堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

日比野克彦氏の提案

2009-01-16 01:46:02 | 富岡製糸場

寒いですね~。

でもお陰さまで風邪もひかず、お餅の食べすぎで少々体がおもくなり、

どうやってこれを解消しようか考えながら、また食べているという、

どうしようもない冬篭りの日々を過ごしています。



そんな連休明けの13日、がんばって富岡市の

「平成20年度富岡製糸場整備活用委員会 第7回専門委員会」に行ってきました。

こういった会議に出席(というか傍聴)するのははじめてです。


あの大きな建物の富岡製糸場をそのままにしておくのではなく、

どのように活用していったらいいのか

いろいろな専門家や市民をまじえて会議をひらき、決めていく委員会です。


今回はアドバイザーとしてアーティストの日比野克彦氏が出席されました。

日本各地で街づくりにかかわり、地域の特性をいかしたワークショップを

数多くおこなっています。

是非話をきいてみたいとおもいました。


  Cimg7004 話をする日比野克彦氏


群馬県出身の2人の若いアーティストを連れてやってきました。

日比野氏は写真をたくさん見せながら、各地で行なっているワークショップを具体的に

説明してくれました。


  新潟で3年に一度行なわれている「妻有(つまり)ビエンナーレ」のワークショップは

  村民のみんなで廃校の裏で朝顔をそだてています。

  「あさって朝顔」というプロジェクトです。

  毎日水遣りに来たり、花の様子を見に来たり、と子供も大人も集まります。


お年寄りから子供まで、誰でも出来ることで、一緒に何かをつくりだす。

それがアートなんだそうです。


  朝顔からは種がとれます。

  それを今度は他の地域でやっているワークショップにもっていき、

  また、育てる。

  そうやって新潟、水戸、横浜など全国17地域でつながっている。


  横浜開港150年の市民参加のワークショップでは

  「種は船」というダンボールの船も皆でつくっています。

  朝顔の種の形をよく観察してでてきたアイデアです。


  金沢21世紀美術館では建物のまわりに1000本以上のロープを垂らし、

  そこに朝顔の蔓をはわせてグリーンの壁をつくっています。

  それを「あさって朝顔新聞社」というものをつくって発信している。


アートでワークショップをするというのが、どういうことなのかよくわかりました。




さて、そこで富岡製糸場です。


  とにかく巨大。

  繭倉庫にたくさんの窓があるのがとても特長である。

  それを活かしたものをやっていこう。

  クリエーター達を長期滞在させてアイデアを出していくというのがいいかもしれない。

  今あるところから、少しづつ変えていく。


  市民がやりたいというアイデアをフリーに取り入れる窓口が必要。

  そのアイデアをアーティストが入ることによって提案できる。

  行政の予算はもらわずに市民だけの力でやっていくといい。

  イベントには業者をいれない。

  そうやっていくことによって、市民本位のワークショップができていく。


午前10時半から午後3時過ぎまで、こういった話を聞き、

市民委員会の報告がされ、各専門委員の意見もだされ、会議が行なわれました。




富岡製糸場は国の重要文化財になり、一昨年世界遺産の暫定リストにのりました。

現在世界遺産本登録へむけて、さまざまな製糸場の在りようが検討されています。


多くの方に愛され、建物が活かされるにはどのようにしたらいいのか。

日比野克彦氏の発想は凡人とは一味もふた味も違うものがありました。

でも楽しそう。

若いアーティストの力を借りて、ユニークな活動の拠点として存在し、

市民が楽しめるワークショップができたらいいな、と思いました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿