みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

ターニング・ポイント

2007-01-16 | monologue
相方が昨日、退職した。

横浜に引っ越してきてから、2年半勤めていた職場。
彼の手にあったのは、花束ふたつとプレゼントふたつ、寄せ書きの色紙。

最後の日の、僅かな寂寥と、すがすがしくさっぱりした感じ。
私もかつて何度か味わったことのあるあの想いを、
彼がひとり、じっくりかみしめているのがよくわかる。

職場が変わるというのは、生活が変わることだ。
生活が変わるというのは、大げさに言えば、人生が変わること。

彼はこれから、人生を、ほんのちょっと変える。
それは私も家族として望んでいた。
たぶん、こうたろうにとっても、うれしい状況になるはず。

「だんなさんは何の仕事をしているの?」と聞かれる時、
私は「バーテンダーなの」と答えるのがちょっとうれしかった。
(職場ではバーテンダー以外の仕事のほうが忙しそうだったけどね。)
だってその仕事がいちばん、彼に似合っていると思うから。
その人に似合う仕事をやれる幸福。
それを隣で見ることができるのも幸福だった。

彼はしばらくの間、シェーカーを振らないだろう。
でも、またいつかどこかで、再開するに違いないと思える。
おそらく、今までよりもっといい形で。
そのビジョンも、今なら浮かぶ。
だから私は、安心して「おつかれさまでした」と言えた。

彼の夢が、きっとかないますように。