海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ロンドン・テロ一周年にテロの脅し」と題する『シュピーゲル』誌の記事。

2006年07月07日 | テロリズム
ロンドン発:「お前達が体験したのは、一連の攻撃の始めに過ぎない」と2005年7月7日に地下鉄のオルドゲート駅のテロで命を落としたシャーザド・タンウイーアはビデオで言った。このビデオは最初、「アルジャジーラ・テレビ」で次にBBCで放映された。
この22才の青年は、画面では赤と白のパレスチナ人風の布をかぶっている。アルカイダのナンバー2であるアイマン・アル・ザワヒリと一緒に映っている。今日まで、一年前、56人の命を奪い700人の負傷者を出したロンドン・テロとアルカイダとのつながりは謎であった。2005年7月7日以前のいつ、どこでこのテープが撮影されたかはまだ不明である。
明らかに英国政府に向けられたメッセージにおいて、タンウイーアは、攻撃は、「お前達の軍隊がアフガニスタンとイラクから撤退するまで、アメリカに対する財政的軍事的援助が止められるまで、継続され強化されるだろう」と述べている。
ビデオの中で、ザワヒリは、タンウイーアの決意を賞賛している。「彼はある大学でスポーツを学び、ボクシングに対する好みを培った。彼は裕福な家庭の出身だったけれども、彼の服装と立ち居振る舞いは、このことを見びらかさなかった。」テレビ局は、アルカイダの首領であるオサマ・ビン・ラディンもこのテロを評価したと述べた。ビデオは、ビン・ラディンの写真も見せているが、彼の声は聞かれない。報道によると、テロリストたちは、慎重に目標を選んだ。映像では、ロンドン・テロの成功を祝って空に向けて銃を撃っている数人の男達が映っている。
ブレア首相は、ビデオについて直接発言することを控えた。「私達は、国民の追悼への思いがロンドン・テロにすべて集中されることを望んでいる」と報道官は言った。
去年九月に既にテロリストの首謀者と目されるモハマッド・シディック・カーンが「おれ達は戦争をしているんだ。おれ達は兵隊なのだ」と宣言していた。このテープでも、イスラム世界に対する英国の犯罪がテロの理由だと述べられていた。タンウイーアとカーンは、一緒に2004年11月から2005年2月まで、パキスタンに滞在し、一時リーヅ大学で一緒に勉強していた。
ロンドン警視庁の長官代理のアンディ・ヘイマンは、「タンウイーアの映っているこのビデオは、7月7日のテロ一周年を狙って公表された。テロリストたちは、犠牲者の遺族の苦痛と悩みとを強めたいのだ。このビデオの存在については情報を得ていた」と述べた。
7日正午には、国中で、二分間の黙祷がささげられる。一周忌を過激派が新たな攻撃に利用するという心配から、安全措置が強化されている。6千人の警官が配置された。(以下省略)
[訳者の感想]ロンドン・テロから一年経って、テロリストたちがアルカイダとコネがあったことがはっきりしたようです。
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