今年2月に行われた「デザイン ウィーク キョウト」。ものづくりの現場を1週間にわたり特別公開し、その魅力をさらに知ってもらうためのイベントです。
ミモロは、お友達に誘われ、京都の北部、鞍馬に行く途中にある静市の「匠弘堂(しょうこうどう)」の工房見学に参加しました。
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山のふもとにある「匠弘堂」は、社寺建築の建設、および修復を専門にする宮大工さんの会社です。この日は、横川総一郎社長による社寺建築のお話や工房でのお仕事見学などのプログラムが組まれていました。
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まずは、スライドを見ながら、この会社のお仕事を教えてもらいます。
「へぇ~神社やお寺の建築専門の大工さんたちの集団なんだ~」とスライドを見ながら理解するミモロ。
一般住宅などの建築は扱っていません。社寺建築は、昔ながらの建築工法や特殊の技術で作られます。それには、熟練した技術が必要。「普通の大工さんじゃできないお仕事が多いんだ~」とミモロ。
18年前に「匠弘堂」は、宮大工の棟梁、岡本弘さん、2代目棟梁、有馬茂さん、そして横川総一郎さんの3名で設立され、現在、社員数13名の宮大工のプロ集団なのです。お仕事は、京都を中心に全国に及びます。「神社やお寺の数多いから大変だね~」。
「知恩院」や「東寺」などの修復などにも関わり、現在は、福岡のお寺のお仕事に着手なさっているそう。
さまざまな技術を要する社寺建築の技術の中で、代表的なものに「継手」があります。
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日本の木造建築の基本になる技術で、2つの木材に切り込みをいれ、接続させます。鉄などの金属の釘は使わず、小さな角材を使います。
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ギュッと力をいれて、木材を引っ張ると、「わ~分かれた~」
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木材は、匠に切り込みが入っていて、それがピッタリ組まれる仕組みです。
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この木材を組み合わせる組手の技法は、一度建てた建造物を解体して移築することを可能にする技術でもあります。
「そういえば、お寺や神社に、前は、どこどこにあった建物の移築・・・なんてよく聞くけど、こういう技術があるからできるんだ~。釘で打ちつけたら解体するの大変だよね~。すごい技術・・・」と感心するミモロ。
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角の部分の組手も、木材は複雑に切り込みを入れ、ピッタリ合うようになっています。ノミなどを使って、木材を切り込む技術・・・「すごすぎる~」とただただ思うミモロです。
ギュー、ミモロは、小さな木材を入れる作業がお気に入りのよう。
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宮大工さんが使う道具も見せていただきました。
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木材の表面を滑らかにするカンナ。日本の鉋(カンナ)は、手前に引いて木材を削ります。
「鉋がうまく使えるようにならないと、宮大工さんになれない…練習しなくちゃ~」と、宮大工さんのお仕事に興味を抱くミモロなのです。
再びスライドで、社寺建築を学びます。
「社寺建築には、生き物が潜んでいるんですよ~」と横川社長。
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「え~どこ?」とスライドを見つめます。「蟇股(かえるまた)、鴨居、亀腹、蛇腹など、建築の部分に動物の名前が付いているんですよ」と。「わ~ホントだ~」「今度、社寺を訪れたとき、よく見てくださいね~」「は~い」
「では、次は、蟇股の模様を実際に描いてみましょう」と横川社長。ワークショップの始まりです。
参加者の前に、プリントした蟇股の模様が配られます。それは半分のサイズ。それをトレッシングペーパーで写します。
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真剣に作業するミモロ。ときどきちゃんと写している確認も…なかなか慎重なミモロ。
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しばらくして作業は終了。2枚の紙を合わせると、カエルが足を広げたような蟇股の模様の完成です。
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蟇股は、社寺の外側で屋根などを支える部分に使われるもの。そこに装飾性を高め、機能だけでなく芸術性を備えた社寺建築には、欠かせない部分です。
「ではみなさん、工房の方の見学に移ります」と横川社長。ミモロたち参加者は、1階へと移動しました。
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