーチブロックとストライカーは、擦過部を磨いてとにかく摩擦を減らします。
イメージとしては、スプリングの圧力が100パーセント部品にかかるような感じ。100パーというのは物理上ありえないのですが、まあそういうイメージを持って作業するのが大事、ということです。

要はこういうことですね。Aはパーツの摩擦のせいで、スプリングの力が100パー発揮されてません。これが作動不良の原因になります。そこでパーツを磨いてBのように摩擦を0にすると、スプリングの力が全てパーツに伝わるわけです。

しかし、磨きすぎるのも禁物です。Cのように研磨しすぎてパーツ同士の隙間ができると、今度はパーツが所定の動作をしなくなり新たな摩擦が生じてきます。むしろAよりCの方がアカンかもです。Bを理想にして、あとはグリスとかオイルで摩擦を極力減らすわけです。

つまり、ちょうどイイ感じのとこを探りながら、少しずつ磨くのがキモなんですね。上のブリーチブロックはまだ傷やスが残ってますが、これらがなくなるまで磨いちゃうとガタが出来始めます。なので、この程度で止めているわけです。

こういうのって「いちいち説明されんでもわかっとるわ!」ってレベルの話なんですけど、こういうイメージを持ってると持ってないでは意外と結果が変わってきます。理屈で理解するというよりは、個々人の経験や失敗からくる実感として会得できるかどうか大事じゃないかなあ、と思ってます。

この辺のパーツもきちんと磨いてやります。シアは、他のパーツと当たるところが少ないので、軸受けだけをツルツルに。
コネクター(シアを押すロの字型のパーツ)は、本体に入れると結構キツキツです。ここもきちんと削って磨きます。ディスコネクト用の出っ張りもツルツルに。ディスコネクトは最小限の力(スライドを軽く引いて解除されるくらいまで)で出来るようになるまで調整します。

パーツを組み込むとこんな感じ。メカニカルな感じがたまらんですね。こういうのがモデルガンの醍醐味のひとつでありましょう。
光りの当たり具合で、本物に見えないこともないです。うーん、うっとり、、。

今回入手したパーツで一番でかかったのがバレル。これ、発火するとすぐ割れちゃうんですよね。けど単体で出てくることはほぼないという。子供のころ買ったのも全て割れました。バレルは切込みが入れられており、本体の凹部と噛み合わさります。これで固定されるわけです。

本物は鉄なのでこれでOKですし、銃の構造として素晴らしいものなのですが、モデルガンはバレルがプラ。なので、火薬とストライカーの打撃、リコイルスプリングの圧力を全てここで受けるので強度的にキツイのです。だから割れやすいという。

しかし今回気付いたのですが、すり合わせなどをきちんとしていないと各部の摩擦抵抗は結構なものでした。それらを丁寧に取り除いてやるとかなりスムーズになりました。バレルへの負荷はその分減っているはず。

特に、ストライカーはコッキングすると仮固定されるため、ブリーチブロックとの間に摩擦が生じるのです。コッキング時のスライドの動きがこれほど鈍くなるとは、、。子供の頃は気付いていませんでした。前述の通り、ここも当然丁寧に研磨しています。

なので、バレルが割れたというのは単に私の調整技術が至らなかったということかもしれません。当時はスライドの動きを滑らかにするくらいしかやってなかったですから。この辺は、他のユーザーの方に経験談を伺いたいところ。で、発火してみるとその辺が判明・証明できるんですけど、また割れると立ち直れないのでやりません(笑)手動で装填排莢させてみた感じでは、かなり調子がよさそうなんですけどね。やりませんけど(笑)

バレルを入れたらこんな感じ。スライドを定位置で固定し、バレルを90度回転させるとバレルの凸がスライド側の凹にかみ合い、リコイルスプリングを抜くことなくスライドが外せます。
通常の清掃はこのレベルで十分ですね。この辺の設計も秀逸です。

スライドには切り欠きが2つあり、左側が分解時用です。この切り欠きにセフティをかけると上のようにバレルとスライドの凸凹がかみ合います。右がセフティ用の切り欠き。これとグリップセフティ(セフティ直下の握り部の出っ張り)とマガジンセフティと3つも安全装置があるのですね。これは銃の主な用途として、懐に入れたままにするような携帯用として想定されているからでしょう。
ストライカー式なので、装填・コッキングした状態で携帯し続ける場合の安全性にこだわったのかと。ただ、いくら安全装置がきちんとしてるからといって装填したまま懐に入れておくのはちょっと嫌ですねやっぱ。

コクサイのモデルガン、コルトポケット(M1908)との比較。よく似てますね。コルトですが、ブローニングM1906をそのままコルトが作ったような感じの銃です。似てるのは当たり前ですね。
M1910はM1900から発展改良したと思いきや、M1906が間にはさまってるんですね。もちろん全てジョン・ブローニング氏の設計。構造構成的には、M1910はM1906が原型になったといっていいようです。

内部はもちろん操作法もよく似てる、っていうかほぼ同じ。
コクサイのコルトポケットもとてもよく出来ているモデルガンです。これまた傑作です。またこれ単体で紹介したいですね。

で、なんでM1910が好きかというと、日本軍将校御用達だったからというのも大きな理由のひとつです。これだけで好き度が10割り増し(笑)。中田商店の日本軍用ホルスターも2つ持ってます。
右のは使い込んでボロボロです。ほつれとかも直したいです。左のはほとんど使ってない(使うっていってもサバゲとかしないので、普段いじってるかどうかレベルなんですが。)です。でも染みとかがあってちょっと残念なことに。それぞれまた手入れする予定。その際はこれまた単独で紹介したいです。

うーん、それにしても綺麗な拳銃ですねえ。下に敷いてるのはおフランスの新聞。こういうエレガントな演出(そうか?)が似合いますね。
ダミーカートはCAWのPPKのもの。32口径なんですがまあいいじゃないですか。予備マガジンが2つあるのは、当然昔のジャンクの名残です。うーん、3本フル装填させて発火させたい、、、(どないやねん)。

というわけでお終いです。
今回久しぶりにモデルガンの調整をしましたけど、ほんと楽しいですね。作業中は手が金属粉&油まみれになるのでうんざりするんですけど(笑)、部品を組み上げてガチャガチャ作動させて機能がきちんとしてるのを確認できたときはニコニコしてしまいますね。ちょっと他には替えられない醍醐味があります。コルトポケットはじめ、また折を見てあれこれ紹介したいです。

最後にお知らせです。

●中四国AFVの会が、4月16日に開催されます。

以下、概要です(実行委の告知を転載)

【第21回中四国AFVの会 開催のお知らせ】
日時:4月16日(日)10:00~16:00
場所:福山市市民参画センター
参加費:1000円(高校生以下は無料)
    ※見学のみの方は無料です。
投票による作品コンテストも開催!
今回はゲストをお招きしてのトークショーも予定しています!(実に4年ぶり!)
協賛クラブ「高松ニッパーズ」のメンバーで当会で通5度の大賞を獲得された故浮田直人氏の作品を高松ニッパーズブースにて特別展示予定!
【ご来場にあたってのお願い】
・会場内でのマスク着用
・手洗い消毒
・37.5度以上の発熱のある方の参加自粛
3月以降、公共の場でのマスク着用基準が緩和されました。
しかしながら、当会では参加者の皆様が心置きなく戦車模型を肴に歓談を楽しんでいただくために、今回は主催者判断として、会場内でのマスクの着用をお願いいたします。
春の1日、戦車模型で楽しく遊びましょう~。
奮ってご参加お待ちしています!
中四国AFVの会

以上です。

私は4年ぶりの参加になります。楽しみです。

というわけでまた。

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