ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「北野天満宮」の「北野祭」へ。行列参加に装束着付けのご奉仕へ。特製の弁当と記念品を頂きます。

2024-10-05 | 寺社仏閣
10月4日の朝、9時前。ミモロは、京都上京区の「北野天満宮」にやってきました。

前日は、1日中、雨が降り…翌日のこの日も、まだ雨が残っている京都です。

雨に濡れた参道…両側には、祭へ献上された提灯がズラリと並んで、その中を本殿へと向かいます。

10月4日は、「北野天満宮」の祭である「北野祭」の還幸祭と氏子町の「瑞饋祭(ずいきまつり)」の神輿渡御が行われます。
「北野祭」は、天満宮の祭礼で平安時代には、神輿渡御や神賑行事などが盛大に行われたとか。しかし、戦乱の世になり、中断され、長らく本殿のみでの神事となっていました。でも、平成26年に、かつての祭を再興すべく有志が集い「北野祭保存会」を結成。
平成30年には、「北野神輿会」は発足。失われた神輿復活へ着々と動き出しているのです。

また、「瑞饋祭」は、古来から農業が盛んな西ノ京の氏子が行い、秋に収穫された野菜や穀物などを氏神様である「北野天満宮」に奉納する収穫祭とも言われるもので、野菜で作られた神輿渡御で知られます。
現在、この2つの祭が融合された新たな祭りのスタイルを模索中で、将来、京都を代表する大きな祭になることに…。


境内を本殿に進んだミモロは、「どうぞ、今日、無事に祭が行われますように~。雨がたくさん降りませんように~」と祈ります。


本殿そばの建物へ向かい「ミモロです。衣装着付けのご奉仕に来ました~」と係の方に告げ、名札を頂きました。


梅林の一角に設けられた着付け会場には、すでに一緒にご奉仕をする着付けのベテランの皆さんがいらっします。

「今日はよろしくお願いします」と挨拶。「はい、がんばりましょうね~」と気持ちをひとつに。

祭行列の装束は、狩衣など、神職さんたちが着るような形で、一般的な和服とは形も異なり、また着方も違います。
「これ、一人で着るのむずかしいよね~昔はどうしてたんだろ?」と思うほど…。
ミモロ達は、事前に着付けのトレーニングを2回ほど受け、腰ひもの締め方、着付けのバランスなどを学ぶのです。

この日、着付けを行うビニールシートには、屋根から落ちた雨水が…。「装束が濡れないように、注意してください」と。
行列参加者が到着する前に、まずは、ビニールシートの拭き掃除を…


着付ける人数は、この日は数十名。行列参加者は、男性のみ。年齢制限はありません。

「でも、行列移動距離結構あるんだよね~」とミモロ。JR円町近くの「御旅所」を12時頃に出発し、氏子町を巡行し、「天満宮」に戻ってくるのは、17時近くです。途中休憩はあるものの、ずっと歩き続けるのは、なかなか大変。
「そう、草履だからね~」と箱に詰まったたくさんの草履を並べるミモロです。

歩きやすいスニーカーなどに馴れている今、薄い底と硬い鼻緒の草履で歩くのは、大変。「足の皮が剥けたりするんだって~」もちろん足を守るテーピングなどもしますが、それでも慣れない草履は疲れを誘います。

「あ、行列の参加者が来たよ~」と、12時の出発までに装束を着る行列参加者の男性が次々にやってきます。受付で渡された札には番号があり、それがこの日着る装束と役割を示しています。「はい、28番ですね~こっちで~す」と、その番号の男性を呼び、2人一組の着付け担当者が待ち構え、まずは、男性たちの服を脱いでもらい、白いTシャツとパッチ姿にいます。
それから、いよいよ着付けです。「装束の袴、膝のところが膨らんでるから、歩く時擦れるんだって…」そう、ともかく装束が崩れず、歩きやすいように着付けるのがポイント。

ミモロも着付けの相方といっしょに袴の紐を占めたり大忙し。

「着付けの担当って、若い女性じゃない方がいいかも…」と思うミモロ。大学の体験授業で参加している女子の大学生も数人いますが、着替える男性もパンツ姿になったり、それに思わず目を背けている姿が…。「おばさんだと、全然動じないよね~早く脱いで~」って言ってるもん…。
腰ひもを縛る時も、パッチのお尻を目の前に作業し、太ももの間に手を入れて、紐の具合を調整したり…若いお嬢さんたちには、ちょっと…と思わる状況も…
「おじさんやお兄さんも、若い女性にお世話されるの遠慮があるみたい…おばさんだと全然平気だよね~」と観察していたミモロです。
「そう、全然平気!」と40代以上の女性たち。「なに見せられても動じないよね~」と笑います。

ミモロはネコなので、着替える男性たちも気にしない様子…。

12時前には、着付け作業は終了。ミモロが着付けた人が歩きやすいといいんだけど…


「ミモロちゃん、お弁当の時間ですよ~」と言われ、再び朝受付した場所へ。

「はい、お疲れ様でした~」と着付けのご奉仕の記念品と

お弁当を受け取ります。


梅と松の形の「北野天神宮弁当」は、昔朝廷に献上したお米を育てる京丹後市大宮町の「大宮貴神社」の神田で「北野祭保存会」の方々が田植えから稲刈りまでやり、収穫したお米を使っています。

また、記念品はお札と厄除けの匂い袋です。
天然香料でできたオリジナルの香り…疲れも消えるような心地よさ


着付けのお仲間と一緒にしばし寛ぐひとときです。


「さぁ、御旅所行かなくちゃ~もうすぐみんな出発するし~」とお弁当をゆっくり味わう間もなく、そこから徒歩10分ほどにある「御旅所」へ急ぐミモロです。


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