友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

豪華客船の事故

2012年01月17日 19時32分14秒 | Weblog

 イタリア中部の西海岸のジリオ島付近で、地中海クルーズ中の豪華客船が座礁し、横倒しになる事故があった。全長290メートル、高さ50メートル、客室は1500あり、3千人の客と1千人の乗組員がいたという。豪華船は1週間ほどかけて地中海各地を周遊するもので、日本から飛行機料金も含めて安いものなら20万円台からあるという。最近は人気が高く、いろんな旅行会社がツアーを組んでいる。私の友人夫婦も豪華船での地中海クルーズはとてもよかったと言っていた。

 

 ところが今回、原因は分からないが、午後9時半ごろドーンという大きなものにぶつかったような衝撃があり、部屋の電気が消え、船が傾き始めた。新聞に載った船内の写真を見ると、客は皆救命具を身につけ、不安な顔つきだけれど整然としている。この写真では船内の蛍光灯は点いているが、電気が消えたりしたならパニックが起きても当然だろう。新聞記事によれば、日本語はもちろん英語の船内アナウンスがなかったとあったが、テレビニュースでは日本語のアナウンスが聞こえたような気がした。

 

 客室によっては部屋の扉が開かなくなってしまったところもあったようで、韓国からきた新婚旅行の客は、何時間後なのか分からないが救出され、「ふたりの愛が深まった。これから何があってもお互いを守っていける」というようなことを話していた。乗務員の避難誘導はお粗末だったと指摘する客は多い。事故が起きたのは午後9時半なのに、避難指示が出たのは午後10時半頃という。係員が救命ボートを下ろすのに手間取ったようで、イタリア人の元船乗りは「船員は救命ボートの下ろし方が分からず、私が説明し、ボートを操った」と話していた。

 

 日本人も43人いたそうだが、全員無事だという。私たち日本人は心優しい民族で、全員が無事であったので、「現場のスタッフは一生懸命に頑張ってくれた」と語っている。しかし今、この船の船長が全員を避難させる前に下船したことが問題になっている。この船には4千人が乗っていて、船長はその最高責任者である。命を預かっているのだ。何をさておいても乗っている人たちを守るのが使命である。全員の無事を確かめた後、自分のこととなるの役目である。リーダーは命を懸ける必要があるのだ。

 

 首相だってそうであるし、私が住むマンションの自治会長だって同じだと思う。皆さんの前で話すだけがリーダーの役目ではない。自分は暖かいところにいて、みなさんにあれをやれとかこれをやれと指示しても、日本人は優しいから黙ってやるけれど、だからと言ってリーダーが務まっていると思ったら大間違いである。自ら率先して動いて、みんなの理解を得る努力をしない人はリーダーと呼べない。

 

 船長がどんな行動をしたのか真実は分からないけれど、船長が下船した後で、船内に閉じ込められていた客が救出されたと聞くと、やはり船長は命を懸けて救助に当たったのかと思ってしまう。クルージングか、行ってみたいな。船から見る夕日はきれいだろうな。でも、どんな船長か見定めてから乗り込みたい。

コメント
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