近代京都日本画の巨匠 木島櫻谷。「動物の絵が大好きなんだ~」というミモロ。
京都の商家に生まれ、早くから非凡な才能を発揮、16歳の時、京都画壇の大家 今尾景年に師事し、儒学、本草学などを学んだ木島櫻谷。20歳で第1回全国絵画共進会で2等に入賞、以来、36年にわたり様々な美術展で入賞。竹内栖鳳と共に、当時注目を集める画家となります。62歳という画家として決して長命ではなかったにもかかわらず、精力的に作品を生み出し、その足跡には、驚くものがあります。
作品のテーマも、歴史的なものから、風景、人物、そして動物たちなど幅広く、いずれもそこには鋭い洞察と深い愛情を感じさせます。
「このライオンさん、なにか深く考え事してるね~」というミモロ。そう、彼の描く動物は、何か語り掛けるような視線を持っています。
「鹿の親子も、ママのこと大好きなのがわかるね~」とミモロ。
もちろん鋭い観察眼によって、体の動きや毛並みに至るまで、細かく表現されているのですが、それ以上に、何かを語り掛けてくるのです。
「絶対、動物好きなんだよね~」と、作品を見るたびに、そこにただ可愛いとか、かっこいいとか、珍しいとかではない視線で見つめる彼を感じるミモロです。「動物だって、みんないろいろ考えてるんだよ~生きるって大変なんだから…」と。
衣笠にある「木島櫻谷旧邸」を訪れているミモロ。そこは、彼が大正初期から住み、弟子たちの育成にも力を注いだ場所。
そこにある洋館には、今回、いろいろな作品が展示されています。
「すごくたくさんの下書きやスケッチがある~一つの作品を手掛けるには、本当にいろいろ描かないとダメなんだね~」
当たり前のことのようですが、その道で輝く人の情熱は、完成した作品の陰に見ることができるような気がします。
木島櫻谷がよく描いた風景画、富士山。その下絵の色紙も見事なものばかり…
さぁ、画室の方に行きましょう。
「うん~」階段を滑らないように慎重に…
敷地内の北側にある画室は、林の中にあります。
80畳の大広間のように広いスペース。
ここで作品を制作すると共に弟子たちの指導に当たっていたのです。
現在、この「木島櫻谷旧邸」は、財団法人櫻谷文庫が管理し、国登録有形文化財の建物と共に、彼の作品や収集した資料などの整理研究が行われています。
画室には、当時の面影を留める品々も…古いストーブ
「電話室だって~」
「ここでたくさんの人たちが日本画を学んだんだね~」
美術館などで作品を鑑賞するだけでなく、その作家の暮らしを見ることで、いっそう作品への思いなどが伝わってくるよう…。
自然豊かな衣笠の地での暮らし…そして突然の死…
これから、もっとさまざまな作品を…と期待される中、木島櫻谷は、家族そろって、山科に松茸狩りに出かけ、行方不明に。その後、大阪の枚方で京阪電車にはねられて事故死していたことが判明。彼が履いていた新品の下駄がすり減っていたことから、大阪までひたすら歩いたのはないかと推測されているそう。でも今だ、なぜ?大阪に突然出かけたのかは不明だとか。
享年62歳 本当は、もっとたくさん作品残してほしかったと思う人も多いはず…。
木島櫻谷旧邸は、春と秋に特別公開されています。ぜひ、次回…春になったら訪れてはいかがでしょうか?
*「櫻谷文庫」の詳しい情報はホームページで
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