肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

ペガシス18μgとコペガス400mg 72週投与成功例

2009年07月22日 | インターフェロンの少量長期や高齢者治療

この患者さんは、長年インターフェロンを繰り返していて、その都度ウイルスは陰性化して、3ヶ月以降に出現すると言うことを繰り返して、ウイルスが消えても期待してショックを受けることの無いように一生懸命高望みはしないでがんばってきたと言っていました。今日の診察で6ヶ月判定がウイルス陰性で、晴れてウイルスが消えたと判定されたよ、おめでとうって話したら、泣き崩れてしばらく声も出なかった、ありがとう、先生のおかげですと言われて、私も涙が出てしまいました。ハイって握手して良かったねと話しました。あきらめないで良かったと、辛かったけどよかったと。これからは、インターフェロンをしていく人している人たちを励ましていく側になってくださいとお願いしました。友の会もいつも参加してくれてみんなに元気をくれる人になってくれると思いました。

スライドは、繰り返し行ったインターフェロンの内容が書いています。ペガシスを何度か行って1年半以上の陰性化が繰り返し出来たにもかかわらず、再度ウイルスがでるってことを繰り返していたので、なんとか併用療法に入れるようにと、血小板を増やす部分的脾動脈塞栓術を行って、コペガスを併用することが出来ました。しかし、好中球の減少が予想以上に強く、ペガシス180μgでは続けられず、18μgつまり10分の1にまで減らして継続したのです。そしたら、ウイルスが消失してくれて、治療後半年のウイルス消失を確認できたというわけなんです。
繰り返し長期にインターフェロンをしていたおかげで、肝臓の中のウイルスが減ってくれて、最後の併用療法で消しきることが出来たのではないかと思っています。繰り返し行っても、ウイルスがでたら元に戻るという説明をされるときがありますが、血液中の量が戻っても肝臓の中の量はそう簡単に戻らないとわたしは思っています。ですから、可能であれば、間隔をあまり空けずに繰り返し行えるなら、チャレンジしてみましょうとがんばっている患者さんがいます。
副作用が辛くて何度か入院したこともありましたが、がんばれてよかったと思った患者さんの1人です。

このスライドは、患者さんが元気づけられる人がいるなら是非情報として提供してくださいと言ってくれたので公開しています。
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