室温は30度あるのに、涼しく感じた。全ての窓を全開にすると、風が勢いよく通り過ぎていく。「エアコンは要らないわね」とカミさんは言う。確かに、風がある限りは大丈夫だ。梅雨明けというより、秋になったような感じだ。
今年はまだ、セミの声を聞いていない。マンションの庭は、雑草が茂るのを嫌う人がキレイに刈り取ってしまったからか、虫もいない。まだ、これからならば嬉しいが、蝉も虫もいない庭は淋しく感じてしまう。
今朝、クチナシに水を遣っていて、オヤッと思った。若葉が虫に食われている(写真①)。よく見たら、青虫が葉を食べている(写真②と③)。この青虫は何の幼虫なのだろう。1センチも無い時は可愛かったが、これだけ大きくなってくると、葉が全部なくなってしまいそうだ。数えると8匹もいた。
蛾になるのか、蝶になるのか、分からないが、虫もまた生き残るのに必死だろう。クチナシは丸坊主になっても、根まで枯れることは無いだろうから、秋にもう少し大きい鉢に植え替えてやれば、来年の初夏には花も咲くことだろう。
私の好みで、熱射の強いフールバルコニーに鉢植えされたバラやクチナシは気の毒だが、水遣りは必ずやるから我慢してくれと伝えたくなる。変えようのない運命を呪わずに、受け入れて花を咲かせてくれ。
中学時代の友だちが、18日に刈谷で集う。こんな川柳に出会った。「カードなし ケイタイなし 被害なし」は、私のことを読んだものか。「無事では 話題に困る 老人会」。病気のことや家庭の、困り事ばかりが話題の年寄りにはなりたくない。
「初恋の 話ふくらむ 傘寿らは 青虫のごと 活き活きとする」。羽化した蛾や蝶は、自由に空を舞うことが出来る。私たちはそうやって、自由を得て成長してきたけれど、築き上げてきたものは何だったのだろう。
①
②
③
私のクチナシも丸坊主にされました⋯
柑橘類や山椒は「アゲハ蝶」の幼虫がついて
鉢植えの柚子を丸坊主にされたこともありますよ。