海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ヒズボラ、イスラエルに宣戦布告」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年07月15日 | 国際政治
ベイルート発:ヒズボラの指導者であるハッサン・ナスララーは、イスラエルに公然たる「宣戦布告」をした。このことをシーア派民兵の指導者は金曜日晩に記者会見で述べた。
イスラム過激派のヒズボラ(神の党)民兵の述べるところでは、レバノン領海に入ったイスラエル海軍の軍艦を砲撃した。ヒズボラ党首のハッサン・ナスララーは、彼の運動の放送でヒズボラは軍艦を撃破したと述べた。
イスラエル軍の裏付けはまだ取れていない。「イスラエル政府が公然たる戦争をしたいのなら、戦争をすることになるぞ」とナスララーは、演説で脅した。「われわれの国民を砲撃した軍艦は、その乗組員と一緒に炎上中である。」
 イスラエル空軍は、レバノンのヒズボラ関係者によると、ベイルートにあるヒズボラの司令部を破壊した。指導者ハッサン・ナスララーの事務所と住居に爆弾が命中したと民兵は伝えた。ナスララーと彼の家族は無事であった。他の人が被害を受けたかどうかは、目下不明である。
五回の爆発が、昨日夕方、ヒズボラの司令部があるベイルートのハレト・フレイク地区を揺さぶった。市街の上空には煙の雲が見える。
 レバノンの目標に対するイスラエルの新たな攻撃の際、少なくとも5人が死亡し、65人が負傷した。過激派のシーア派に属するヒズボラの民兵は再びイスラエル北部をカチューシャ・ロケットで砲撃した。紛争の拡大が国際的に憂慮されている。ニューヨークの国連安保理は、緊急理事会を開いた。
24時間以内に、イスラエル空軍機は、5回にわたってベイルート国際空港を攻撃した。その際、滑走路、燃料タンク、格納庫に命中した。ベイルート市南部のシーア派住民の居住地区やレバノン東部のパレスチナ過激派の陣地も空爆の標的とされた。午前中には、レバノンでは、重要な社会基盤が損害を蒙った。その中にはシリアのダマサカスへ行く道路、二つの発電所、いくつかの橋が含まれている。
ヒズボラの民兵は、新たにイスラエル北部に対してカチューシャ・ロケットと迫撃砲を発射した。その際、一ダースほどの人間が軽傷を負った。イスラエル軍当局の報道では、イスラエルとレバノン国境での敵対行動が二日前に始まって以来、少なくとも700発の砲弾が、イスラエル領内に着弾した。木曜日には、イスラエルの民間人二人が殺された。それどころかイスラエルのハイファ港もロケット攻撃を受けた。
[訳者の感想]小泉首相がパレスチナ訪問している最中にイスラエルとアラブ諸国との対立は激化して、この先、どのようにした収束させるのか見通しが立たないようです。発端はパレスチナのハマスがイスラエル兵士を誘拐したことにあるようですが。

 
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