↑ 2011/03/023 撮影
[ メギ科ヒイラギナンテン属の常緑低木;台湾・中国・ヒマラヤ原産 ]
江戸時代に渡来し、
古くから庭木や切花用に栽培されてきました。
樹高は、1~2m。
幹は、直立・分枝し、
古くなるとコルク層が発達します。
葉は、卵形で革質、光沢があり、
5~8対の小葉からなる奇数羽状複葉で、
縁には棘状の鋸歯(きょし)があります。
葉柄の基部がさや状になり茎を抱き、
茎の先に集まって互生します。
花期は、3~4月。
葉の間から総状花序を出し、
芳香のある黄色6弁の小花を下垂します。
果期は、10月。
果実は、ほぼ球形で紫黒色に熟し、白粉を帯びます。
材は黄色で薬用成分のベルベリンなどを含みます。
難を転ずる魔除けの木として、
玄関脇・通用門などに植えられます。
類似種のホソバヒイラギナンテは、小葉が細長く、
9月に黄色い小花を総状花序に付けます。
名は、葉が柊に似ていて南天の類なので
付いたそうです。
別名;トウナンテン
2011/03/14 撮影
2011/03/14 撮影…つぼみ
2011/03/25 撮影…つぼみ
2011/03/31 撮影
◉ 姥彼岸 (うばひがん)・東彼岸 (あずまひがん)・立彼岸 (たちひがん)・江戸彼岸 (えどひが )・枝垂彼岸 (しだれひがん)
尼寺や彼岸桜は散りやすき ・・・・・ 夏目漱石 [漱石全集]
仔山羊啼く彼岸桜に繋がれて ・・・・・ 青柳志解樹 [楢山]
明るさの彼岸桜やひと恃まず ・・・・・ 山口草堂
他の花に先がけて、お彼岸の頃に咲く桜です。
彼岸桜と言えば、一般に「小彼岸桜」を指します。
本州の中部より西日本に多い小彼岸桜は、
花は小さく、一重咲きの淡紅色、
桜の中で最も優美で一番早く開花します。
江戸彼岸は、コヒガンザクラとは別種で大木になり、
俗に彼岸桜と同名で呼ばれています。
姥彼岸、東彼岸、立彼岸とも言われ、
この方が開花が遅く3月下旬になります。
根尾の薄墨桜など有名な古木があり、長命な桜です。
[ バラ科サクラ属の落葉小形高木 ]
満開のときの白い色の薄墨桜が目に浮かびます 。
コヒガンザクラ (小彼岸桜)
エドヒガンとマメザクラの交雑種と考えられています。
小型で枝が細かく分かれ花の付きもいいので、
庭木、公園樹として植えられています。
樹高は、4~5m。
幹は直立して多く分枝します。小枝は無毛でなめらかです。
葉は、柄をもち、長さ5~10㎝の倒披針形または楕円形で先は鋭尖頭、基部は鋭形形、
縁には重鋸歯があり有毛、互生します。
花期は、3月下旬~4月上旬。
葉に先立って径約3㎝の一重淡紅色の花を2~3個散形状に付けます。
花弁は5枚で凹頭です。
雄しべは多数、子房と花柱には毛がありません。
果実は、小さい球形の、で、紫黒色に熟します。
コヒガンの亜種に十月桜が知られています。
名は、彼岸頃に咲き始めるために付いたそうです。
別名 : ヒガンザクラ(彼岸桜)・センボンヒガン(千本彼岸)
エドヒガン (江戸彼岸)
コヒガンザクラとは別種です。
本州~九州にかけて、
山地の谷沿いや斜面にやや稀に自生し、時には観賞用に栽培されます。
樹高は、10~20m。
樹皮は老木ほど縦にさけ、小枝は細長く表面は滑らかです。
葉は、長楕円形で長さ5~9㎝、先は細長く尖り、基部は鋭形、
縁には鋭く尖った鋸歯があり、互生します。
葉には軟毛があります。
花期は、3月下旬。
葉より早く、淡紅色の花を数個散形状に付けます。
花弁は5枚で凹頭で水平に開出します。
雄しべは多数、雌しべは1本、萼や花柱とともに毛でおおわれます。
萼は筒状で下部がややふくらみ、上端で5裂します。
果実は、小さい球形で、紫黒色に熟します。
枝が垂れない品種はエドヒガン。
枝だの垂れる品種をシダレザクラ(イトザクラ)といい、
花色が濃い栽培品種に八重咲きのヤエベニシダレや一重咲きのベニシダレがあります。
ソメイヨシノの一方の親としても有名です。
名は、エドヒガンは江戸で多く見られ、春の彼岸(春分の日を中日に前後7日間)頃に花が咲くことから、
アズマヒガンは東国の彼岸桜の意。
ウバヒガンは姥(老婆)は普通歯が抜けてしまって無い場合が多いが、
本種も3月末に葉の無いうちに花が開くので、歯無しと葉無しをかけて,ウバの名が付けられた。
シダレザクラは枝が細く長く伸び、枝垂れるところからその名が付いたそうです。
別名 : ウバヒガン(姥彼岸)・アズマヒガン(東彼岸)・タチヒガン(立彼岸)
↑ 2011/03/31 撮影
[ ウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑の多年草 ]
日本固有種で、
関東・中部の低山地・丘陵地の林内に自生します。
草丈は、6~10cm。
根は、太く真っ直ぐで、
地下茎は短く横に這い、2~3葉をつけます。
葉は、長い葉柄を持ち、
卵形または広卵形、革質で厚く、
先がやや尖り、基部は深い心形です。
濃緑色で白い斑紋があり、紋様の個体変異が著しく、
茎や葉に芳香があり、春に新しい葉を出します。
花期は、12~3月 。
根茎の先に、地表に接して筒状花を付けます。
花は、暗紫色の萼筒で、短い雄しべと花柱があり、
ガクは多肉で基部が完全に合着し、先が3裂します。
古典園芸植物の一つで、愛好家も多く、
江戸時代から栽培されて来ました。
名は、葉が葵に似ていることと、
厳冬期も葉が枯れないで青々としているので
付いたそうです。
・絶滅危惧種・
草庭に以前から植わっていて、
関東寒葵ではないか?と
思いますが、よくわかりません。 2011/03/11 撮影
2011/03/31 撮影
2011/12/20 撮影
2011/12/20 撮影
↑ 2011/03/31 撮影
〃
[ キンポウゲ科ミスミソウ属の小型の多年草 ]
本州東北部~中部地方の日本海側(青森・秋田・山形・新潟・富山・石川県)の、
やや湿り気があって早春に日の当たる山地の斜面や林縁に自生します。
草丈は、5~15cm。
葉は根生し、長い葉柄を持ち、
緑色で艶があり、3裂して裂片の先が尖ります。
冬も枯れずに残り、
花が終わると新しい葉が出て、
越冬した古い葉は枯れます。
花期は、2~4月。
花茎を伸ばし、
径1.5~2cm位の白~淡紅色や紫色・青色などの花を咲かせます。
花弁に見える萼片が6~9枚あります。
ミスミソウは、オオミスミソウに比べて見栄えに劣り、
夏に弱いのであまり普及していません。
葉の裂片の先が尖らないものを
スハマソウと言います。
名は、葉の形が三角形をしているので付いたそうです。
別名;ユキワリソウ(雪割草…早春に雪を割って花を咲かせるので)
2011/03/08 撮影
2011/03/11 撮影
2011/03/15 撮影・・・つぼみ
2011/03/20 撮影・・・咲き出した花
2011/03/29 撮影…アセビ
今日の散歩コースは、
国分寺駅~殿ヶ谷戸庭園~お鷹の道~真姿の池湧水群
~武蔵国分寺~武蔵国分寺公園~西国分寺駅へ
都立殿ヶ谷戸庭園 (とのがやとていえん)…入り口
国分寺駅から2分ほど歩いた所にある日本庭園です。
開園面積は21,123.59㎡。
大正の初期に造られ、
自然の地形(段丘の崖にできた谷)を巧みに利用した回遊式林泉庭園で、
むかし武蔵野に自生していたと言う野草などが見られます。
木斛(もっこく)の葉が朝日に輝き、
辛夷(こぶし)の花がちょうど見ごろで、
四十雀が囀っていました。
花桃・土佐水木・日向水木・木瓜(ぼけ)・連翹(れんぎょう)・馬酔木(あせび)
それに片栗・猩猩袴(しょうじょうばかま)・富貴草(ふっきそう)なども
咲いていました。
湧水は手に暖かく感じました。
庭園の名は、古く国分寺村殿ヶ谷戸という地名だったので、
付いたそうです。
2011/03/29 撮影…モッコク
…筵を敷いた小径
…カタクリ
…ユキワリイチゲ
「お鷹の道」へ行く途上の庭々には、
木五倍子(きぶし)や桃・連翹などの花が色とりどりに咲いていて
目を楽しませてくれました。
2011/03/29 撮影…コヒガンザクラ
お鷹の道
平家蛍が出るという小川に沿って「真姿の池」へ。
小川には海芋(かいう)が咲き、
まだ小さな水馬(あめんぼう)を見かけました。
2011/03/29 撮影…お鷹の道の小川
…カワニナ
真姿の池湧水群
国分寺崖線湧水群の中の代表的な湧水です。
2011/03/29 撮影…真姿の池
…湧水源
武蔵国分寺
境内に万葉植物園があります。
日陰躑躅(ひかげつつじ)・二輪草・木瓜・菫などが
咲いていました。
2011/03/29 撮影…ニリンソウ
…スミレ
…ボケ
…門の穴
国分寺仁王門」には穴が空いていて、
蜜蜂が出入りしていました。
樒(しきみ)の花が静かな盛りを迎えていました。
武蔵国分寺公園
日向水木や木瓜などが咲いていました。
2011/03/29 撮影…オオムラサキがいるとのこと
西国分寺駅へ
今日は、お天気にも恵まれて、
辛夷・土佐水木・日向水木・木瓜(ぼけ)・馬酔木(あせび)・樒(しきみ)・
片栗・猩猩袴(しょうじょうばかま)などの花の美しい時に出会えました。