「7日間」というのは、初七日迄の意味。ということは、椿山課長は死んだ?某デパート婦人服課長の椿山は46歳の若さで脳溢血のため死んでしまった。
この本は、ここから始まる物語だ。つまり冥界の話なのだが、初七日までの残り3日間だけ、姿を変えて娑婆に戻れるというのが味噌。
課長の他に、7歳のとき交通事故で死んだ少年と、人違いでヒットマンにやられた某暴力団組長が登場する。
娑婆でそれぞれ、自分の死後の様子を確認して冥界の戻るのだが、巻末の解説(北上次郎氏)によると、家族の絆確認の旅だという。そうかも知れない。
趣向も面白いし、登場人物の殆どが善人というのもいい。楽しめた。