「こんにちは~ミモロちゃん!」と久しぶりにお目にかかったのは、細辻伊兵衛さん。
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12月3日から、室町通の「細辻伊兵衛美術館」では、「ウィンターエキシビション」という京都の冬の風物をテーマにしたデザインの手ぬぐいの企画展が始まりました。
ミモロを抱っこする細辻伊兵衛さんは、江戸時代から続く綿布商「永楽屋」の十四代目当主。
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それぞれの時代の当主は、時代の流れを鋭く見抜き、各時代で人々の心を捉える京都の風物や伝統を、独特な感性で表現した手ぬぐいを製作してきたのです。その優れたデザイン性と染めの高い技術は、日常品である手ぬぐいを、時代を超えたアート作品へと導き、今も人々の心に強い印象をもたらしているのです。
コロナ禍でオープンした「細辻伊兵衛美術館」。それは十四代細辻伊兵衛さんが以前から思い描いていたもの。後世に日本の優れたデザインを残し、そこから新たな品々を生み出してゆく、そんな基地になる場所です。
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SDGsの観点から、入場チケットは、小巾木綿の手ぬぐいで、その端を手で引き裂き、残りの部分を入場記念の手ぬぐいとして持ち帰ります。「ビリ~」ミモロも手ぬぐいの端を抑えて、カットしてもらいました。
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入口のすぐ脇のスペースには、2023年の干支のウサギをテーマにしたアート作品が並びます。
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いろいろな分野のアーティストと親交が深い細辻さん。特に若手のアーティストへの思いは強く、美術館に関わるさまざまな部分で、その斬新な感性と才能を発揮してもらっているのです。
「なんか豪華な手ぬぐい…」とミモロが見つめるのは、昔のデザインをベースに、現代のアート感覚で生み出した作品。
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さぁ、もっと奥へと進みましょう。
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1階の展示スペースには、今回の「冬」をテーマにした各時代の約30点の手ぬぐいが展示されています。
「寒い京都で、温まるものだ~」とミモロ。フグチリなど、冬らしい…
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「あ、ネコ~」布団の上に乗った黒猫…なんとも愛らしい姿…「きっとあとで布団にもぐりこんじゃうと思うよ」と、同じネコとして行動を予想するミモロでした。
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また、京都の冬といえば、節分。いろいろな鬼の手ぬぐいが…
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「あの~どうかしたんですか?」とミモロが背中をさするのは、大きな赤鬼さん。
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手ぬぐいは、小巾の木綿布という限られたスペースに、さまざまな世界を表現する日本独特の伝統アート。
木綿の布という日常生活に欠かせない道具であると共に、そこに芸術性を与えるところがなんとも日本らしさ。
「そうだよね~タオルでこういう図柄のないものね~」とミモロ。まぁ、タオルは織物で、手ぬぐいは染め物ですから、もともと違いはあるものの、ここまでいろんなデザインをしなくても…と、他の国なら思ったかも…。
「最近は、手ぬぐいの需要は、かなり減っているんですよ」と、館内を案内してくださった「永楽屋」の企画ご担当の岩子さん。
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「え~そうなんだ~」とミモロ。実は、ミモロのママは、京都に暮らし始めたから、ほとんどハンカチを使わず、もっぱら手ぬぐいを外出に持ってゆきます。「お膝の上に置いたり、手吹いたり、襟巻いたりしてるよ~」とよく見ているミモロ。
「すごく使いやすいんだって~」と。そう、手ぬぐいは、江戸時代から生活の必需品。その便利さを、今、もう一度実感しては…???
「2階の展示もご覧ください~」と、上へ。そこは、「永楽屋」の歴史的資料が展示されています。
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「この古い写真…どこ?」とミモロ。
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「それは三条通ですよ~奥に現在の郵便局が見えるでしょ…」と岩子さん。
なんとその近くまで続く軒は、その当時の店の様子。前に連なるトラックは、お嬢さんの花嫁道具を積んだものだそう。
そう、すごい豪商だったことがわかります。
綿布を幅広く商うと共に、生活用具の手ぬぐいに、さまざまな意匠を染め抜くことで、京都土産や店の宣伝ツール、記念品など多くのニーズに応えていたそう。
「これは一番古い手ぬぐいです」と、江戸時代の品…。
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デザイン性の高さから、装飾品としても使われ、屏風に仕立てたり、その使い方は多岐にわたります。
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「アートだよね~」と、手ぬぐい好きなミモロは、展示に興味津々。
「あ、これそろばんだ~」商売の要のそろばんにも歴史が…
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それぞれの時代を生きた店主の細辻伊兵衛。当主になると、みんな細辻伊兵衛を名乗るのです。
今世の細辻伊兵衛さんも、個性的な方。さまざまなアートに挑戦。
それが、「スマッシュアート」。黒い布にしぶきが飛び散ったような模様が…
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「今から、この製作をご覧いただけますよ~」と岩子さん。
「え?そうなの…どんなの?」と目を輝かすミモロです。
*「細辻伊兵衛美術館」の詳しい情報はホームページで
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