愛する娘、オリヴィアが3歳となった。オリヴィアが思いっきり遊べる庭があり、良い学校がそばにある家に引っ越すこととなった。2年前に肺がんで亡くなった妻、アリの思い出がたくさん詰まっているこの家を離れる日が目前に迫っていた。
ベンは友人であり、アリの妹であるメラニーに頼み、なにもないがらんとした家の中で、4年半前、彼と妻のアリが結婚したあの日に撮った構図で娘と写真を撮ってくれと頼んだ。
メラニーはアリの友人だったアダムと共にベンとオリヴィアの写真を撮りにこの家を訪れた。最近になって頻繁にアリの夢を見るというメラニー。もしかしたらこのことを頼みにきていたのかもしれない。
ベンとアリの結婚式の日に撮ったあのショットと同じ構図で、アリの代わりにオリヴィアがそこに立ち撮影が行われた。完璧に同じにすることはできなかったけれど、メラニーはそれなりに気に入っているという。
オリヴィアがアリが使っていたヘアアイロンを見つけた。アリはこれで髪をカールするのに夢中になっていた。アリがオリヴィアの艶やかな巻き毛に指を絡めることはもうできないのかと思うと胸がかきむしられる思いがするというメラニー。上のモノクロ写真は、結婚式の日に髪を整えているアリ。
メラニーは、アリが母親になる前に夢見ていた娘の姿を、アリでなく自分が見ているのがなによりも辛いという。アリはよく、「未来の娘たちにバレエをやらせて、くるくる回ったり、ふざけて倒れたりするのを見るんだ」と言っていた。まさに、そのとおりのことをオリヴィアがここでやっている。だけどメラニーは信じている。アリはどこかで一緒になってこの場面を見つめていると。
そして、オリヴィアの耳元でこうささやいているはずだ。“オリヴィア、一点を見つめるのを忘れちゃだめよ。オリヴィアったら。転ぶわよ。ちょっと速く回りすぎよ。オリヴィア!”
メラニーは語る。「撮影が終わって帰るとき、アリの人生のひとつの区切りが終わってしまったことがショックだった。それはまさに“これで終わり”という瞬間だった。悲しいけれど、ベンは静かに言った。”ぼくたちはみんなで一緒に思い出を持っていくんだ”って。」
「思い出はあの家の中に閉じ込めておくものではない。あの家はおばの家と同じ通りにあるので、前を通るたびに思い出してしまい、ほろ苦い思いがこみあげる。彼らがこの家に越してきた5年前に、誰がこんな日が来ると知っていただろう。平気でしょっちゅうこの家を見られるようになるにはまだまだ時間がかかりそうだ。」
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☆俺は、こういうの好きな柄ではないのだが!