海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ロシア人は占領という美酒に酔っている」と題する『シュピーゲル・オンライン』の記事。

2008年08月18日 | 国際政治
ゴリ発:アレクサンダー・ロマイアは、ここ数日、ほとんど寝ていない。安全保障会議のグルジャ人議長の目の隈は、ストレスの証拠だ。グルジャ軍とロシア軍の戦線の間を往復することで、この政治家は、ロシア軍を約束された撤退させようと、また、少なくとも援助物資のための通過許可を手に入れようと試みた。彼は多くの成功を示すことができない。今日正午、彼は戦略的に重要な都市であるゴリの中央広場に腕をまくり上げて立っていた。「撤退は話題になっていない。むしろ、彼らは彼らが見張っている地域を広げている。」ロマイアの目の前には、巨大なスターリンの銅像が光っている。(スターリンは、グルジャ人でした。)
 交渉人が述べたことは、ゴリへ来る途中で容易に見ることができる。首都チフリスから20キロ離れところで、グルジャ軍がコントロールする地域は終わっている。道を回るとそこには、ロシア軍部隊がチェックポイントを築いている。彼らはジャーナリストだけを通す。周りの丘の上にある砲兵陣地や狙撃陣地は、ここを誰がコントロールしているかを、はっきりと示している。モスクワからのあらゆる言明にもかかわらず、この状態は当分の間続くだろう。明らかにロシア人は、軍隊をグルジャに向けて動かしているが、撤退の兆候はない。コントロール地点の態度で分かる。自分の国にいる警察官のように、彼らは丁寧に車を止める。「ノー・プロブレム」と言って、後は高笑いが響く。
 ロシア人達は、戦闘停止協定に署名した後も自分たちの意志を貫こうとしているように見える。それがどういうことを意味しているかは、ジープでこの地域を巡回している太ったボリソフ陸軍大将が述べている。「われわれには、ここでは、平和を維持するという使命がある。諸君には、ここのどこかに警察やグルジャ軍は見えるかね。われわれは略奪者を逮捕し、町をコントロールしているのだ」と彼は言う。
 グルジャ政府は、ロシャ人のすることを只見るだけだ。グルジャ軍は、首都チフリスの周囲に集結している。ロマイアの警護人が携帯で見せたところでは、武器庫は空っぽ、兵営も空っぽ、駐車場も空っぽである。以前にはグルジャ人の誇りであった軍事拠点をロシア軍は完全に非軍事化した。(後略)
[訳者の感想]ロシアはできるだけ長くグルジャを占領するつもりのようです。
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