海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「イスラム過激派と核兵器の危険」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2008年01月12日 | テロリズム
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち

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 内政的状況をどのように評価するにせよ、パキスタンは、疑いもなくあらゆる核保有国のなかで最も不安定な国である。確かに、核爆弾に対して独占的な裁量権をもつパキスタン軍部は、あらゆる武器の中でもっとも危険な武器を守るために莫大な努力を引き受けた。
 パキスタンの核爆弾保有量がどの程度かは、知られていない。専門家は、60発の原爆があると推定している。けれども、パキスタン政府は、核兵器の数をどんどん増やしている。それゆえ、現在、第二の重水炉が建設され、それでプルトニウムの量は二倍になるだろう。パキスタンは、核兵器を運ぶシステムも持っている。戦闘機があり、そのなかには、誘導ロケットを発射できるF-16戦闘機がある。固体燃料で飛ぶ最新のロケットである、シャヒーン2号は、2000キロの射程距離がある。
 パキスタンの核兵器は、完全に組み立てられ、いつでも発射できるようにはなっていない。そのかわり、核弾頭と残りの起爆装置は、べつべつに保管されている。このことによって、複雑な核兵器の盗難に対して守られている。しかし、爆弾の要素や武器として使用される素材が横領される危険があるだろう。
 2001年9月11日以来、ブッシュ政府は、パキスタンに核爆弾貯蔵庫を守るために、総額数百万ドル(数億円)する進入感知装置とコンピューター・システムを提供し、パキスタン人の保安要員をアメリカで訓練した。だが、アメリカ政府は、核兵器の構成部分が蓄えられている六カ所の施設に近寄ることはできなかった。
 合衆国では、権限を持たない人物が核爆弾に点火できないように、電子的な安全装置が施されている。少し前に、ブッシュ政府は、この技術をパキスタンに提供すべきかどうか議論した。最終的にこの計画は、放棄された。(以下略)
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