朝から雨が降っている。今朝はカミさんの友人の葬儀が行われた。葬儀の日に雨降りは、みんなの涙のように感じてしまう。昨日の朝、救急車がマンションに来た。最近、救急車が来ることが多い。私と同年の男性が運ばれて行った。私の年齢からすれば、当然のことだが、訃報が多くなった。何か楽しいことはないのかと友だちのブログを見ていたら、「老いらくの恋」の顛末が書かれていた。
彼は合唱で知り合った15歳年下の女性が好きになった。初めは食事や映画を見るくらいだったのに、ある時、女性から「オッパイ見たい?」と言われ、そういう関係になった。「まるで夢を見ているようだった」。彼が若々しく元気がよかったのは、老いらくの恋の賜物だった。名所巡りをしたり、若い人たちのようにデートを重ねていった。ところが10年も続いたのに、突然、連絡が取れなくなった。恋の終わりがやってきたのだ。
始まりがあれば終わりもある。気落ちした彼は、「何の希望も無くなった」。仕方ない。人生いつもいい時ばかりじゃーない。10年間という充実した時があっただけでも幸せ者だ。羨ましいとさえ思う。永遠の命など欲しいと思わないが、愛する人がいて、愛された時があった。こんな素敵なことはない。人はいろいろ、人生もいろいろ、それでいいじゃーないか。自分が「何を求めるのか」でしかない。
求めてばかりいると、「そのうちしっぺ返しを食らうぞ」と誰かに叱られそうだ。キリストは「求めよ、さらば与えられん」と説いたが、それは神に求めよということで、人に対しては「分け与えなさい」と説いている。求めるばかりでなく、自分のものを分けてあげる、そんな生き方を示唆している。人間は欲張りだから、求めることばかりが先に立ってしまう。やっぱり、難しいなと思う。