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平山秀幸監督『しゃべれども しゃべれども』

2008-05-25 14:36:07 | ノンジャンル
 さて、佐藤多佳子さんの原作を読んでいたので、WOWOWで平山秀幸監督の'07年作品「しゃべれども しゃべれども」を見ました。
 師匠の小三文(伊東四朗)の弟子・今昔亭三つ葉(国分太一)は古典落語が好きだが、パッとしません。師匠の話し方教室についていくと、無表情で黒づくめの若い女性・十河が途中で退席し、三つ葉は追いかけて退席の理由を聞くと、講師が本気でしゃべっていないと言います。お茶の先生をやっている祖母(八千草薫)の生徒の甥の村林マサルが、関西弁でからかわれているので、落語を教えて人気者にしてほしい、と頼まれます。また、十河は三つ葉の落語を聞きに来て、十河の存在に気付いた三つ葉は動揺し落語はメチャクチャになります。そして十河は口のきき方を教えてほしいと言います。十河と村林を相手の落語のレッスンが始まります。そおくぇサングラスとマスク姿の男がレッスンの見学に来ますが、村林は元野球選手の湯河原だと見破ります。湯河原は解説者になったが、全然しゃべれないので、話し方を教えてほしいと言います。三つ葉は十河と一緒にほうずき市に行くはめになり、三つ葉が楽しかったと言うと十河は泣き出します。三つ葉は十河の実家のクリーニング屋にほうずきを置いて帰ります。三つ葉は一門会で師匠の十八番の演目をやることになり、練習に励みます。村林は枝雀の30分もかかる関西落語を覚えたと言い、三つ葉はバイト先の飲み屋の湯河原を訪ね、村林の話を聞いてやってほしい、と言います。村林は話を忘れてしまい、クラスのボスと野球の対決をすることになったと言うので、湯河原がコーチしてやります。一門会の練習のため、レッスンを当分止めると十河に言うと、自分たちの発表会はしないのか、と言い、皆本気なんだと三つ葉に訴えます。村林は野球の対決に負け、湯河原にお詫びの手紙を渡して、行方をくらましますが、三つ葉の家の押し入れにいるのを見つかり、三つ葉にビンタをくらい、泣いてしまいます。その夜三つ葉は泥酔し、翌日の一門会を二日酔いで迎えますが、師匠に迎え酒を飲まされ、見事に話しきり、見に来ていた十河も微笑みます。村林はクラスのボスを含めクラスメートを発表会に呼びます。そして村林はクラスのボスを笑わせ、クラスの人気者になります。十河は三つ葉が一門会でやった演目をやり、この話が一番好きだからやったと言います。帰りに、湯河原は2軍のコーチをすることになったと言い、お互いこれからの人生を励ましあって4人は別れます。そして最後に三つ葉と十河は抱き合って、十河は笑い、三つ葉のプロポーズを受けるのでした。

 落語の場面ではワイプを多用していて、リズムを感じさせる工夫がなされていました。肝心の内容ですが、主人公演じる国分太一が見かけが好青年すぎて、性格の悪さとのバランスを欠いていると思いました。原作でもそうでしたが、主人公のキャラクターが今一はっきりせず、魅力に欠けます。そして村林の落語があまりにも下手で、クラスメートが爆笑するのが空しく響きました。ラストの三つ葉のプロポーズは原作にないものでしたが、これもあまりにも唐突で、原作のお互いに好意を持つようになる、というラストの方がずっと良かったと思いました。ということで、国分太一ファンにはオススメかな、という感じです。