友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

アメリカ海軍の原子力空母艦隊、北上せず

2017年04月20日 18時53分09秒 | Weblog

 アメリカ海軍の原子力空母カール・ビンソンを中心とする空母打撃群は、実際には北上していなかった。トランプ大統領は北朝鮮の挑発行為を押さえるため、「無敵艦隊を派遣した」と語り、マクマスター大統領補佐官(国家安安全保障問題担当)も「北朝鮮の行為に細心の注意を払うために、艦隊を朝鮮半島へ向かわせた」と述べていた。私の記憶では海軍の広報担当もそのように説明していた。

 ところが、艦隊は北上せずにインド洋へと進んでいた。15日にはインドネシア近海を航行している写真を海軍が公表している。横須賀に停泊中の原子力空母も朝鮮半島へ向けて出港し、半島を東西から挟む戦術とまことしやかに報道されたが、実際はまだ横須賀に停泊している。その原子力空母の艦上でペンス副大統領は19日、「トランプ政権は敵対勢力に断固たる行動をとる」と演説し、北朝鮮への軍事攻撃もあると決意を示した。

 軍事と外交は最大の秘密事項だから、何が本当なのかは定かではない。わざわざ本当のことを漏らしたり、全く違うことを堂々と公表したり、駆け引きが行われる。もし仮に、トランプ政権内で「情報の混乱があった」なら、政権としてはとても危ういし、カール・ビンソン空母打撃群の司令官が戦争になるのを避けるために独自行動をとったことなら、軍と政権とに乖離があることになる。

 アメリカの大統領選挙の時、全く新しい時代に入ったと思った。トランプ氏は「新聞やテレビはウソばかり」とツイッターで情報を発信した。ヨーロッパでも既存のメディアに代わって、ツイッターが重宝されていると言われている。誰でも情報の発信源になることが出来るから、ウソの情報も面白がって一気に拡散していく。「しっかり確かめなくてはいけない」と評論家は言うが、実際には確かめようがない。だから自分で考えることだと思うけれど、多分、難しいだろう。

 名古屋市長選挙の投票日が近づいている。NHKテレビも東海枠でふたりの候補の政策をとりあげているし、新聞もふたりの主張を比べて掲載している。河村さんは議員報酬の削減と減税それに名古屋城の木造化や1千メートルのタワーの建設など、目立つことばかりだ。岩城さんは政党の応援を受けているので地味で迫力はない。新聞社の調査では河村さんが優勢のようだが、庶民の立場を強調する割には「殿様の政策」のように思えて仕方ない。これも情報操作なのだろうか。

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劇団・新感線『シレンとラギ』

2017年04月19日 18時14分26秒 | Weblog

 名演会館で上演される“ゲキシネ”を月に一度のペースで観ている。名演の会員を辞退したのに、会館にだけは通っているから照れ臭くもある。今日の映画『シレンとラギ』は、主演に藤原竜也と永作博美、脇役を古田新太に高橋克実、そしていつものメンバーが揃っていた。高田聖子さんはいつもながらエログロ路線だが、やっぱり彼女がいない劇団・新感線は考えられない。

 中島かずき作、いのうえひでのり演出は新感線の骨頂で、観る者を飽きさせない。3時間に及ぶ長丁場なのに、いったいこの先はどうなるのかと興味をそそる。「シレン」は北の国のテロリストで、南の国の支配者暗殺の命令を受けた女性。「ラギ」はシレンに暗殺を命じた北の国の重臣の息子。ふたりは一度は暗殺した南の支配者が復活したとの情報を受け、南の国へと向かう。ところが物語はここから一気に複雑になる。

 シレンに恋したラギは、「愛は知らない」と言うシレンに、ラギは「ボクが教え、あなたを守る」と迫り、ふたりは結ばれる。ところが20年前、シレンは支配者を殺すために男と女の関係となり身籠るが、その子は取り上げられた。殺される運命の子は密かに助けられ、北の国の重臣の息子として育てられた。「新しい国」を創るために反乱を起こした重臣は、シレンとラギも殺そうとする。ラギが重臣に刀を向けると南の支配者は、「お前が殺したいのは父親である私だ」と言う。

 そこでようやく気が付いた。父を殺し実の母と交わる、ギリシア悲劇の『オイディプス王』ではないか。ギリシア悲劇は悪人はいないのに、運命のいたずらで人は不幸に陥ってしまう。南の支配者も北の国の重臣も、理想の国を創ろうとしたけれど、どうしてもそこには私欲が存在する。北朝鮮と韓国の関係なのか、いや日本も含めた世界中がどこかで私欲の犠牲となっているのかも知れない。

 「中島かずきが『このラストが書きたかった』と言う願いが結実したシーンは、観客の心を強く揺さぶった」とパンフレットにあったので、思わず身を乗り出して観たけれど、ああ、こういう終わり方しかないかも知れないなあーと思った。シレンとラギは男と女であり母と子であるが、ラストは「人として」人のために尽くすということだった。北の国と南の国がどうなったのかって?それはご想像にお任せしますということのようだ。

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何を信じればいいのか

2017年04月18日 17時36分33秒 | Weblog

 朝からの強風にチューリップは右往左往している。花弁をもぎ取られたものもある。風よ、あと少し穏やかでいてくれ!皆さんが見に来てくれるまで待ってくれ。春はいつもこんな風に無情な風が吹く。ガラス戸から入り込んでくる隙間風が、「ブォー」と異様な音を上げている。私はガラス越しに、揺れ動くチューリップをただ見つめるばかりだ。

 アメリカ軍の最大空母艦が北上している。韓国に続いて日本を訪問したペンス副大統領は、「戦略的忍耐の時代は終わった」と言い、「北朝鮮はアメリカ軍の本気度を甘くみるな」と警告した。まさか、そんなことはないと思うが、何かの拍子にミサイルの飛ばし合いが始まるかも知れない。アメリカ軍は多少の痛手があるかも知れないが、本土まで攻撃されることはないだろう。それに比べて韓国と日本は戦場かそれに近い被害を受けるだろう。

 我が家のチューリップもバラもこれが最後になるかも知れない。そんな危うい時代になってしまった。「何を信じればいいのか?」とテレビでも話題になっていた。姉妹で暮らしている高齢者の姉から「地震が来るから助けなさいと言われているが、そのリストに妹が入っていないのはどういう訳なのか」と電話をもらった。「あなたと一緒に暮らしているのだから、当然あなたが助けられるからでしょう」と答えると、「妹は私の言うことを信じない」と言う。「妹さんがどう言おうと、あなたは妹を助ければいいでしょう」と答える。

 地震ではなくて、戦争が始まるということなのだろうかと一瞬思う。姉の言動に悩まされた妹は「私は誰も信じていない」と姉の言葉を否定する。姉は「妹は小さい時から両親に可愛がられたが、私は見向きもされなかった。妹は私を病気だと言う。子どもの頃から人を信じたことはないと言う。おかしいと思いませんか」と言うので、「それでも、たった二人だけの姉妹じゃーないですか。信じるとか信じないとかではなく、助け合って生きていくしかないじゃーないですか」と答える。

 30分近いやり取りが何度も続くと、「選択肢はない」と言いたくもなる。突然に戦争が始まったなら、「何を信じればいいの?」などと言っておられない。でもきっと、「信じる」ものがある人が生き残れるのだろう。私は何を信じればいいのだろう。

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おかしな大人が多い

2017年04月17日 17時40分48秒 | Weblog

 おかしなことをする大人が多い。本人が黙秘しているので犯人と断定することは出来ないが、千葉県のベトナム国籍の小3の女の子が殺害され遺棄された事件は本当に悲し過ぎる。テレビで見る女の子はとっても可愛くて、それだけに余りにも痛ましい。トランプ大統領はシリアで殺害された子どもたちの写真を見て、「化学兵器を使用したアサドは許さない」と地中海の艦船からミサイルを撃ち込んだ。

 化学兵器は悪だが、通常兵器は善とでも言うのだろうか。なぜ、殺害は許さないと宣言しないのかと思う。殺し合うことそのものが悪であり、政治家は殺戮を地上から無くす責務を負っている。そんな単純なことがどうして理解できないのだろう。大分県の私立中学校は、死亡した生徒の両親が卒業式に参加することを拒否した。死亡した生徒は体育の持久走の最中に倒れ、搬送先の病院で亡くなった。「一緒に卒業したい」と生徒が訴え、空席に遺影を置き、式で名前が呼ばれるとクラスメートが声を揃えて「はい」と答えたという。

 泣かせる話なのに、当日、両親が他の保護者と学校へ赴くと職員が制止した。敷地に入ると警察に通報され、式を見ることは出来なかった。学校側は「式の運営に差し障りがある」と説明している。これが大人の対応なのかと悲しくなる。一強多弱の安倍政権には『おかしな大臣』が多い。今村復興大臣は「自主避難は自己責任」と言い放ったし、稲田防衛大臣は「子ども手当てを防衛費に回せばいい」と恥じらいもなく発言した。昨日は山本幸三・地方創生大臣が「学芸員はガン。連中を一掃する必要がある」と発言している。

 国の大事な分野で責任のある立場の人たちが、これほど無知で無責任とは余りにも情けない。しかし、安倍首相は首相主催の「桜を見る会」で、招いた1万5千人に昭惠夫人とともに満面の笑みで応えていた。そして、「風雪に耐えて5年の八重桜」と俳句を披露し拍手喝采を受けていた。本当にそんなに浮かれていていいの?と思う。トランプ大統領も金正恩委員長も何をするか分からない。偶発事故から戦争にならないとは言い切れない。おかしな大人が多いから。

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今日は私の誕生日

2017年04月16日 17時01分12秒 | Weblog

 初夏のような陽気の中、カミさんの弟夫妻と妹が我が家へ遊びに来てくれた。靴を持って上がってもらい、応接間を通り抜け、ルーフバルコニーに出てもらう。するとアジサイやバラの若葉が目に入ってくる。足元には山スミレが満開だ。「ワアー、凄いわねぇ」の一言が聞きたいためのコースである。そして南を向くと、チューリップとビオラが咲き誇っている。まだ満開ではないけれど、ちょうどよい具合に咲いてくれた。

 テーブルとイスを並べ、花を眺めながらコーヒーを飲む。初めは日陰でよい具合だったのに、だんだん暑くなってきて、居間の方へ移る。花はあくまでも集まるための口実なのでそれでよい。入院中のカミさんたちの母の妹である叔母から電話が入る。「今日は身体の調子がよい」と言う。カミさんから妹そして弟へと電話が回る。こんなにおしゃべり出来るのは珍しい。春の暖かさと姉の子どもたちと話が出来ることで、かなり気分がよいのだろう。

 義弟は今や地域でなくてはならない人になっている。持ち前の気安さからか、みんなに頼られているのだ。小学校の先生だった義弟は、声はよく通るしパソコンは出来るし司会は適役で、しかも頼まれれたら嫌とは言わないので、仕事が増える一方のようだ。私の中学からの友だちも、「70歳を過ぎたらやたらと忙しくなった」とブログに書いていたが、頼りになる人に仕事が集中するのは申し訳ないが、逆にありがたいことだと思ってもらいたい。

 見向きもされない人より、頼りにされる人の方が、大変だけど幸せ者である。それに、頼られれば頑張ろうという気にもなる。地域のボランティアリーダーとなった義弟は、「家に籠ってしまうのを防ぐためには、外に出す工夫がいる。地域全体で高齢者同士の絆をつくることで、1件でも不幸な事件を減らしていきたい。元気な高齢者は率先して動く必要がある」と熱く語る。「お兄ちゃんもそんなことを考える歳になったのね」と義妹が笑う。

 私は今日、73歳の誕生日を迎えた。ふたりの娘とふたりの孫娘から「誕生日おめでとう」のメールが届く。ありがとう。

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18冊の日記に綴られた男の足跡

2017年04月14日 17時56分50秒 | Weblog

 春らしい一日。日差しは強く、風は穏やかで、ルーフバルコニーで作業をするにはもってこいの日和だった。日曜日にはカミさんの弟夫婦と妹が、チューリップを見に我が家に来てくれる。せっかく育てているのだから誰かに見てもらいたい。ところが、今年はなかなか咲き揃わない。日曜日も天気が良くないみたいだ。「チューリップはつまみのようなもので、兄弟がおしゃべり出来ればいいんじゃないの」と私はノー天気だ。

 マンションの友だちを呼んでの「チューリップを愛でる会」が、何日に開けるのかは心配だ。月曜日と火曜日は雨模様だから、水曜日まで花が待ってくれるようにと祈るばかり。この暖かさでルーフバルコニーの鉢植えのバラもよく茂ってきた。5月になれば今度はバラを楽しんでもらえるだろう。アジサイも美しい若葉が大きくなってきた。昨年咲いたサルビアから種を取り、4日に蒔いたがまだ芽は出てこない。もう少し暖かさが必要なのだろう。

 植物は時が来れば、芽を出し花を咲かせる。しかし、人は一生かけてもなかなか花を咲かせることは少ない。押入れを整理していて、出てきたものは父の物ばかりではなかった。中学2年の時から書き続けてきた私の日記もあった。中学2年の4月に初めて書いたものは「自由日記」という立派な日記帳だ。きっと父親が余ったものを私にくれたのだろう。恥ずかしいほど下手な文字である。日記の他に、詩や戯曲まがいのものや雑文がノートやメモ用紙に書きなぐられている。

 中学3年になると文字は多少きれいになり、日記らしくなっている。結婚するまでは比較的しっかりと書き続けているが、次第に飛び飛びになり、62歳からまた根気に書き続けている。花を咲かせるには至らなかったが、この18冊の日記からひとりの男の足跡は見て取ることが出来ると思う。私が持っていても仕方ないので、誰かに渡して何かの役に立てたらと思う。

 父の日記や童話などを書いたものもそうだが、本人は「大事なもの」でも他人が見れば何でもない紙クズでしかない。貰い手が無ければ燃えるゴミで出そう。石川啄木だってそうだったが、日記を家族だけには見て欲しくない。明日は長女のダンナの姉のところの「桜祭り」に出かけるのでブログは休みます。

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趣味にするのか、夢にするのか

2017年04月13日 18時04分09秒 | Weblog

 三重県川越町で80歳の父親と52歳の長男が亡くなった。「葬儀無用」と書かれた紙があり、「こんな状態の父親を置いていけないので連れて行く」とケイタイ電話に残っていた。父親と長男はふたりで暮していたから、介護疲れによる無理心中ではと報じられた。介護疲れによる親族間の殺人の多くは「将来を悲観」したもので、子が親を殺害するだけでなく、親が「自分が死ぬと誰も(子どもを)介護してくれない」と子を殺害した事件もある。

 それに最近、火事も多い。高層マンションの1室でここに住む老夫婦が亡くなる事件など、火事現場が老人世帯ということがよくある。火の始末ができないのか、それとも無理心中なのかと考えてしまう。私の住むマンションでもいつも顔を会せる人が続いて亡くなられた。「人の死」を耳にするのはやはり辛い。私のところに頻繁に電話してくる女性も妹とのふたり暮し。姉の頑固さと常識を超えた行為に妹は悩んでいるが、「どうしようもないです」と諦めている。

 地域共同体から核家族化へと進み、人のつながりが希薄になった。資本主義社会がつくり出した必然なのだろう。優劣をつけず、白黒をはっきりさせず、曖昧なまま何でも受け入れ、自分たちの文化にしてきた日本も例外ではなかった。「孤立を恐れず」などと虚勢を張らずに、「みんなで仲良く」と思っている。15日には長女のダンナの姉から「蟹江の桜祭り」に誘わられている。翌日は我が家のチューリップを見に、カミさんの弟と妹が来てくれる。

 来週のどこかで、マンションの友だちを招待して「チューリップを愛でる会」を開く。なんだかんだと口実を設けて集まり、食事したり酒飲んだりしているが、これこそ老後の楽しみではないかと思う。「過去の話ばかりしてくだらん」と中学からの友だちのひとりはクラス会を否定していたが、その彼も参加するようになったのに、今年はまだクラス会の案内が来ない。

 「もっと生産的な話が出来ないのか」と彼は言うが、そんなことが出来るなら、きっとその方が盛り上がるだろう。けれど、この先に何があるのか、何かやれることがあるのか、そう考えると実に何もない。「仕事を趣味にするのか、夢にするのか」と論議していた頃が懐かしい。

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浅田真央さんの引退

2017年04月12日 18時22分15秒 | Weblog

 浅田真央さんが引退を表明し、記者会見を行った。昨夜、NHKテレビ午後7時のニュースはトップで取り上げていたし、テレビ各社は記者会見を踏まえて特集を組んでいる。彼女の引退はそれくらい大きな事件ということなのだろう。歌手の藤あや子さん(昭和36年生まれ)が今年の3月に、35歳の娘さんより年下の男性と再婚したが、テレビ局が取り上げることはなかった。

 ハリウッド俳優の渡辺謙さん(57歳)が『週刊文春』で不倫報道されていたが、この種のスキャンダルは昼番組でしか取り上げられない。人はウワサが好きだが、一生懸命に頑張った人の話はもっと好きだ。浅田真央さんが最後に「これからも前を向いて、笑顔で進みたい。ありがとうございました」とあいさつした時、彼女もこれまでのスケート人生を思い出しただろうが、私もまたテレビで見たいくつかの場面を思い出して熱くなった。

 人は誰でも、今以上を目指す向上心を持っている。「オリンピックで金メダルを獲ります」と子どもの頃、笑顔で応えていた真央さん。中学生の頃の活躍を見て、金メダルは間違いないと思った。けれど、金メダルには届かなかったから、どうしても「次こそ」と頑張った。女の子から女性の身体に変わり、艶やかさは出たけれどこれまでのような演技が見られなくなった。誰にでも限界が来る。彼女はそれでも前向きに必死に努力した。そしてやっと、引退を決意した。

 何かをしたいと思う人には必ずどこかに頂点がある。男はプライドだけで、限界も考えずに頑張る人がいる。「オレがいなかったら、会社はダメになる」と信じている男は多い。しかし現実はいくらでも代わりがいるものだ。むしろ害になっている場合だってあるが、見極めるのは本人で、他の者が口をだせばこじれるばかりだ。頂点を目指す人にとって厄介なのは、その見極めをどうするかだろう。

 アメリカのトランプ大統領は逃げ場があるが、北朝鮮の金正恩には逃げ場はない。私自身はどこで見切りをつけてきたのだろう。昨夜、吐きそうになり、胃の痛みで寝られなかった。今日は友だちに教えてもらった「フラワーパーク江南」に行って来た。孫を遊ばせるにはいいところだった。

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相手の話を聞かない人

2017年04月11日 17時23分57秒 | Weblog

 名古屋市長選挙が始まった。私の住まいは市外だから街宣車が回ってくることはないが、市内の人たちはかなり喧しいことだろう。これを「ウルサイ!」などと言う人がいるが、自分たちが収めたというより取られた、税金の使い道に関心がないことが政治を低迷させている。だから政治家と公務員は安心して胡坐をかいているのに、有権者は陰でブツブツ批判するだけだ。

 河村さんとは、無党派市民派の勉強会で会ったことがあるが、私は余り共感するところが無かった。「議員報酬800万円」が彼のスローガンだが、それ以外に政策らしいものを聞かないと思っていたら、今度は名古屋城天守閣の木造復元を掲げている。それではハコモノに力を入れる古い政治家と同じではないか。天下を取ると首長はみな、「あれはオレがやった」というものを残したがる。

 河村さんとトコトン話したことはないけれど、どうも相手の話をじっくり聞くタイプではないようだ。自分の思いばかりが先に立ち、我武者羅に前に進めないと気がすまないのだろう。私のところによく電話をかけてくる女性とよく似ている。30分近い電話の99%を彼女がしゃべっている。それは先程聞いたよと思うことばかりだが、聞いてあげることで落ち着くならと思って聞いている。

 ところが今朝は近所の人の話で、「人の悪口をどうして言うんでしょうか」と言いながら、結局は悪口になっている。行為について批判するのは仕方ないとしても、学歴が低いとか家柄が悪いとか、美貌をいいことに不倫しているとか、本当とは思えない話を始める。それでいて、話し終って3分もしないうちに、「さっき話したことは、誰にも言ってない。あなたに言っただけ」とまた電話がかかってくる。「人のことは決して言ってはダメだよ」と伝えるが、もうその時は別の話に移っている。

 相手の話を聞き、自分の思いを伝え、次第に会話は深まっていくのに、こちらが話しても聞く耳が無く、自分の思いばかりに終始してしまうことは、歳を取ると多くなる。なぜなのだろう。なぜ、聞き上手になれないのだろう。

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ひとり暮らし

2017年04月10日 17時46分42秒 | Weblog

 マンションの周りの桜は今が満開。このまま、青空の下で桜を眺めないうちに、桜の季節は終わりそうだ。希望通りにならないのが人生などと力んでみてもなぜか寂しい。87歳の先輩が「年寄りでも明るく元気ならいいのよ」と断言されたが、その通りだとは思うけれど、元気なだけでもやはりなぜか寂しい。

 どんな風にでも拡大解釈できる「共謀罪」法案が審議入りしているのに、全国各地で反対デモが渦巻いている報道はなくて寂しい。東京での反対集会とデモ行進がテレビに映し出されたけれど、私たちくらいの年寄りが多い。学生たちはいったい何を考えているのだろう。「なるようにしかならない」とでも思っているのだろうか。

 ひとり暮らしを始めた孫娘から来ると知らせを受けたカミさんは、よほど孫娘のことが気になるようで、「ちゃんと食べているのかしら」と買ってきたイチゴとバナナに加えて、「これ使い勝手がいいから」とサラダ油まで袋に入れて待っている。もう子どもじゃーないのだから、むしろひとり暮らしを楽しんでいるのではないかと私は思う。

 私は一家離散となった時からひとり暮らしとなったが、寂しいと思ったことはなかったような気がする。結婚式の時や子どもが生まれた時、「親が生きていたら」と思ったが、格別に寂しい思いをしたことはなかった。カミさんの両親の配慮が大きかった。よく酒を飲みながら、お父さんが歩いてきた道程を聞かせてもらったが、自分の父親と話すことはなかったのでかえって嬉しかった。

 一方的に話を聞くだけだったが、カミさんたちよりもお父さんの人生を知っているように思う。実の親子となると腹を割って話せないのに、義理の親子だからなのか、不思議と会話が弾み、男の生き様を見させてもらった。上を目指して必死で生きてきたのに、もう出世は出来ないと分かった時、お父さんの中の風流人の血が開花した。陶芸に打ち込み、石集めに走り、書にも没頭した。

 孫娘は家に上がることなく、カミさんからの贈り物を手にすると帰って行った。また、いつか、時間が合ったら顔を見せにおいで。待っているよ。

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