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ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄(上)』

2010-05-07 14:37:00 | ノンジャンル
 今朝の新聞で山田花子さんが結婚すると報道されていました。シャイで愛嬌のある魅力的な女性だなあと思っていて、まだ結婚しないのかなあと一人気を揉んでいたので、うれしいニュースです。末永くお幸せに!

 さて、朝日新聞で紹介されていた、ジャレド・ダイアモンドの'97作品『銃・病原菌・鉄(上)』を読みました。「世界のさまざまな民族が、それぞれの異なる歴史の経路をたどったのはなぜだろうか」という「人類史上最大の謎を解明する」(どちらも著者による日本語版への序文より)ために書かれた、ピューリッツア賞を受賞している本です。
 先ず、人類はアフリカ大陸で700万年前に誕生し、紀元前100万年頃までに東アジア、紀元前50万年頃までにヨーロッパに達し、以後、紀元前4万年頃にオーストラリア大陸へ、紀元前1万年前後に南北アメリカに達し、大平洋の諸島に人が住み始めたのはわずか1000年前でしかないことが実証的に示されます。文化が飛躍的な発展を遂げた10万年前から5万年前までの「大躍進」時代には、大型動物が人類によって次々に絶滅させられ、衣類などを発明したことによって寒冷地への移住が可能になり、寒冷地を経由した先の恵まれた環境下では人口が飛躍的に増加した事実が語られます。
 次に語られるのは南太平洋において平和を旨とするモリオリ族が戦闘的なマオリ族に短期間に虐殺された事実を基にして、集約的農業を行ってきた民族が、王族・軍隊など非生産的な階層を維持するための余剰農産物を生産できるようになったことで、他の民族を殲滅してその農地・領土を得る戦闘的な性格を帯びるようになり、恵まれない環境下で狩猟採取生活をする平和な民族や、環境のせいでたまたま劣った武器や道具しか手に入れられなかった民族を度々滅ぼしてきた人類の歴史を明らかにします。また、ポリネシアに住む人々が皆同じ祖先から発していることから、その遺伝的優秀さに差が見られないのにもかかわらず、島々の広さ、隔絶度、海抜、気候、生産性、そして鉱山資源・生物資源の豊かさなどによって多様な文化が発生している事実を指摘することによって、民族が遺伝的に持つ優秀さなどというものは元々存在せず、環境が民族の多様性を生んできたことが証明されます。
 そしてスペイン人ピサロによるインカ帝国の滅亡の様子を再現することによって、ヨーロッパ人による新世界の植民地化は、ヨーロッパ人が文字を持ち、インカ帝国が文字を持たなかったことによる情報量の差、そしてインカ側が持っていなかったピサロ軍の鉄の武器(剣と防具)と騎馬による戦闘能力の圧倒的な差によって生じたものであることが語られます。そしてピサロ軍がなぜインカよりも先に鉄や騎馬を持ち、またインカに至るための船を先に作れたか、なぜ文字を先に持っていたかについては、それも生活環境によって説明できることが暗示されます。(以下、明日に続きます)