四条堀川の西側をちょっと下がったところに、趣ある洋館があります。


ミモロは、その前を通りながら気になっています。「中に入ってみよう…」と、木製のドアを押して中へ…
ここは「辻徳」という懐紙の専門店。



店内には、色とりどりの懐紙やかわいいアクセントがあるものなど、さまざまな種類の懐紙が並んでいます。


懐紙というと、お茶時の時にお菓子などをいただく際に使うもの。というイメージが強く、茶道をする人以外は、あまりなじみがないものかも…。
さて、この「辻徳」は、西陣織の帯などに使う金糸を昭和初期から商う老舗。金襴の帯は、細く切った紙を横糸に織り込んでつくります。そのもとになり金糸(紙)という和紙の専門店なのです。このビルは、昭和3年にできた洋館です。「その当時は、こんな洋館が京都では流行っていたそうです」と。現在3代目になるご主人の辻幸宏さん。
この建物は、現在、堀川沿いの西側にありますが、建設当時、堀川通は、今のような大通りではなく、舗装もされていない道で、半分ほど川が流れていたそう。都市整備で堀川通の拡張工事が行われることになり、現在の位置までセットバックしたのだそう。
「え~ビルごと移動させたの~?」とミモロの想像を超える工事です。
「はい。ビルごと・・・今のところもうちの敷地で、庭の部分に移動できたんです。おかげで今はほとんど庭がありませんが…」と。
床には、当時やはり流行したというモザイクタイルがはまっています。


以前は、事務所の入口だったスペースを10年前から始めた懐紙専門店のお店に・・・。
店内の什器は、以前からここで使われていた歴史を感じさせるものばかり。
「なんかいい雰囲気だよね~」

「実は、この建物は、外観は洋館なんですが、奥の住居部分は京町家で、和室の座敷などもあるんですよ~」と。「え~和洋融合した建物なんだ~」と興味津々。「また、機会があれば2階も見てくださいね」と。
確かに、この洋館、側面から見ると、奥にお蔵があります。

さて話を懐紙に戻しましょ。
懐紙の専門店を開かれたのは、奥様の辻亜月子さん。10年ほど前のことになります。

「今はお茶事の時しか使われない懐紙ですが、もともと懐の紙というように、和服の懐に入れて持ち歩いた万能紙なんです。あるときは、文字を書く紙に、ある時は、手拭きやちり紙替わりに・・・」と亜月子さん。
「え~ティッシュペーパーやメモ用紙みたいに使ってたんだ~」とミモロ。
「そう、ですから、お茶の道具としてだけではなく、その使い方は、すごく幅広いはずなんです。そこで、それを現代のライフスタイルにも合うようにしたいと思って、このお店を始めました」と。
「ねえ~見て、かわいいのがいろいろあるよ~」


四季の風物詩や和模様などを印刷したものをはじめ、「これいいなぁ~」とミモロが気に入ったのはネコの足形
「あの~これも懐紙なの・・・」


ネコ型の小さな懐紙。「これはお菓子をのせたり、メモやカード替わりにできるんですよ」と。「きゃ~おしゃれ・・・これ持ち歩こうかな~」とミモロ。



懐紙というほどよい厚みをもった紙の用途は幅広く。カード、のし、メモ帳などとしてもとても使いやすいもの。
またおしゃれな懐紙としては、透かしの入ったもの四季の草花のデザインも、洗練された雰囲気を醸し出します。


「いろいろ欲しくなっちゃう~」


「これって、大人の京都みやげにピッタリじゃない?上品だし~」


すっかり気に入ったミモロです。
「ミモロちゃん、この建物に興味あるんですよね~。よかったら毎月2回、ここの奥で茶道の体験できるんですよ。来てみたら~」とご主人の辻さん。

「はい、懐紙も使えるし、お座敷も見たいし、お茶も飲みたいし、お菓子も食べたいし~」ということで、後日、また伺うことになりました。
「なんか顔汗ばんじゃった~」と、お店にあるあぶら取り紙のサンプルで顔を拭くミモロ。

「あのネコの足形の懐紙いいなぁ~。あの携帯に便利な懐紙も素敵~」


ミモロだけでなく、ここを訪れたら、きっとお気に入りの懐紙がみつかるはず・・・。
ぜひ一度、立ち寄ってはいかがでしょ。
*懐紙専門店「辻徳」詳しい情報はホームページで

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