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映画において、脚本段階では死ぬはずだった登場人物が生きながらえるというケースがある。感情移入した登場人物が死なれたら、そりゃもう後味悪いだろうし、ハッピーエンドが好まれるハリウッド映画界においてはことさらだ。
あたしだって漫画”ワンピース”でエースが死んじゃった時、「うそでしょ?生き返るよね?白ひげは百歩譲ってしょうがないとしても、エースだけは生き返ってくれなきゃやだ、絶対!」と思って、エースが死んだ回以降、生き返るまでは読まないと心に決めちゃったくらいだ。
でもって、いまだに続きを読んでいないのでどんな展開になっているのかまったくわからないわけだが、映画業界の場合、いろんな人が絡んで来たり、続編の関係があったり、大人の事情があったりで、死ぬはずの人が死なない場合があるのだ。ってことで、ここでは本当は死ぬ設定だった14の映画の登場人物たちを見ていくことにしよう。
1. ハン・ソロ(スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還)
脚本を手がけたローレンス・カスダンは、緊迫感を演出するために『ジェダイの帰還』でハン・ソロに死んでもらおうと真剣に思っていたらしい。だが、ジョージ・ルーカスはこのアイデアを気に入らなかった。玩具の売上が落ちることを危惧していたのだ。こうしてハン・ソロはどうにか生き延びることになった。ちなみに、この件はABCのインタビューでハリソン・フォードが認めたものだ。
2. イアン・マルカム博士(ジュラシック・パーク)
映画では恐竜の襲撃から無事生還したマルカム博士だが、原作の小説では最後に命を落としている。博士役のカリスマ溢れるジェフ・ゴールドブラムはスピルバーグ監督によるキャスティングであったことから、共同で脚本を担当したマイケル・クライトンは彼を生かすことにした。
なお、続編の小説『ロスト・ワールド』ではマルカム博士が主人公であるが、これについてはコスタリカの腕利き外科医によって一命を取り留めたことになっている。だが、その怪我がもとで足に障害が残り、歩くには杖を必要とするようになった。
3. デューイ保安官代理(スクリーム)
スクリームのオリジナル脚本では、デューイ・ライリー保安官代理は刺された後に死んでいる。しかし、ウェス・クレイヴン監督がこの役にデヴィッド・アークエットを起用したことで、脚本よりも若く、好ましい人物となった。監督は、彼が惨たらしく殺されては観客が嫌がるだろうと考え、エンディングに彼が死ぬものと、生きるものの2つのバージョンを撮影した。彼が死ぬバージョンでは、やはり試写会の反応がイマイチだったため、デューイは生き延びることになり、その後の続編にも登場している。
4. ランボー(ランボー)
小説の『一人だけの軍隊』では、ランボーはティーズル署長との激戦が決着した後、自ら命を絶った。実際そのシーンも撮影されていたのだが、シリーズ化の可能性を感じたスタローンによって、次の戦場へ向けて生かされることになった。
5. ロッキー・バルボア(ロッキー5/最後のドラマ)
この作品はロッキーシリーズの完結編となる予定であり、スタローン自身もそのつもりで脚本を書き上げた。そこでのロッキーは、ストリートファイトの最中に弟子のトミー・ガンの腕の中で死んでいる。しかし、撮影の段階で、アヴィルドセン監督は上から「ところでロッキーは死なんぞ」と伝えられた。バットマン然り、スーパーマン然り、ジェームズ・ボンド然り、ヒーローは死なないということらしい。そこで、フィラデルフィア美術館の階段を息子に手を引かれて駆け上がるロッキーという結末に書き直された。
6. ケイティ(パラノーマル・アクティビティ)
パラマウント映画が版権を獲得する前のオリジナル版では、警察が家の中でミカの遺体を発見したとき、凶器のナイフを持つケイティが座っていたため、ナイフを取り上げようとするが、ケイティが突然動いたため射殺してしまうという結末だった。パラマウント側はこれを気に入らず、2種類のエンディングが用意された。一方はケイティが生き延びるが行方不明、他方は凶器のナイフで首を切り裂かれるというものだ。最終的には前者が採用された。
7. ダンテ・ヒックス(クラークス)
ケヴィン・スミス監督のデビュー作となる本映画のオリジナルでは、コンビニに押し入った強盗により店員のダンテが殺害されている。しかし撮影後、スミス監督は同僚のボブ・ホークとジョン・ピアソンからハッピーエンドがいいと助言され、それに従うことにした。そして災難続きの1日が終わり「今日は休みだったのに!」とダンテが嘆くと、画面が暗転して終わるというラストとなった。
Clerks - Alternate Ending
8. ウィル・ロッドマン(猿の惑星/創世記)
最初の脚本では、ジェームズ・フランコ演じるロッドマン博士は、猿のシーザーが森の奥へ消える直前にその腕の中で息絶える予定だった。このシーンは実際に撮影もされていたのだが、より甘くほろ苦い結末に差し替えられた。こうして死なずに済んだロッドマン博士だが、続編の『猿の惑星/新世紀』には登場しないため、どうやら猿インフルエンザで死んだと思われる。
9. ジェイムズ・T・デイヴィス(フルメタル・ジャケット)
通称ジョーカーのデイヴィスを演じたマシュー・モディーンは、スタンリー・キューブリック監督が彼を殺すつもりでいたことを明かしている。脚本では命を落とした彼だが、その場面が撮影されることはなかった。「脚本ではずっと死ぬことになっていたんだ。それがジョーカーの運命だったはずなのさ」とモディーンは証言している。
10. ハロルド・”ハッピー”・ホーガン(アイアンマン3)
本作品の絵コンテを見ると、スターク・インダストリーズの警備責任者ハッピー・ホーガンはTCL・チャイニーズ・シアターでの格闘戦で死ぬはずだったことが判る。しかし、公開された映画では気絶しただけで、最後に目を覚ましている。
11. クラレンス・ウォリー(トゥルー・ロマンス)
タランティーノの音声コメントによれば、公開版と脚本の唯一の違いはエンディングだ。映画の中でクラレンスはアラバマと共に金を持って逃げているが、脚本では逃げたのはアラバマだけで、クラレンスは死んでいる。
だが、監督のトニー・スコットがこのカップルに惚れ込み、別離よりも幸せに生きる姿を見たくなったことから、ラストシーンが変更された。もしタランティーノ自身が監督していれば、脚本通りの展開となり、より暗い色彩を帯びただろう。なお、彼は変更された結末に満足したようだ。「映画を観て、スコットが正しかったことが判ったよ。彼はおとぎ話みたいなラブストーリーをよく観ていたから、それが効いたんだね。でも僕の頭の中には、クラレンスが死んで、アラバマは生きる姿が浮かぶんだ。またアラバマを使うとしても、クラレンスは死んだままさ。」
12. マット・フーパー(ジョーズ)
リチャード・ドレイファスが演じたフーパーはサメの惨劇を生き延びたが、ピーター・ベンチリーの原作では違う結末となっている。サメの檻に入って海に沈んだ彼は、ジョーズの餌食となってしまうのだ。この原作ではフーパーは非常に嫌な人間として描かれているため、ドレイファスが出演を拒んだという経緯がある。そのために性格が変えられているのだ。
13. マーティン・リッグス(リーサル・ウェポン2/炎の約束)
最後の銃撃戦で南アフリカ領事館のアージャン・ラッドは外交特権で守られており、ロサンゼルス市警のリッグス部長刑事を背後から撃っている。脚本家シェーン・ブラックの当初の構想では、彼にはマータフ部長刑事の腕の中で死んでもらうつもりだったらしい。だが、続編を望んだプロデューサーによってリッグスは命拾いした。このことが原因でブラックは本シリーズの製作から去っている。
14. エレン・リプリー(エイリアン)
SF専門の歴史家デイビッド・A・マッキンティーは自身の本の中で、リドリー・スコット監督が映画ラストでリプリーを殺すつもりだったことを明かしている。最初の構想ではリプリーはエイリアンに頭を食いちぎられるはずだった。すると彼女の声を真似したエイリアンがノストロモ号で最後の通信を行ない幕となるという筋書きだったのだ。しかし、この展開はあまりにも暗過ぎると感じたプロデューサーが、死ぬのはリプリーではなく、エイリアンにすべきだと言い張ったという。
via:mentalfloss
☆撮影済なら今度から、ボーナストラックで入れてほしい!
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あたしだって漫画”ワンピース”でエースが死んじゃった時、「うそでしょ?生き返るよね?白ひげは百歩譲ってしょうがないとしても、エースだけは生き返ってくれなきゃやだ、絶対!」と思って、エースが死んだ回以降、生き返るまでは読まないと心に決めちゃったくらいだ。
でもって、いまだに続きを読んでいないのでどんな展開になっているのかまったくわからないわけだが、映画業界の場合、いろんな人が絡んで来たり、続編の関係があったり、大人の事情があったりで、死ぬはずの人が死なない場合があるのだ。ってことで、ここでは本当は死ぬ設定だった14の映画の登場人物たちを見ていくことにしよう。
1. ハン・ソロ(スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還)
脚本を手がけたローレンス・カスダンは、緊迫感を演出するために『ジェダイの帰還』でハン・ソロに死んでもらおうと真剣に思っていたらしい。だが、ジョージ・ルーカスはこのアイデアを気に入らなかった。玩具の売上が落ちることを危惧していたのだ。こうしてハン・ソロはどうにか生き延びることになった。ちなみに、この件はABCのインタビューでハリソン・フォードが認めたものだ。
2. イアン・マルカム博士(ジュラシック・パーク)
映画では恐竜の襲撃から無事生還したマルカム博士だが、原作の小説では最後に命を落としている。博士役のカリスマ溢れるジェフ・ゴールドブラムはスピルバーグ監督によるキャスティングであったことから、共同で脚本を担当したマイケル・クライトンは彼を生かすことにした。
なお、続編の小説『ロスト・ワールド』ではマルカム博士が主人公であるが、これについてはコスタリカの腕利き外科医によって一命を取り留めたことになっている。だが、その怪我がもとで足に障害が残り、歩くには杖を必要とするようになった。
3. デューイ保安官代理(スクリーム)
スクリームのオリジナル脚本では、デューイ・ライリー保安官代理は刺された後に死んでいる。しかし、ウェス・クレイヴン監督がこの役にデヴィッド・アークエットを起用したことで、脚本よりも若く、好ましい人物となった。監督は、彼が惨たらしく殺されては観客が嫌がるだろうと考え、エンディングに彼が死ぬものと、生きるものの2つのバージョンを撮影した。彼が死ぬバージョンでは、やはり試写会の反応がイマイチだったため、デューイは生き延びることになり、その後の続編にも登場している。
4. ランボー(ランボー)
小説の『一人だけの軍隊』では、ランボーはティーズル署長との激戦が決着した後、自ら命を絶った。実際そのシーンも撮影されていたのだが、シリーズ化の可能性を感じたスタローンによって、次の戦場へ向けて生かされることになった。
5. ロッキー・バルボア(ロッキー5/最後のドラマ)
この作品はロッキーシリーズの完結編となる予定であり、スタローン自身もそのつもりで脚本を書き上げた。そこでのロッキーは、ストリートファイトの最中に弟子のトミー・ガンの腕の中で死んでいる。しかし、撮影の段階で、アヴィルドセン監督は上から「ところでロッキーは死なんぞ」と伝えられた。バットマン然り、スーパーマン然り、ジェームズ・ボンド然り、ヒーローは死なないということらしい。そこで、フィラデルフィア美術館の階段を息子に手を引かれて駆け上がるロッキーという結末に書き直された。
6. ケイティ(パラノーマル・アクティビティ)
パラマウント映画が版権を獲得する前のオリジナル版では、警察が家の中でミカの遺体を発見したとき、凶器のナイフを持つケイティが座っていたため、ナイフを取り上げようとするが、ケイティが突然動いたため射殺してしまうという結末だった。パラマウント側はこれを気に入らず、2種類のエンディングが用意された。一方はケイティが生き延びるが行方不明、他方は凶器のナイフで首を切り裂かれるというものだ。最終的には前者が採用された。
7. ダンテ・ヒックス(クラークス)
ケヴィン・スミス監督のデビュー作となる本映画のオリジナルでは、コンビニに押し入った強盗により店員のダンテが殺害されている。しかし撮影後、スミス監督は同僚のボブ・ホークとジョン・ピアソンからハッピーエンドがいいと助言され、それに従うことにした。そして災難続きの1日が終わり「今日は休みだったのに!」とダンテが嘆くと、画面が暗転して終わるというラストとなった。
Clerks - Alternate Ending
8. ウィル・ロッドマン(猿の惑星/創世記)
最初の脚本では、ジェームズ・フランコ演じるロッドマン博士は、猿のシーザーが森の奥へ消える直前にその腕の中で息絶える予定だった。このシーンは実際に撮影もされていたのだが、より甘くほろ苦い結末に差し替えられた。こうして死なずに済んだロッドマン博士だが、続編の『猿の惑星/新世紀』には登場しないため、どうやら猿インフルエンザで死んだと思われる。
9. ジェイムズ・T・デイヴィス(フルメタル・ジャケット)
通称ジョーカーのデイヴィスを演じたマシュー・モディーンは、スタンリー・キューブリック監督が彼を殺すつもりでいたことを明かしている。脚本では命を落とした彼だが、その場面が撮影されることはなかった。「脚本ではずっと死ぬことになっていたんだ。それがジョーカーの運命だったはずなのさ」とモディーンは証言している。
10. ハロルド・”ハッピー”・ホーガン(アイアンマン3)
本作品の絵コンテを見ると、スターク・インダストリーズの警備責任者ハッピー・ホーガンはTCL・チャイニーズ・シアターでの格闘戦で死ぬはずだったことが判る。しかし、公開された映画では気絶しただけで、最後に目を覚ましている。
11. クラレンス・ウォリー(トゥルー・ロマンス)
タランティーノの音声コメントによれば、公開版と脚本の唯一の違いはエンディングだ。映画の中でクラレンスはアラバマと共に金を持って逃げているが、脚本では逃げたのはアラバマだけで、クラレンスは死んでいる。
だが、監督のトニー・スコットがこのカップルに惚れ込み、別離よりも幸せに生きる姿を見たくなったことから、ラストシーンが変更された。もしタランティーノ自身が監督していれば、脚本通りの展開となり、より暗い色彩を帯びただろう。なお、彼は変更された結末に満足したようだ。「映画を観て、スコットが正しかったことが判ったよ。彼はおとぎ話みたいなラブストーリーをよく観ていたから、それが効いたんだね。でも僕の頭の中には、クラレンスが死んで、アラバマは生きる姿が浮かぶんだ。またアラバマを使うとしても、クラレンスは死んだままさ。」
12. マット・フーパー(ジョーズ)
リチャード・ドレイファスが演じたフーパーはサメの惨劇を生き延びたが、ピーター・ベンチリーの原作では違う結末となっている。サメの檻に入って海に沈んだ彼は、ジョーズの餌食となってしまうのだ。この原作ではフーパーは非常に嫌な人間として描かれているため、ドレイファスが出演を拒んだという経緯がある。そのために性格が変えられているのだ。
13. マーティン・リッグス(リーサル・ウェポン2/炎の約束)
最後の銃撃戦で南アフリカ領事館のアージャン・ラッドは外交特権で守られており、ロサンゼルス市警のリッグス部長刑事を背後から撃っている。脚本家シェーン・ブラックの当初の構想では、彼にはマータフ部長刑事の腕の中で死んでもらうつもりだったらしい。だが、続編を望んだプロデューサーによってリッグスは命拾いした。このことが原因でブラックは本シリーズの製作から去っている。
14. エレン・リプリー(エイリアン)
SF専門の歴史家デイビッド・A・マッキンティーは自身の本の中で、リドリー・スコット監督が映画ラストでリプリーを殺すつもりだったことを明かしている。最初の構想ではリプリーはエイリアンに頭を食いちぎられるはずだった。すると彼女の声を真似したエイリアンがノストロモ号で最後の通信を行ない幕となるという筋書きだったのだ。しかし、この展開はあまりにも暗過ぎると感じたプロデューサーが、死ぬのはリプリーではなく、エイリアンにすべきだと言い張ったという。
via:mentalfloss
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