続・疑惑

以前、こうたろうのサンタ疑惑についてここで書いた。
相方の陰謀により5000円以内と規制がかかり、リクエストを決めたこうたろう。

我が家は毎年、クリスマス前になるとこうたろうがサンタクロースに手紙を書き、
封筒に入れてツリーにつるしている。
それをこっそり私が抜き取り、代わりに返事を入れておくというのが恒例になっている。

今年のリクエストは、ダンボール戦機というアニメのプラモデルだった。
価格にして1000円くらい。
去年くらいからこうたろうはこのプラモにはまりまくっている。
アニメを見ているとどんどん機種が増えていくので、
こうたろうは誕生日などことあるごとに周囲の大人に要求したり
自分のお年玉などで買っていたので、家の中がプラモであふれかえっているのだ。
布団にも持ち込み、あげくのはてにトイレにまで置き始めたので困っていた。
こうたろうの手紙は相方に渡し、私は返事を書く。


こうたろうくんへ
お手紙ありがとう。プレゼントはわかったよ。
お布団のところにいっぱいあるプラモデルを片づけておいてね。
トイレにおいてあるプラモデルもしまってね。
お父さんとお母さんのいうことをよく聞いてね。
サンタクロースより


ふふふ、これで部屋は片づくし、1000円ですんだし、よかったわ


……と思っていたのだが、こうたろうが
「あとは何を追加しようかな」
と言い出すではないか！！

「え、えー？　追加ってどういうことよ？」と聞いたら、

「だって、5000円以内なんでしょ？　まだお金に余裕あるからさ」

えー……


いや、一回のクリスマスで一個だよ、とたしなめたのだが、
ううむ、こいつどこまでわかってるのか？
口ごもる私に、こうたろうは続ける。

「でもさあ、サンタさん、なんでトイレにプラモがあることまで知ってるんだろうね。
そんでさ、サンタさんってひとりじゃないよね。去年の返事より字がうまいもん」

ぐわー、それは母ちゃんが左手で書いてるんだが、そういえば去年はもっと崩してたか？
そんな加減まで覚えてないよー。

年々、困窮するサンタクロース。
でもこんなやりとり、できるだけ長くやっていたいなあという気もする。