海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「社会民主党は、生き残りを巡って戦っている」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2008年06月08日 | 政治と文化
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安室奈美恵
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 繰り返し握手や肩たたき。「ウイリー・ブラント総合学校」の食堂には、ボトロップのSPDが地域党大会のために集まっていた。たいていのメンバーは、大昔から知り合いだ。ウイリー・クレテックは、30年以上も、候補者選考委員会の委員長をつとめている。30年前から彼は三番目に演壇呼び出される。この晩もそれに対して拍手があった。
クレテックが以前と同じだからだ。彼がSPDの他の多くの人たちのように変わらなかったからだ。彼の立ち居振る舞いは、SPDが自明のように政権を握り、ヘルベルト・ヴェーナーが炭坑地帯で「社会民主主義の中心」について語ったあの時代の想い出と結びついているからだ。あの当時、炭坑夫や溶鉱炉の工員や金属労働者は、一致してSPDを選んだ。たいていの地方行政を、SPDが牛耳っていた。教師もSPDだった。それで現在は?現在、ノルトライン・ヴェストファーレン州を支配しているのは、CDU(キリスト教民主同盟)であり、SPDは、世論調査では、ドイツ中で第二党に転落した。
水曜日に同士がボトロップに集まったとき、夕方のテレビニュースでは、これまで最低の記録が表示された。ドイツ人の20%がSPDを選ぶだろうと、フォルサの世論調査の結果が伝えられた。「第一テレビ放送」の世論調査では、24%だった。SPDの党首クルト・ベックは、左翼政党の議長オスカー・ラフォンテーヌの下だった。
 秋には、SPDが政権政党になってから10年経つ。本来は、SPDはそれを祝わなければならない。それどころか、創立145年目に、SPDは、国民政党としての生き残りを巡って戦わなければならない。
 ボトロップで開かれた地域党大会で議長のハンス・ペーター・グリムは、「CDUとFDP(自由民主党)とが地方選挙を「ヨーロッパの日」にしようというのは汚いやり方だ」と非難した。そうすると、投票参加者数は減るだろう。それはSPDにとっては不利だ。CDUとFDPがその計画を実行すると、社会民主党はひょっとするともっと地方行政を失うかもしれない。そうなると、ノルトライン・ヴェストファーレン州は、リュットガースの天下になるだろう。
[訳者の感想]SPDが政権党になって、10年経ち、最近、党内の意見対立がひどく、国民の支持をだいぶ失っているようです。秋の地方選でSPDは各州で多数党になることができでしょうか。
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