みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

いつもそこにいた。

2007-01-26 | monologue
このごろ、こうたろうが保育園の帰り道で、空を見上げながら必ず言うせりふ。
「お月様は、どこに帰るの?」

さすがに回答に困り、「どこに帰るんだろうねえ」と言いながら
私も一緒に考えている。

そもそも、「帰る」ってなんなのかな。
辞書を引くと、「いるべき元のところへ来る」(三省堂国語辞典)とある。
(余談だが、なんとなく、ここは「いるべき元のところへ行く」のほうが
ニュアンスが合うような気がした。goじゃなくてcomeなのか)


お日様は夜になればバイバイだけど、お月様は真昼の空にも出ている。
考えたら、月って、夜も昼も見える唯一の惑星なんだ。
すごいな。いつもいつも、地球と見つめ合っていたとは。
そんなこと、見落としていた。

今日の帰り道で、こうたろうにそう話そう。
お月様は、いつも、こうたろうと一緒にいたいんだって。
この広い空がぜんぶ、「いるべき元のところ」なんだって。

曇りの日や雨の日には、ちょっと見えなくなることもある。
お月様にも事情ってもんがあるから、それは仕方ない。
でもちゃんと、雲の向こうにいてこうたろうのこと考えてるよ。
そう教えてあげよう。