早いもので、この夏で、ミモロにとって、3回目の祇園祭を迎えます。最初の年は、観光客のひとりとして、祇園祭に密着。そして、昨年は、「大船鉾」で、厄除けちまきの授与のお手伝いを。そして、今年は、そのちまきづくりを初体験することに。年ごとに、京都のネコ度が深まるミモロです。

祇園祭に欠かせない「厄除けちまき」。これは、食べ物ではありません。家の玄関の上などに掲げて、厄を除けるお守り。祇園祭を担う室町や新町などの町内に飾られる山鉾のそばや八坂神社で、授与されるもの。全33のそれぞれの山鉾で、この厄除けちまきのご利益は、縁結び、商売繁盛などさまざまです。
これを準備するのは、各町内の人たち。ミモロがお手伝いすることになったのは、大きな動くカマキリが乗る「蟷螂山」(とうろうやま)のちまきづくりです。

その町内に住むお友達に紹介され、参加することに…。
「だれでも参加できるもんじゃないんだよー」。京都の暮らしや文化を紹介するミモロだからということで特別に。
ちまきづくりは、朝9時から。集合場所の西洞院通にある「蟷螂山保存会」へと向かいました。


マンションの1階部分に、祇園祭に登場する蟷螂山を組み立てる貴重な品々が保管されています。かつては町家などが連なる通りも、今は、マンションが並びます。そのため、保管する場所もマンションの中という山鉾もいくつかあります。「この中に、かまりきさんが、1年間眠ってるんだよー」
さて作業するのは、そのマンションの集会場です。
ミモロが、お手伝いするのは、「厄除けちまき」のセッティング。まずは、やり方の説明を…。



部屋の隅には、縄で縛られたちまきが山積み。


「これは、どこで作られるの?」と、ミモロ。
笹で作られたちまきは、京都北部の農家などで作られます。笹も京都産のものをつかっているそう。もちろん中国などに発注したら、値段も安く済むでしょうが、そうしないのは、京都の心意気。各山、鉾、そして八坂神社でもちまきが用意されますから、その数は、十万本を越える数に及びます。それぞれの町内で、数を申請し、まとめて注文するとか…。
ここ「蟷螂山」では、約4000本が用意されます。この日、ミモロたちが作業するのは、約1500本で、他の場所でも同じような作業が行われていました。
ミモロの仕事は、ちまきに、お札と蟷螂山の名前が書かれた紙をセットし、ビニール袋にパックする作業です。



「ちまきの正面に、一本藁が出ていますから。それを傷つけないように、御守と紙をセットして、後ろ側にシールを貼ってください。それから、余分な空気を抜きながら、ビニールに入れて、口の部分をきちんと内側に折りこんで、しっかり輪ゴムで止めてくださいー」との説明。

「みんなの厄を祓う大切なちまきだから、丁寧に心をこめて作らなくちゃ…」と、心を鎮め作業に取り掛かるミモロです。

「えーっと、このお守りの紙と外側の紙を組み合わせてー。こんな感じでいいのかな?」と、隣りのお友達の様子を見ながら作業するミモロです。

「お守りと紙をこうやって重ねて、紙にシワがよらないように気を付けてー・・・最後にシールをペタリ…」

次第に要領を得たミモロ、手際もずいぶんよくなりました。
「ちまきも手づくりだから、太さが違うんだよねー。太いのは、紙を巻くのがちょっと大変…」

「わーミモロちゃん、上手じゃない…」と言われ、「うん、ミモロ、結構こういう作業得意なの…」と、誉められてますます張り切ります。
ビニール袋に詰める作業は、なかなかコツがいるもの。「あのーどうやってやればいいんですか?」と隣りの方にやり方を教わりながら、作業を…。

「結構むずかしい…」と、小さなミモロには、ちょっとむずかしいよう…。
厄除けちまきづくりは、昼休みを挟み、午後3時すぎまで続きました。

「でも、みんなと一緒に作業するの楽しい…」山鉾のある町の仲間になった気分のミモロは、嬉しそう。
袋詰めされたちまきは、ベテランの方の品質チェックにパスすると、大きな袋にまとめられます。


そして、後日、神さまのお祓いをして、祇園祭の山鉾が立てられた頃に、そばのテントに並びます。
「ミモロちゃん、お疲れ様ー」と、一緒に作業した蟷螂山の町内の皆さん。

「初めて経験させてもらって、すごく楽しかったでーす。どうもありがとうございました。お世話になりました」とお礼を言って、作業は、すべて終了です。
蟷螂山では、ちまきのほかに、御守やオリジナル手ぬぐいなどもあります。

(写真は、2011年の夏)
「今年は、ミモロが作った厄除けちまきも混じってるから、来てねー」とアピール。でも、どれがミモロが作ったものかは、わかりませんが・・・・。
ちまきなどは、7月13日から、並びます。「蟷螂山」は、四条通から西洞院通を北向きに進んですぐです。

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