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トッド・ブラウニング監督『フリークス』

2010-05-29 11:04:00 | ノンジャンル
 トッド・ブラウニング監督の'32年作品『フリークス』をDVDで再見しました。
 サーカスのブランコ乗りのクレオは、白木みのる体型のハンスを誘惑し、ハンスと同じ体型で彼の婚約者フリーダを心配させます。やがてクレオは、猛獣使いのビーナスに出ていかれた筋肉男ヘラクレスの恋人となり、遺産があると聞いたハンスを騙して結婚します。「結婚の祝宴」の字幕。クレオはハンスのワインに毒を入れ、仲間の結婚にはしゃぐフリークス(奇形人間)たちの回し飲みする酒が回ってくると、仲間にするなと言って激怒し、フリークスたちを追い出して、残ったヘラクレスとともにハンスを笑い者にして遊びます。毒が回って倒れたハンスを看病するふりして毒を与えるクレオと、それに気付き毒を飲むふりをするハンス。そして彼らの様子を覗き見るフリークスたち。そして復讐の手はずが整った夜。雷雨の中、ハンスの小屋に帰ってきたクレオに証拠をつきつけ、クレオを取り巻くフリークスたち。彼らのことを知り過ぎたとしてビーナスを襲うヘラクレスと、彼女を救おうとする彼女の恋人のフロゾが格闘になりますが、ヘラクレスはフリークスらによって殺されます。そしてフリークスたちによって新たなフリークスとなったクレオは、正気を失って、見物客から恐怖の悲鳴を浴びるのでした。
 小人症の男性、下半身がなく両手で歩く男性、小頭症の女性たち、右半身男・左半身女の人間(これは作り物だと思います)、姉がどもりの男と結婚していて、妹が別の男と婚約するシャム双生児の若い女性、出産するヒゲ女、両腕のない若い女性。ありとあらゆる奇形の人々を見ることができます。ラスト、クレオの悪事を覗く暗い彼らのまなざし、傷ついたヘラクレスを追い詰める、泥の上を体を引きずるフリークスたちなど、忘れがたいイメージに溢れていました。奇形の人々に興味のある方以外にもオススメです。