「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

辺野古

2007年08月31日 | 沖縄の旅案内
沖縄東海岸の辺野古沖に米軍飛行場が作られる計画について、防衛施設局が強引に環境アセスの手続きを進めていることが問題になっています。

先日、その辺野古の学習会に行ってきました。
辺野古はもともと、沖縄に基地を押し付けるな、という平和運動と、絶滅が危惧されているジュゴンの餌場である自然を守れ、という環境運動が一体となっています。

基地を作るためには、それがどのように環境に影響を及ぼすかを調査し、その影響をなるべく小さくするためにどうするか(本来なら工事中止も選択肢に入れて)を検討するのが法律で定められた手順ですが、その環境影響評価(アセスメント)の第一歩として、防衛施設局は方法書を強引に沖縄県に提出しました。

ただし、その方法書は、大まかに言って、

①どんな飛行機がどう飛行場を使うのか、施設ではどんな有害
 物質が使われるか、などの具体的記述がない
②影響調査の方法や内容が不明瞭
 「既存の知見等により影響を定性的に予測する」という記述
 だけじゃさっぱりどうするのか分からない
③アセスの方法書提出前に、事前調査を強行するという不法行
 為を行い、しかもそれによりサンゴが破壊されるなど、すで
 に環境負荷がかかっている
④県が「一方的な進め方は問題だから受け取らない」と言って
 いるのに強引にアセス書類を置いていった

などの問題点があるようで、米軍に言われた飛行場建設を予定期日に終わらせるため、政府が強引に手続きを進めたことが誰の目にも明らかです。

前から問題の多いことは承知していましたが、ここまでずさんな書類をひどい形で提出しようとしていることを改めて知り、衝撃を受けました。沖縄でも、ましてや内地では、これらをどれだけの人が知っていて、関心を持っているのでしょうか。

水俣六ヶ所、ダム開発でアイヌの森が失われた二風谷など、全て同じ根っこがあるような気がします。

権力者や経済成長の名目で、不都合なものが辺鄙な地方に押し付けられ、多くの人は自分には無関係と思って便利で快適な生活を享受している裏に、その犠牲となる地方ではひどいことが進行している、ということがまた繰り返されようとしていると思いました。

「六ヶ所村ラプソディー」を見て、「またこんな過ちが繰り返されようとしているのに無関心でいていいのか」、と思った時と同じような気持ちを抱いたので、ご報告でした。