海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ソマリアのイスラム過激派、海賊を神の戦士と称賛」と題する『シュピーゲル・オンライン』の記事。

2009年04月14日 | イスラム問題
ナイロビ・モガディシオ発:ソマリアのイスラム主義者グループは、最近の海賊攻撃を「西欧に対する戦闘」であるとほめた。ラジオ局「ガロヴェ」は、月曜日、そのウエッッブサイトで、イスラム主義者達は、海賊達の攻撃をソマリアの沿岸海域の防衛であると評価したと報道した。「外国勢力は、この国を分割しようとしている。海賊達は、アラーの敵に対して海岸を守っている」と米国によってテロ組織であると刻印を押されているシャバブのスポークスマンであるムクタール・ロボウは述べた。
他のイスラム主義的なゲリラ集団の指導者であるシャイヒ・ハッサン・アブヅラヒは、米国の特殊部隊によって解放されたリチャード・フィリップス船長を人質に取ったことを歓迎した。「海賊は、ムジャヘディンの一部である」と彼は言ったが、海賊達が身代金を要求したことを非難した。「彼らはソマリア沿岸を悪用しようとしているキリスト教的国家に対して戦争をしているのだ。」
最近の襲撃は、ソマリア東部の海賊集団の仕業と見なされている。彼らは海賊行為のために、港町のホビョとハラルデレから出動し、遠くインド洋上でカギのついた縄を投げて船舶を襲撃し、数分で船から退去している。
水曜日に、海賊達は、アメリカの貨物船「マースク・アラバマ」を攻撃し、リチャード・フィリップス船長を捕らえた。その際、米国海軍は直ちに現場に急行した。日曜日に、米国海軍の狙撃手は、海賊4人を射殺し、船長を無傷で解放した。
ソマリア側の陳述では、米国海軍は、海賊をやっつける際に、「トリックを使用した。」イェーメンのアデンに駐在しているソマリアの副領事フッサイン・ハジ・マームードは、月曜日に、アメリカ兵達は、身代金を手渡しの交渉のために、まず、海賊の一人をおびき寄せた。それから、彼らはフィリップス船長を電話に呼び出して、攻撃が始まったら、安全な所に身を隠すように伝えた。船長が海中に身を投じるたとき、狙撃手は、救命ボートに乗っていた海賊を撃った。
そうこうするうち、1ダースほどの船舶が海賊の手中にあり、220名が人質になっている。ソマリア沖で、海賊に乗っ取られた「ハンザ・シュタヴァンガー」号のドイツ人乗組員の運命については、確かな情報はない。「外務省の危機管理室は、事件の解決のために、努力している」と月曜日に外務省報道官はベルリンで述べた。(以下省略)
[訳者の感想]これまで海賊とイスラム過激派とはあまり関係がないと思われていましたが、どうも、事情が変わってきたようです。そのうち、海賊の中にイスラム過激派の指揮官が乗り込んでくるかもしれません。
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