水戸梅日記

水戸・いばらき

地方発ビジネス

2006-12-17 | 読んだ本

成功する!「地方発ビジネス」の進め方 わが町ににぎわいを取り戻せ! 成功する!「地方発ビジネス」の進め方 わが町ににぎわいを取り戻せ!
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2006-11-21
 

 「成功する!『地方発ビジネス』の進め方

 島田晴雄さん+NTTデータ経営研究所による本です。

 

生活産業が地域を活性化する。

 人口減少は地域で差がある。

 2030年予測では、滋賀県 109.6%、沖縄県 105.4%。

 秋田県 78.8%、山口県 80.6%、長崎県 80.8%、北海道 84.6%。

 「補助金・交付金・税制優遇・工場誘致」は、もう使えない。

 「需要創出型構造改革」 と 「生活産業の創出」が必要。

 

 北海道伊達市は、住みたくなる魅力づくりで日本一になった

 人口は36,000人だが、この5年で1,200人が流入。「北の湘南」といわれるこの市では、ゴルフ場やスキー場が15分。東京暮らしではできないことができる。

 川崎市は、福祉・観光を産業化した

 福祉器具を研究し、ヨーロッパのような製品を半値で作る。

 長野県飯田市は、「グリーン・ツーリズム」。

 400軒以上の農家が都会の中学・高校の修学旅行を「体験教育旅行」として受け入れている。

 

大都会に住んでいる中高年者により豊かな生活を提供することが、地方の唯一の成長戦略である

 団塊世代の 07問題は絶好のチャンス。

 団塊世代の定年退職者は730万人にのぼり、一歳刻みの人口が250万人いる。

 人口誘致と定住化を進める上では「観光産業」が重要。

  

新しい地域交通サービスが伸びている。

 交通サービスに大きなビジネスチャンスがある。

 生活者により深く着眼してこれからの地域交通サービスを考える。(ライフモビリティ・サービス)。

 介護タクシー(伊達市)や、子供向け送迎サービス(東京都目黒区の(株)ウーマンセーブ)、観光タクシー(東京都南青山の(株)アウトドアテクノロジー)などの取り組みが参考になる。

 

コンシェルジュ・サービスが高齢社会で伸びている。

 品川にある中延商店街では「街のコンシェルジュ」が活躍している。

 電球交換、犬の散歩、庭木の手入れ、買い物の手伝いなど。

 成熟社会では、コミュニケーション・ネットワークが強く求められる。

 コミュニティ・コンシェルジュに求められる機能は、情報提供機能、生活支援機能、集中購買代行機能の3つである。

 

コミュニティビジネスは、全国各地で伸びている

 三重県四日市で生まれたコミュニティ・レストラン「こらぼ屋」は、シェフが日替わりになる(料理自慢の主婦や若い料理人が厨房にたつ)システム。

 個人にとってはスキルを生かす場ができ、地域にはコミュニケーションが生まれている。

 地域課題の解決は、自治体では難しく、ボランティアでは継続しない。

 ビジネスのしくみを取り入れる必要がある。

 「都市型」の成功例は、産前産後のお手伝いから保育所を経営するまでになった「オフィスポケット(株)」(横浜市)、「(株)アモール東和」(東京都)など。

 「地方型」の成功例は、長野県小川村「(株)小川の庄」や千葉県富浦町の「(株)とみうら」枇杷倶楽部。徳島県上勝町の「(株)いろどり」、滋賀県長浜市の「(株)黒壁」など。

 成功のポイントは、

 共感を持つ人をグループ化する → リーダーとサポーターを決める → 小さく産んで大きく育てる → 成功談を広めて人を巻き込む 

 

地域資源を活用した健康産業が伸びている

 地域活性化のキーワードは、「ヘルスツーリズム」。

 大きな投資をせずに地域資源を活用している例として、

 「リフレッシュゴルフin沖縄」(沖縄県)や「スギ花粉リトリートツアー」(北海道上士幌町)で、いずれもスギ花粉が少ないことに着目したものである。

 他には、地形や空気を活用する気候療法、森林療法、海洋療法、温泉療法、地域の食材を活用する食事療法ながある。

 これは、うまくいけば、地域住民の健康づくりに貢献し、医療費や介護費用の低減にも役立つビジネスにもなる。

 

 その他、

 ⑥商店街はビジネスの場としてまだまだ伸びる

 ⑦地域ブランドによる町おこしが伸びている

 ⑧住宅の性能評価と融資が地域を救う。

  など、いろいろな事例が紹介されています。

 

 最後に、「地方発ビジネス」を成功させる3つの条件が出てきます。

 1 若者の雇用創出

 板橋区高島の中学校にはジョブシャドープログラムといって、地元企業と学校が連携して、若者の雇用創出を図っている事例がある。

 2 事業の連鎖

 地域ビジネスの小さな「ゆらぎ」を、大きな地域再生の「うねり」に変えるには、地域というネットワークの中で事業間のつながりを作ることが大切。

 3 情報化

 携帯電話を使ってTV放送を楽しめるワンセグや、地上デジタル放送とインターネットを連携した双方向情報サービスなど、これまでとは違った「新地域情報化」をチャンスとして生かす。

 

 先日、同級生が集まる機会があり、

 旅行会社を経営する友達、実家に蔵を持っている友達、行政で観光関係の仕事をする友達で話をしていくうちに、

 話が大きく膨らんでいきました。

 (実現するかはともかく、みんなの地元を良くしたいという気持ちは、ますます強くなっているようです。) 

 

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2 コメント

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尼崎にもこらぼ屋のシステムを取り入れているNPO法... (kunny41)
2006-12-18 22:15:45
尼崎にもこらぼ屋のシステムを取り入れているNPO法人さんがいて、お店の名前は「みるくゆ」って言うんですよ。沖縄の方言で弥勒菩薩という意味だったと思う。
ちなみに私もそこのワンデイシェフに登録して、12/9にデビューしました。
http://homepage2.nifty.com/upst/

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「みるくゆ」かわいいですねー。 (umeko)
2006-12-18 23:08:16
「みるくゆ」かわいいですねー。
kunny41さんのお店は、「iRodori」ですね!
そして、メニューは「野菜いっぱいの煮込みハンバーグ・パンプキンスープ・ミニサラダ・デザート」ですね!
食べたいっ!!!
(そういえば、前に教えてくれた豆乳鍋も美味しそうでした・・・。)
このシステムはとてもいいですよね。
子どもが誕生会に呼ばれて「お料理美味しかった~」と帰ってくるたびに、そのお母さんの料理が食べたいと本気で思っています。
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