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ネクサバール 分子標的薬について

2009年07月27日 | 肝臓センター
いよいよ保険適応になった、肝がんの薬ですが、まだ、使用については医療機関に制限があります。私の病院でもまだ使えません。必要な患者さんについては使える医療機関と連携していくなどの制限があります。しかし、効果的な患者さんには、効果が期待できる薬なので、興味のある方は是非いかのサイトをご覧下さい。いかはホームページからの抜粋です。
詳しくはでネクサバールのホームページ

この薬の適応となる病気は
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、及び切除不能な肝細胞癌
ネクサバール錠は、腎細胞がん及び肝細胞がんの患者さんのうち、がんが進行して手術で腫瘍をすべて取り除くことができない患者さんや、転移がある患者さんが投与対象になります。

がん細胞の増殖抑制
人間の体は何十億もの細胞からできています。正常細胞では遺伝子の働きによって、細胞周囲の状況に応じて細胞が増えたり、逆に増えすぎないように制御機能が働いたりします。しかし、がん細胞は、遺伝子に異常が起こることで、この制御機能がみだれ、増え続けてしまい、周囲の正常な組織まで破壊してしまいます。
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ネクサバール錠は、がん細胞が増える原因となる信号の伝達を遮断して、がん細胞の増殖を抑制します。

血管新生の阻害
がん細胞は周りの血管から酸素や栄養を得るため、新しい血管を作るように働きかけ、がん細胞につなげようとします。このことを血管新生と呼び、これががん細胞の増殖促進、がんの成長促進の要因となります。
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ネクサバール錠は、血管新生を阻害することによって、がん細胞の増殖を抑制します。

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