以前からどうしてもこの事を書きたかったので、今日はオートバイから離れてボクのもう1つの趣味、
音楽（バンド）のお話をしたいと思います。
まず、趣味って単純に「好きでやってる事」だけど、そこには「ポジティヴな考えと、ネガティヴな考え」が、
共存する事があります。
別にその道のプロを目指してる訳でもないのに、他人と比べて「自分自身が勝手に優劣を付けてしまう」って考え方です。
ボクの様に音楽（バンド）をやってるとそれが無茶苦茶「顕著」で、
ギター、ベース、ピアノ、ドラムなど楽器を弾く技術が高い人（上手な人）ほど偉くて、
そうじゃない人は偉くないって変な方程式が生まれがちなんですよね。
誤解がない様に言いますが、相手がそう言ってる訳ではなく「自分がそう思ってしまう」んですよね。
特にボクが若い頃「そうゆう性格だった」と言うのもある気がします。
オートバイで言えば「運転テクニックに差がある」ってのと、よく似ていますかねぇ。（笑）
まぁ、ボクの場合、若い頃は「それが全て」と言っても過言じゃないほど、
そこばかりに意識が向かい、自分に対して自暴自棄になってしまう事もしばしばでした。
ボクはロックバンドでベースを長らく弾いているのですが、技術力に関してあまり自信が無かったので、
ライブ活動とかしてても、これがいつも「ついて回る」感じでした。
とにかくボクにとって音楽は「楽器に対するテクニックが全て」だったんですよね。
しかし、そう思ってるにも関わらずあまり個人練習をする訳でも無かったので、もちろんいつまで経っても上手くならない…。
15歳ぐらいから始めてるのですが、ずっとそんな感じが続くんですよね。…正直ちょっとしんどい感じでした。（笑）
結局、止める事なく色々なバンドを渡り歩きながら、気がつけば年齢的に40歳を迎えようとした頃、
ボクにとって「大きな事件」が起こります。（笑）
それはある衝撃的な「おやじバンド」を見た事です。
とにかく、彼らの演奏は下手くそ（ドラマーを除く）なのですが、全体的なサウンドはメチャメチャカッコいい。
要するに演奏は高校生でも出来そうな至って単純なことしかしてないのに、ボクの頭を突き抜ける程の衝撃で、
もう技術とは全然違う「個性や独特のセンス」を強く感じた訳です。
他の対バン相手に物凄く上手なバンドがいたのですが、全然こっちの方がカッコいいし評価は明らかです。
この時ボクの中で何かが変わって「バンドはテクニックだけじゃないんだ！」って思える様になった訳です。
それ以降はあまり技術力に目を向ける事がなくなり、自分自身も無理なく楽しくバンド活動が出来る様になります。
また、それまで自暴自棄からメンバー以外「周りを避けてきた」のですが、今では横のつながりも増える方向にあります。
オヤジになってやっと分かったこと、やっと心から趣味を楽しめる様になったこと、
それまで思っていた自分の中の思い込みが間違っていたこと、全てが変わってしまいました。
で、何と今はその下手くそバンドで10年以上ベースを弾いています。（笑）
いやぁ、楽しい。
今ではボクの地方都市で「ちょっとした有名バンド」になってますし、ライブをやれば周りの評判も抜群です。
いくらテクニックがあっても、聴く側から注目されなければ意味がない事が、これでよくわかりました。
最後にもしかすると、こうゆう事ってオートバイにも同じ事が言えるんじゃないかって思うんですよね！（笑）
