ケン太とのprecious days

3度の不登校を経て、なんとか高校を卒業し、社会人になったケン太。社会での成長&安定を見守る母のブログです。

父を偲ぶ・・・

2019-01-17 23:58:03 | 私(みぃみ)
今日は父の誕生日でした。

生きていれば何歳だ?
え~と
最近、すぐ思い出せない~

こんな娘ですが
今日は父を偲んでみますね。

何年か前に書いていると思いますが、
もう忘れてますよね?


父は大正生まれ、生めや育てやの時代です。
12人兄弟の8男です。
(そのうちひとりは実姉の子が含まれています)

戦死や結核などの病死で、私が生まれた時には、4人しか残っていませんでした。
父も一度、死にかけて、三途の川まで行ったけど、
後ろから母の声が聞えたので、渡らないで引き返してきたそうです。

名前は、大雪の日に生まれた男の子だから「雪男」

それに、出生届けを出すのが遅くなり、実際はもっと早い日に生まれているらしいです。

まあ、適当ですよね。
そんな時代です。


小学校の時に意外と勉強ができたそうですが、
貧乏で、家族が食べていくだけで精一杯。
この先、「学校に行きたい」と言い出されたら困ると
勉強していると「勉強するな」と親に怒られたそうです。

尋常小学校を卒業すると、すぐ丁稚奉公に出されます。
奉公あけて帰ってくると、次の奉公先が決まっていて、また奉公に出る。
それが何回も繰り返されたそうですが、文句ひとつ言わなかったそうです。
(弟は奉公先から逃げたそうですが)

ある時、結核になり、療養所へ。
社会から隔離された場所での生活が始まります。
手術するお金がなかったので、自然治癒で結核が消えるのを待つのみ。
完治して出てこれるまで、確か、5、6年かかったと言っていました。

母とはそこで知り合っています。



父のことをひと言で表すなら「温厚」

家でも外でも同じ。
裏表のまったくない人でした。
文句を言うこともないし、怒ることもない。
いつも笑顔でした。

主人が私の両親と同居を始めた頃、
「あんないい人に生まれて初めて会った」と言っていたくらいです。

大工の仕事を60過ぎに辞めてからは、まあ、よく遊んでいましたね。
家にいなかったですから~

人生を謳歌していました。

ゲートボール、歩こう会、写真クラブで撮影旅行にでかけたり・・・
老人クラブの仲間たちとはバス旅行に行ったり、カラオケに行ったりね。

あ、ゲートボールでは全国大会にも出場しています。

この遊びっぷり、私なんて足元にも及びませんよ(笑)


父はよく「幸せだなぁ~」と言っていました。
「もう、いつ死んでもいい」・・・と。

ある日、ゲートボール場で倒れ、その日のうちに帰らぬ人になってしまいましたが、
まさしく、ピンピンコロリ。

父の仲間が「皆、そうやって死にたいんだよ。〇〇さんが羨ましいよ」と言っていました。

義母は「いいお父さんだったから、こんないい死に方ができたんだよ」と。


父は多分、

自分の死になんの悔い。
人生を全うした。

・・・と思っていると思います。

だから、「お疲れ様~」と言ってあげたかった。
葬儀の時も、悲しくはありませんでした。

人の死が悲しいとは限らない・・・初めてその時、そう思いました。


温厚で怒ったことのない父ですが、
一度だけ私のために怒ってくれました。

前の夫にね。

顔を真っ赤にして怒ってくれました。

「生まれて初めて怒った」と言っていました。

それが最初で最後でした。

その時ほど、父の愛情を感じたことはありません。

そう思うと、離婚もそんなに悪いことじゃありません。
いいことも必ずあります。


父の温厚さも、若い頃の苦労があってのことだと思います。

どんなことがあっても、あの時のことを考えたら、
今の方がずっと幸せだ・・・と思えたんじゃないのかな?

だから、どんなことも、ありがたく感じ、
生きることができたんだと思います。


私は父から、〇〇しなさい、〇〇した方がいい、〇〇はダメだぞ・・・

そういう事を言われたことは一度もないんです。

今、思い出しましたけど、(書いたことあるけど)

たまに、私が、遊んで、帰宅が夜中の2時、3時になる時があって、
その日も2時過ぎに帰宅したら、リビングに電気がついていて、

恐る恐る部屋に入ると父がいて

「メロン、冷蔵庫に入っているからな。それを言おうと思って・・・」とだけ言って
自分の部屋に戻っていきました。

夜の9時、10時に寝る父です。
多分、心配していたんだよね。

なんか涙が出てきましたよ。
心配かけちゃっているなと反省しましたよ。

「何時だと思っているんだ~何、考えているんだ~」と叱られるより、
多分、効いたと思います。


父はいつも何も言わなかったけど、
父から学ぶことばかりでした。


私も父のように死にたいなぁ~

まだ先だと思うけど、待っててね


どうぞ安らかに・・・





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