第二次世界大戦後、アメリカとロシア(旧ソ連)は常に緊張状態にあった。軍事力で直接戦う戦争はなかったものの、対立関係にある両者は水面下では冷たい戦争と言われる冷戦時代を迎えていた。
アメリカ中央情報局(CIA)とソ連国家保安委員会 (KGB)のスパイたちは、水面下で重要な任務を請け負っていたが、相手側に捕まれば大変なこととなる。
冷戦の緊張が最高潮に達していた時代、スパイたちは様々な小道具を使いこなしながら、情報を収集したり、危険を回避していた。
これは、CIAのスパイが仕様していたツールの一つだ。カプセル型の容器には、ピンチに陥ったスパイがドアの鍵を開けたり、穴を開けたり、自力で脱出するのを補助する道具が入っている。
で、この道具をどうやって隠し持っていたかって?
なんとお尻の穴に入れていたのである。
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アメリカ、ワシントンにある国際スパイ博物館(International Spy Museum)の歴史家兼キュレーター、ビンス・ホートン博士がこの道具について詳しく説明してくれる動画があった。
A CIA-Issued Rectal Tool Kit For Spies
スパイがお尻に入れて隠し持つ脱出用ツールキット
「この直腸ツールはスパイにとってスマートな解決策の好例だろう。 直面する危機を乗り越えられるように、きちんと設計されているのだ」国際スパイ博物館の歴史家兼キュレーターであるビンス・ホートン博士は語る。
国際スパイ博物館は世界最大の歴史的諜報ツールの博物館だ。特に見学者の注目を集めるのは、「ピンチからの脱出道具」の中にある、このツールだ。
見学者はこのツールの前でキョトンとなり、解説を読むと”冗談だろ?”って顔をするという。
その作りは精巧。考え抜かれたツール
だがこれがまさに、冷戦中に考案された CIAの直腸ツールキットなのだ。
カプセル状になっている部分の素材は様々あるが、 鋭利で 傷つけやすいものはダメ。 敏感な部分に入れるのだから。
その作りは精巧で、体液がしみ込まないよう ぴたっと閉まり、体を傷つける バリや突起もない。
そしてスパイにピンチが迫ったとき、脱出の為に使用される。
鍵を開けたり ドアに穴を開けたり トンネルを切り開けたり、牢屋から脱出する 色々な方法を考慮して様々な道具が詰め込まれている。
万が一 誰かに閉じ込められても、相手はこんな物をお尻に隠し持ってるとは持っているとは思わない。だから これが活きるのだ。
CIAの開発者は 常に難題を命じられている。そして、 不可能を可能にすべく様々な問題に取り組んでいる。
この直腸挿入型ツールキットがその例だ。
「仲間が囚われ 身体検査も受けた。どうやって 脱出の道具を手渡すか?」
お尻からこれを取り出し「この脱出ツールをどうぞ」ってわけだ。
事実それが生死を分けることもあったのだ。
まるでスパイ映画にでてくるような話だが、実際にそういうことはあったのだ。
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