今日、カーブスに高校生二人が職業体験に来ていました。
その高校は、行き場を失う子がいないように?最終的な受け入れとなっている公立高校。
いわゆる「底辺高校」と言われている高校です。
我が家から近い高校で、生徒が登下校する姿をよく見かけたのですが、
遅刻や早退が多いようで、登下校の時間外でも生徒が歩いている。
服装を着崩している。髪も自由。
学校に行かないで、公園のベンチでカップルがいちゃいちゃしている。
タバコを吸っている子も。
広い校庭があるのに、放課後、運動部の声が聞こえない・・・ほとんどが帰宅部?
何かと情報が流れてくる高校でした。
私が何か言ったわけではないですが、けん太が小学校の頃、「あの高校だけは行きたくない」と言っていました。
子ども心にも、何か違うと感じられたのでしょうか。
友達との間で話題になっていたのかもしれませんが。
でも、けん太が不登校になり、欠席日数が30日を越えてしまった時、その高校が「志望校」になりました。
欠席が年間30日を超えると、受験は不利になり、受験資格なしとする高校もありました。
その高校は「審議対象」となっていて、考慮をしていただけるようでした。
しかし、実際にはその高校を受験するのも難しくなりました。
なぜなら学校訪問、内申書提出、受験・・・クラスの子に会ってしまうからです。
内申書は、学校で受け取って、高校別に分かれて提出しにいったと思います。
クラスの子に会うことが出来なかったけん太には、ハードルが高かったです。
最終的にはクラスの子が誰も行かない通信になりました。
地域住民に評判が悪かったその高校ですが、何年か前から、雰囲気が変わってきました。
まず身なりがキチンとしていて、真面目そうな子が増えてきました。
以前は、そんな子を探すのが大変だったのですが
登下校以外の時間に生徒の姿をほとんど見なくなりました。
校庭からは、部活の活気ある声が聞こえるようになってきたとも聞きました。
以前は定員割れしていましたが、今は、違うそうです。
カーブスに来ていた学生さんも、ごくごく普通の真面目そうな学生さんでした。
改めて「もうあの頃とは違うよなぁ~変わったよなぁ~」と思いました。
私は以前、「シミ取りエステ」に通っていたことがあります(笑)
けん太が絶賛不登校中で、私自身もあまり他のお母さんたちに会いたくなくて、ほとんど家にいた時でした。
月に一度か2度のエステ通い。
誰も私の家庭の事情を知らないところに身を置き、他愛のない話をするだけ。
それが何よりも気分転換になりました。
ある日、新人のエステティシャンが入ってきました。
初々しくて人懐こくて、笑顔がとてもかわいい女性でした。
雑談の中で、私の住んでいる地域がわかると
「私、今年、その近くの〇〇高校を卒業したんです。毎日、ご自宅の
近くの道を通っていたので、もしかしたらすれ違っていたかもしれませんね」と。
〇〇高校・・・
その高校でした。
当時、まだ、かなり風紀が乱れていた時期でした。
こんな生徒もいたんだなぁ~と驚きました。
彼女は本当に素晴らしくて・・・
雑談に入るタイミングも反応も、自然で、程よくて、とても新人さんとは思えない。
コミュニケーション能力の高さがうかがえます。
最後、化粧台に案内され、「どうぞ」と椅子を引いてくれるのですが、
彼女だけは、引くだけでなく、座りやすいように座面を私の方向に向けてくれるのです。
他の方はそこまでやらない。なので、言われているわけではない。
彼女自身に身に付いている気配りです。
何から何まで、感心することばかりでした。
聞かれてもいないのに、在籍していたことがあまり名誉とはいえない高校名をさらりと、なんの躊躇もなく言えることにも、彼女の器の大きさを感じました。
高校は偏差値で分けられてしまうけど、
社会に出るとそんなのは関係なくなる。
勉強ができたからといって、社会に出て仕事ができるかどうかはわからない。
こんなに見事に、目の前で彼女が証明してくれました。
すでに受験が絶望的で、高校を選んでいられない状況のケン太でしたが、
少し希望が持てたのを覚えています。
ケン太にはケン太に合った仕事が必ずある!
それを見つければいいんだ!
私の心に刻むことができた瞬間でした。