
ブログを見たらクリックしてね
春の特別拝観で訪れた東福寺。ミモロは、禅宗三門で最古、最大と言われる東福寺の
三門に上りました。

急な階段を一生懸命上って到着した楼上。
そこに佇むミモロです。

京都の町を取り囲む山々がはるか遠く連なります。
「あ、京都タワーだ」

白い蝋燭のような形の京都タワーが、ちょこんと景色の中に。
「なんていい気持ちなんだろ?風が爽やか・・・フー」

楼上の欄干に寄りかかるミモロに、心地よい風が吹きます。
楼上の中には、釈迦如来像が鎮座していらっしゃいます。
「説明をします。どうぞ中に・・・」
ミモロは、急いで、向かいます。

「待ってー。説明を聞きたいです!」
転がるように走って入口へと急ぎました。
*中は、撮影禁止なので、想像してください。
薄暗い内部の正面には、宝冠を戴いた釈迦如来像のお姿が。
室町時代初期の作と伝えられる像は、かつては金色に輝いていたのでしょう、
顔や体には、当時のまばゆさを想像させる金色が古色の中に見られます。
後の世に作られたという円形の金色の光背は、可愛らしい花々が色鮮やかに描かれています。
「おだかやなお顔・・・きっと出来たばかりのころは、さぞやキレイだったんだろうね」ミモロは、像を見上げて、昔へと思いを馳せているようです。
内部の天井、柱には、極彩色の天女や鶏、龍などの絵がびっしりと描かれています。
それらを描いたのは、東福寺に「桜の木を植えないで」とお願いした、画僧の明兆たちです。
さらに釈迦如来像の両脇には、十六羅漢像が並んでいます。
大きな香木が、ゴロゴロとまるで岩を思わせるように像たちの後ろ、壁に沿うように
配置されていて、ダイナミック印象を作っています。
「みんな色あせてしまっているけど、出来たばかりの頃は、すごく鮮やかで、
極楽を思わせるような別世界だったんじゃないなぁ?そういうのを見てみたいー」

楼上の外、その正面には、室町幕府四代将軍足利義持の筆跡による「妙雲閣」の額が。
よく見ると妙の文字が、女ヘンではなく、玄ヘンになっています。
禅宗の寺だけに女は、禁物と、あえて女ヘンを変えたものだそう。
「タイムマシーンが欲しいなぁ。完成したばかりの頃に行ってみたい」
歴史的建造物を見ると、ミモロは、いつも思います。
「だって、今、わたし達が見てるのは、時間がすごーく経って古くなったものばかりでしょ。渋くていいね。という人も多いけど、昔はピカピカだったんでしょ。
作った人が、本当は、どんなものにしたかったのか、今の色じゃわからない」
というのが、ミモロの意見です。
きっと色鮮やかな建造物は、当時の人々を驚かせ、また心躍らせるものではなかったかと、想像したくなります。
「どの建物も、その時代の斬新なデザインと最先端の建築技術を使ったはず。
今のスカイツリーと同じだよね」

ミモロは、もう一度、周囲の景色を眺めると、
また急な階段を一歩ずつ慎重に下がります。

「昔の人って、大変だったね。今ならエレベーターが絶対付いてるよね。フー」
無事に地上に降りたミモロは、次の特別拝観場所へと急ぎます。
「今度は、お庭を見るんだよ」
さて、どんな庭に出会えるかな?楽しみね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます