赤い靴日記  (子宮頸がん ステージ3bから20年)

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これから入院しようとしているあなたへ

2006-08-06 17:04:08 | がん
がんセンターやがん専門の病棟などに入院しようとしている人は
ある意味幸いかもしれません。
「がん」は他の病気とはちょっと違った印象の病気だから、
自分の感じ方も周囲の目も意識してしまうからです。

たとえ一般病棟だったとしても、がんは治る病気なんだと信じて 
他の患者さんと同じように 乗り越えた後の楽しい自分をイメージして 
そしてここでもなみが応援していることを思い出して 
治療に専念してください。

がんセンターのような専門の場合、おおよそどちらを見てもがんの患者さんばかりなので、「あの人がん何だって。」とか、「私は癌なんだ。」などと余計なことを考えずにいられると思います。

ただ、やっぱり病院なので 自分と同じ病気で体調の芳しくない方を見かけることが多くなるのは仕方のないことです。
ある程度同じような状況の方が 同じ部屋にはいることになるとは思うんです。
例えば、観察が必要な状態の人はナースセンターのそばの部屋とか、
放射線や初めての手術など 比較的自分で行動できる人は エレベーターやナースセンターなどからは遠くなるとか・・・。

ここで大切なのは、自分を他の人と比較しないことだと思いました。
みんな一人一人癌の性質も患者自身の体力も年齢も状況も同じ人なんていないんです。
自分と比較できる対象は 少なくとも世の中に何人もいるわけじゃなくて
その対象が同じ時期同じ病院で同じ治療を受けているなんて
そんな奇跡的なことはないんです。

それなのに入院している人のことが気になってしまう。
もなみは怖くてなるべく他の人を見ないように あまり部屋から出なかったのですが、それでも今考えれば バカな比較に悩んでいました。
 
軽度の人と比べて、私はなんて不幸なんだろうとか あの人より悪いんだとか考えてマイナス思考になることは 何の意味もないことです。
いよいよ辛い立場の人をわざわざ垣間見て、自分の終末をイメージしてしまうなどもってのほかです。

そんなイメージで落ち込むくらいなら、
元気になって遊びに行った時、自動車事故で重症を負うことをイメージして交通安全に気をつけなくては・・・と自分を戒めた方がずっと有益だったと今反省しています。

あなたは癌を治療に入院するんです。
元気になるためにがんばりに行くんです。

手術の切り傷は痛いかもしれない、放射線の影響で下痢がひどいかもしれない、抗がん剤でゲロゲロしたり、髪が抜けるかもしれない。
うんと、すごく辛い入院かもしれない。

でも、必ず戻ってこれるから、
そのときまで ずっともなみはここで待っているから、
あなたの最大限の力を発揮して 闘って来て欲しいです。

まぁ~
泣いちゃっても フンフンうなちゃっても ぐったりしちゃっても
そんなこともありますよ。
夜中に一度や二度 どどど~~っと落ち込んじゃったって、癌だもん そんなのん 自然なことだから。
あなたらしく 闘って来て欲しいです。

あえて、もなみは「がんばれ!」って言っちゃいます。
だって、入院中すごくがんばりました。
物理的にも精神的にも、へにゃへにゃしていたら乗り越えられなかった。

もなみは、信じています。
あなたが一生懸命病気と闘って来てくれることを
そして、入院中にいろんなことを感じて考えてきてくれることを

ここで待っています。
何を考えてきたのか、何を見てきたのか、何を感じてきたのか。
帰ってきたら教えてください。

病院の外には癌になっても元気になった人がたくさんいます。
そして、元気になったもなみがあなたを応援しています。

いってらっしゃい。


コメント (5)
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