熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

租税回避への対応

2015-08-15 20:40:25 | Weblog
グローバル企業が、特許や商標権などの知的財産を税金の安い国に移して節税するのを防ぐため、経済協力開発機構(OECD)が大筋でまとめた国際ルールの概要が13日分かったそうです。

知財を租税回避地(タックスヘイブン)などに移した後でも、税務当局が追加で課税できる仕組みで、9月のOECD租税委員会で承認し、11月に開催する20カ国・地域(G20)サミットで採択される見通しです。

本社所在国の税務当局は、企業が知財を他国に移す際、譲渡額に応じて課税できますが、譲渡額の適正価値を見極めるのは困難で、企業側が「あまり価値がない特許」と不当に低い譲渡額を設定し、少額の税しか納めないなどの問題がありました。

新ルールは知財の譲渡額への課税を、移転後の価値に応じて一定期間にわたり追徴できる仕組みで、移転先の子会社が特許で多額の収益を上げた場合、収益に基づいた調査で知財の評価額を新たに算定することができます。

租税回避は、相当前から問題となっており、各国の税務当局もかなりの時間を割いて検討していましたので、その成果が現れたといったとこでしょうか。

もう10年以上前になりますが、私が大学院で知的財産権法を勉強していた時に、特許法のゼミで国税局に勤務している人と一緒になりました。

そのゼミで、「間接侵害」について国税局の人と一緒に発表することになり、特許法の知識があった私が資料を作成して発表したことがありました。

その時に、いろいろお話をしたのですが、租税回避は国税局も真剣に問題視していて、業務命令で大学院へ派遣されたとのことでした(私と違って経済法研究科に所属していました)。

知的財産法は初めて勉強するので大変だと話しており、私が基礎的な知識を教えたことを覚えています。

そのような関係から親しくなり、国税局の業務についていろいろ教えてもらいました。

特許権譲渡価値への課税方法は、参考になりましたね(セミナーや企業コンサルに活用させていただきました)。

知的財産権法は、様々な業種の人たちが勉強しているんだな〜と、感心したことが思い出されますね。









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