友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

勝っちゃったね

2009年01月26日 21時47分27秒 | Weblog
 勝っちゃったね。あれだけいろいろ非難を受け、もう崖っぷちというより崖下に転がり落ちていくところだったのに、本当によく勝てたなと思う。横綱の朝青龍のことだ。何か相撲というより喧嘩のような取り口で、あんなヤツは相撲道に反すると嫌う人は多いが、私は朝青龍が優勝決定戦では勝ててよかったと思った。朝青龍がどんな人物なのかよく知らないが、あれだけの逆境にありながら、絶対に勝ってやるという闘志には感服した。勝てばいいという態度は、相撲の好きな人から見ると邪道だろうけれど、それでも私は「よくやった」と思ってしまう。

 気迫だけではもちろん勝てないだろう。選挙もどんなに闘志を燃やしても、それだけでは勝てないが、候補者に「絶対勝つ」という気迫がなければ勝てないことも事実だ。私たち「無党派・市民派自治体議員と市民のネットワーク」の代表を務める松阪市議の海住恒幸さんが、全力を揚げて応援した候補が市長に当選した。相手候補は現職の市長で、国会議員や県会議員、海住さんを除くほとんどの松阪市議が支持した。政党で言えば、自民・公明・民主が支持し、民主系の連合までもが支持したのだから、磐石だと思われた。

 ところが結果は8千票の大差をつけて、背が低くまるでネズミのようによく動き回る33歳の若い候補者が当選した。私も応援に行き、街頭で有権者と話していて、「ひょっとするかもしれないな」という感触を持った。若い人には出会わなかったけれど、出会ったお年寄りの多くの人が「松阪のためには変えてもらわないかん」と言う。市の財政が逼迫していること、にもかかわらず税金が無駄に使われていること、しかもそれが市長の独断で行なわれていることなど、市の現状をよく知っていた。これは海住さんの議会通信がかなり浸透しているなと思った。

 アメリカ大統領にオバマさんが就任したことの影響も大きい。「変えなきゃいかん」という空気がこの街にも漂っていた。普通のおじいさんやおばさんも「松阪は変わらなきゃだめだワ」と口々に言う。私たちの年代から上のお年寄りがそういうのだから、これは絶対に脈がある。33歳の若い候補者に対する抵抗感はないようだ。これまでの政治が生み出した閉塞感を誰もが持っている。それに不況が作用して、新しいものへの期待が渦巻いてきたのだろう。

 相撲では、朝青龍は自分で気合を入れてぶつかればいいが、選挙では、相手にどのように伝えるかが大事であるし、自分ばかりでなく一緒に選挙戦を戦ってくれる仲間が要るし、「風」がどう吹いているかも重要だ。それでも気迫が大事だなと、選挙戦を見ていてそう思った。「変えよう!」をスローガンに「風」を受けて当選したが、さてこれからが大変だ。

 かつて一緒に勉強会をやってきた仲間が、無党派・市民派では首長になれないからと脱会して、見事に市長に当選した。こちらは応援してもらった人々の「しがらみ」をどう断ち切ることができるか、彼の英断にかかっている。どちらも大変であるが、当選したからにはやるしかない。自分の言ってきたことを最後まで貫き通してやるしかない。私は頑張れと声援を送るしかできないが。
コメント
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