ビョルンソン 著
ノルウェーといえばとても寒いところという印象があるものの、
北欧ブームなども手伝ってそんなに悪いイメージはない。
しかし20世紀に入って石油が採掘されるようになるまで、貧しい国で
あったという。
それはそうだ、一年の多くが冬。厳しい自然の中、ただ生きるだけでも
懸命に働かなければならない。
そんな時代を舞台に描かれたノーベル賞作家による物語だ。
ノルウェーの農村にあるふたつの丘。
ひとつはよく日光があたる日なたが丘。そこにはシンネーベという女の子がいる。
もうひとつはもみの丘。日あたりがあまりよくないため、労働はより厳しい。
そしてこの家の男児は代々セームン、トルビョルンという名を交互にもらう
ことになっており、セームンは幸福にトルビョルンは不幸になると伝えられていた。
そしてシンネーベと同じ頃生まれた男児は不安の中、トルビョルンと名付けられた。
父・セームンは息子の幸せを願うあまり厳しく育てる。それなのにトルビョルンは
乱暴者になっていく。毎日ぶたれ、仕事を言いつけられるトルビョルンにとって
ひなたが丘を眺めることだけが救いだった。
教会でシンネーベと出会ったことを機にトルビョルンは自分を良くしていこうと
努力するようになる。
しかし、一度ついた乱暴なイメージを覆すことは難しく、さらには村の乱暴者
クヌートに刺されてしまう。
最後はちゃんと幸せをつかむのだが、そもそも不幸になると言われながら
どうしてもトルビョルンにこだわるのはなぜ?って思ってしまうのが、
現代の感覚なんだろうな。私の親もこんな感じのところがあったし。
先祖代々とかに弱いんだよね。自分の代で終わらせることはできないっていうか、
終わらせる人になりたくないっていうか。
この作品、平成17年ノルウェーご訪問に際して、天皇皇后両陛下のコメントの中で
ちらりと出てきます。同じものを読み、喜びを共有させていただいた、というのは
ちょっと嬉しかったりする。
ノルウェーといえばとても寒いところという印象があるものの、
北欧ブームなども手伝ってそんなに悪いイメージはない。
しかし20世紀に入って石油が採掘されるようになるまで、貧しい国で
あったという。
それはそうだ、一年の多くが冬。厳しい自然の中、ただ生きるだけでも
懸命に働かなければならない。
そんな時代を舞台に描かれたノーベル賞作家による物語だ。
ノルウェーの農村にあるふたつの丘。
ひとつはよく日光があたる日なたが丘。そこにはシンネーベという女の子がいる。
もうひとつはもみの丘。日あたりがあまりよくないため、労働はより厳しい。
そしてこの家の男児は代々セームン、トルビョルンという名を交互にもらう
ことになっており、セームンは幸福にトルビョルンは不幸になると伝えられていた。
そしてシンネーベと同じ頃生まれた男児は不安の中、トルビョルンと名付けられた。
父・セームンは息子の幸せを願うあまり厳しく育てる。それなのにトルビョルンは
乱暴者になっていく。毎日ぶたれ、仕事を言いつけられるトルビョルンにとって
ひなたが丘を眺めることだけが救いだった。
教会でシンネーベと出会ったことを機にトルビョルンは自分を良くしていこうと
努力するようになる。
しかし、一度ついた乱暴なイメージを覆すことは難しく、さらには村の乱暴者
クヌートに刺されてしまう。
最後はちゃんと幸せをつかむのだが、そもそも不幸になると言われながら
どうしてもトルビョルンにこだわるのはなぜ?って思ってしまうのが、
現代の感覚なんだろうな。私の親もこんな感じのところがあったし。
先祖代々とかに弱いんだよね。自分の代で終わらせることはできないっていうか、
終わらせる人になりたくないっていうか。
この作品、平成17年ノルウェーご訪問に際して、天皇皇后両陛下のコメントの中で
ちらりと出てきます。同じものを読み、喜びを共有させていただいた、というのは
ちょっと嬉しかったりする。