脳と創造性 「この私」というクオリアへ
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2005-03-19
脳と創造性 「この私」というクオリアへ
茂木健一郎 さんの本です。
素晴らしいことがたくさん書いてありましたが、
私の胸に一番ズキンときたのは、
第八章の 「一回性とセレンディピティ」でした。
人と人とのコミュニケーションは、決定的に「有限」。
「一期一会」は避けることのできない人生の散文的条件であり、
私たちはそれを受け入れて生きるしかない。
一回性の出来事に普遍性を宿らせようと試みることが、
ささやかな有限の人生に無限の広がりを志向すること。
人生の中で忘れられない思い出があったとしても、
無理して二回繰り返そうとすべきではない。
一度だけで本望だと思う潔さが人生をうまく生きるための智慧。
生きる中で一回性の出会いを積み重ね、
そこに現れるセレンディピティを生命の躍動のきっかけにする。
そして、ある日気がついてみると
以前とはすっかり違った自分になっている・・・。
この自己変化こそが、もっとも美しい創造のプロセスである。
・・・文章自体が美しい上に、
この内容はもはや宗教の域ですね。
久しぶりにすっきりした感動を味わいました。
首都アムステルダムの街並みを
デザインしたパッケージが
とてもかわいいです。
20年近く前に行ったオランダを、
懐かしく思いだしました。
行き当たりばったりでいったオランダは
時間が経過すればするほど
私の中でよいイメージに昇華されていきます。
(また行きたいとは思うのですが、行くことで失うものも
ありそうな気がして、ちょっとこわかったりします。)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます