スポーツクラブ 12回
読書 4冊(「それまでの明日」「枝野幸男 魂の3時間大演説」「極夜行」「鏡の背面」)
その他 3(病院、墓参など)
【特記事項】
★ 4日 台風21号 関西からほぼ列島縦断 関空 大被害(浸水・連絡橋にタンカー衝突など)
★ 6日 北海道胆振東部地震 マグニチュード 7.0 死者 41人 道内全てで停電と断水(2-3日)
★ 中古カメラ(LUMIX-GX7MK2 2016年発売で既に後継機がでている)を買った
薬物依存症患者やDV被害者が身を寄せている女性専用シェルターで、火災が発生。
先生と呼ばれていた小野尚子と、スタッフで途中失明の榊原久乃が焼死した。
警察のDNA鑑定の結果、尚子は本人ではないことが判明。
そこから意外な事実が次々判明し、亡くなったのが誰なのか分かるまでが面白い、
そして、人間の業の深さについて考えさせられる。
本書は、氏のチベット・ツアンボー渓谷単独探険(2002-3,2009-10「空白の五マイル」-開高健ノンフィクッション賞他受賞)に続く3回目の勝負をかけた旅の記録である。脱システムという考え方を旅の中にぶち込んで、行動によって思想を表現したい思いだった(あとがき)。
20012年から3回のカナダ・グリーンランドの実験行、偵察行、デポ設置行の後、2016年12月6日に犬一匹と橇でグリーランドのシオラバルクの村を出発し、80日ぶりに帰着した。
勿論、道中は平穏ではあり得なかった。まず始めの氷河ではブリザードで頼みの観測機器の六分儀(GPSは持っていかなかった)を吹き飛ばされてしまい、以後コンパスと過去の記憶での行動を余儀なくされ、再三にわたって道を見失うことになり難儀した。勿論月の無い真の闇での行動は当然危険を伴いはらはらどきどき。そのうえ2カ所デポは荒らされて頼みの食料も尽きそうになり、連れの犬を食料にする覚悟までする。
村への帰着2日前、テントの前で巨大な太陽が赤々と燃えていた(312頁)。それは私の人生で出生以来2度目の本物の光であり、もう二度と見ることのできない素晴らしい太陽だ(315頁)。
もう、この地球上には探険に値する場所も限られた所しか残されていない中で氏の2回の探険行は、素晴らしい。感動的なノンフィクションである。
何とこの沢崎シリーズ、14年ぶりという。思い起こせば(と言うか、Wikipediaで確認)1988年の第一作「そして夜はよみがえる」から未だ6作目と、寡作。
登場人物も、新宿署の錦織警部、清和会の暴力団員、橋爪、相良と相変わらず。今回唯一変わったことと言えば、渡辺探偵事務所が100mほど離れた築10年のビル2階に引っ越したことぐらいだ。上質なハードボイルドを読むのは至福の時だ。
2018年7月20日第196国会の実質的最終日に野党は共同して、内閣不信任案(野党5党1会派)を提出した。
本書は、氏の内閣不信任案趣旨弁明演説(何と2時間43分)を国会中継動画から聞き取った音声を、ほぼそのまま文字起こししたものである(8頁)。
氏は最初に、大阪北部地震及び今般の豪雨災害で亡くなった方への哀悼の意、関係機関や団体・職員・ボランティアの尽力への敬意と感謝の意を表明した後、不信任の理由として7つと理由を挙げて演説した。
〈不信任案を提出した7つの理由〉
1 高度プロフェッショナル制度の強行
2 カジノ法案の強行
3 アベノミックスの失敗
4 政治と社会のモラルを低下させるモリカケ問題
5 ごまかしだらけの答弁。そして民主主義を無視した強行採決
6 行き詰まる外交と混乱する安全保障政策
7 官僚システムの崩壊
以上7項目を詳説の後、民主主義と立憲主義の見地から、憲政史上最悪の国会になってしまったとし、災害よりギャンブル解禁・党利党略の定数6増優先、嘘とごまかしと開き直りを重ねる内閣を信任できないとする。
本書の刊行理由の中程(5頁)にあるとおり「この演説は、その正確さ、その鋭さ、そして格調の高さ、どれをとっても近年の憲政史にのこる名演説といって良いものだろう」に同感である。