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肝炎法案廃案へ…「命置き去り」患者怒り 国会実質閉会

2009年07月16日 | 肝炎救済に関連して
<肝炎法案>廃案へ…「命置き去り」患者怒り 国会実質閉会 7月15日22時47分配信 毎日新聞
 衆院選を控え激化する与野党の駆け引きで、廃案見込みとなった一部法案の関係者から15日、怒りや失望の声があがった。肝炎対策法案は患者団体や薬害肝炎被害者が、貨物検査特別措置法案は北朝鮮による拉致被害者家族会などが成立を待ち望んでいた。「命が置き去りにされた」「あってはならない事態」。「選挙モード」にひた走る国会に対する不信感が増幅した。【清水健二、曽田拓】

 与野党が提出していた肝炎対策法案。ウイルス性肝炎感染者は国内で推定約350万人おり、多くは輸血や注射などの医療行為が感染原因だ。患者たちは「治療体制を進めるには、がん対策と同じような基本法が必要」と訴え、6月までに約30万人分の請願署名を国会に提出した。法案は07年11月に与党、今年2月に野党4党がそれぞれ出したものの一本化できなかった。

 法案内容の隔たりも一本化できなかった一因だが、患者側の多くは「政党の駆け引きに使われた」と受け止めている。当初は譲歩に前向きだったとされる自民党は、薬害肝炎訴訟の元原告が民主公認で衆院選出馬を決めると態度を硬化。厚生労働委員会の自民議員に要請に行った患者は「法案の内容より(元原告の)立候補が最大の障害」と告げられたという。

 民主党も今年に入って政権交代の機運が高まると、衆院選後の成立にこだわった。患者側が国会要請を続けている6月下旬、今国会で肝炎法案の審議はしないことを決め、党内の肝炎総合対策推進本部を事実上解散した。

 08年に全会一致で肝炎の総合対策を国会決議したにもかかわらず、審議もされないまま廃案の見込みとなったことに対し、患者団体や薬害肝炎被害者は15日、厚生労働省で会見を開き、今国会成立を求める運動の断念を表明したうえで、怒りをぶつけた。

 会見で薬害肝炎訴訟原告団代表の山口美智子さん(53)は「あきらめきれない気持ちでいっぱい。各党の手柄争いに(法案成立を)阻まれた。国会議員が優先するのは、国政より政権、国民の命より保身、政策より政局なのか」と涙声で訴えた。
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