今日は熱海でKさんと会い、気がつけば5時間も
話していました。
それも「いのちの世界」の話です。
子供を亡くしてなかったら、私たち出会って
ないよねと言いながら…
Kさんが下さった和田重正先生の本の抜き書きが
とても響くので、ちょっと長いですが
ここに記します。
『逃れられない苦しみにぶつかった時は、
犬や猫のように、それをじっと受けとめて
いるのが一番軽く、一番速やかに、
それから逃れる道だからです。
どんな苦しみでも、デタラメにやって来る
ものではなく、必ずチャンとして道理に従って
来るものですから、来てしまった以上
目茶苦茶にわめいてみても仕様がないものです。
その代わり、じっと時の経つのを待てば、
必ずその苦しみも通り過ぎるものです。
それをジタバタもがけば、せっかく通り過ぎ
ようとする苦しみを、いつまでも引き戻し
引き戻しする結果となります。
動物は知能がないから、苦しみに襲われた時は
余計なことを考えないで、ただじっと堪えて
いますが、なまじっか知能のある人間は
大慌てして、却って苦しみを大きく長続きさせて
しまいます。
しかし、もう一歩賢くなった人は、
苦しみというものは、そういうものだと知って
却って、動物と同じような態度になるものです。
面白いことですね。
何しろ、いいことも、悪いことも全て筋道が
あってやって来るので、目茶苦茶に現われたり
誰かが、勝手に福を与え罰を下したりする
ものではない。
すべて道理によって、物事は移り変わって
いるのだということを、お話ししたかったのです。
(和田重正 あしかび全集第1巻)』