穏やかに晴れた青空の下、満開の桜が新入生を歓迎している(写真)。今日は長女の、下の娘の高校の入学式。これから始まる高校生活に、きっと胸が高鳴っていることだろう。翻って、私の高校入学の日はどうだったのだろうと、アルバムを見てみるが、入学の日の写真は無い。
私が入学したのは地元の進学校で、いかにも古い伝統校だった。父も兄も卒業生だったから、感激は無かった。入学した時は分からなかったが、学校の敷地を取り囲むようにクチナシが植えられていた。担任は新任の英語教師で、昔、両親が住んでいたことのある家に下宿していた。私は何にも躊躇せずに、新聞部に入部した。
高3の先輩がいろいろ話してくれたが、凄いなという印象しかなかった。その時が、最初で最後だったからだ。同じクラスで席が近く、雄弁な男がいたので、彼を新聞部に誘った。この時の仲間が「親友」となり、互いの結婚式にまで参加している。
孫娘はどんな高校生活を過ごすのだろう。私は高校で教師を務めたが、生徒たちの成長にいつも刺激された。1年生はまだ子どもっぽいのに、3年生になると当然だけれど大人である。女の子は女になっていくから不思議だ。
今日はカミさんが日赤病院で、CT検査を受ける日、「一緒に行って」と言われ、車で日赤へ出かけた。長女は日赤で働いているが、娘の入学式のため居ない。検査だけならすぐに終わるし、病院内のことなら私の方がよく分かっている。
2時45分からの検査だったのに、病院に着いたのは2時5分、あっという間に検査も終わた。「名古屋城へ行く?」とカミさんが言うのを遮って、「どこかでお茶飲んで帰ろう」と車を走らせた。ケーキの美味し店で「三時のおやつ」をして帰って来た。
庄内橋を渡ると公園の桜が見える。それならと、遠回りして桜並木を見せてあげる。こんなに元気なら心配は無い。心配があるとすれば、物忘れが多くなったことだ。「前にも来たよね」と言われても、思い出せない。「忘れることはいいことだ」と、誰かが言っていたけど、誰だったのか思い出せない。